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バス。

僕が最も海外に来たな〜と感じるのは、バスや電車に乗った時だ。
まず、誰もが普通に会話をしたり車内を彷徨いてお金をせびってくる人がいて、自転車と乗って来たり、犬を連れて乗って来たりする。
まあこんなんは普通だと思っていたのね。

日本に帰国すると、公共交通機関の中で声を出そうもんなら冷ややかな目を向けられたり、自転車や犬を連れることなんてしてる人は滅多にいないと思う。
僕は気にせず電話をしたりするけど。
カナダにいた頃は、バスの前に自転車を積むための専用の台みたいなのが付いてて、マウンテンバイクなんかの人はそれに自転車を乗せてから乗車して来る。
多分これは住んでいたのが、ウィスラーだったからだと思う。

そもそもどうして公共交通機関の車内で静かにしなければならないのか、この歳になっても未だによく分からずにいる。
緊急事態なら理解できる。
あと、話す相手がいないとかね。
楽しく会話するのがそんなに悪い事なのかな?といった具合に。

これが直接的な原因ではないんだろうけど、日本より海外の方がいい意味で知らん人とも会話が容易くできる環境にあると思っていて、その最たる例が優先席だ。
日本じゃそういった暗黙の了解があるからか、知らない人同士で会話が生まれにくいし、コミュニケーションが圧倒的に取りにくい。
こっちでは誰もが気軽に声を発せる環境だから、譲ろうと思ったらすぐに声をかけれる。
そういったところに日本社会の、コミュニケーションの希薄化を感じているのかもしれない。

ヨーロッパと括るのは難しいが、少なくともスペインでは皆がいい意味でお節介だ。
車椅子の人が乗ろうとした時は周りの人たちが全員で道を開けたり、車椅子を押したりして乗るのを手伝うし、乗り遅れそうな人がいたら車掌にちょっと待ってもらうように言ったりする。
仕舞いにはメトロのドアに滑り込もうとして体が挟まったヤツのためにドアをこじ開けようとする人たちも多い。
最後の滑り込みに関してはよく分からないが、そうやって他人と他人が常に容易く声を掛け合えるような環境があると感じる。

公共交通機関の運転技術や配慮に関しては、日本は圧倒的に世界トップ水準であると思う。
例を挙げると、まず運転が上手い。少ししか遅れないのに、または揺れないのにその都度申し訳なさそうな音声放送が入ったりと。
僕としては公共交通機関が何分遅れても構わないけど、ほとんどがビタ着をキメてくれる。
それ、当たり前じゃないからね?

それなのに、このトップ水準に慣れてしまった人々は多少の遅れやなんかに不満を持ったりする。
もっとコミュニケーションが活発なら、暗黙の了解のような"マナー"みたいなものがなければ、もっと楽しい世の中になると思うんだけどなあ。と個人的にはすごく感じる。

終電で隣の人と「今日も疲れたっすねぇ」とか話したいもんな。
そんなことしたら、きっと変人扱いされてSNSで晒されるけどね。
正解は分からない。

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