見出し画像

逃走劇③マルチ

3社にアルバイトとして勤めているフリーター生活。
実は僕はこのとき他にも仕事をしていた。
クラウドワークスのWEBライターや翻訳、アルトコインの投資、マルチ商法である。

副業の寄せ集めみたいな働き方や生き方をしていて、実はホストも経験したいとも思っていたし、「出資するから店を持たないか?」と声をかけてくれる人も何人かいて、全部楽しそう
って感じで色んなことに手を出しまくったのが
僕の25歳である。

その当時は稼いでも使う時間がなかったので
貯金はそこそこあって、マルチに入会するための30万程度なら一括ですぐ出せた。
だから、すぐ出してやってみた。
何事も経験してから否定したい、僕はそんな考え方なので。

まず、入会すると毎週行われる、というよりほとんど毎日講習的なのがあるんだけど、それに参加することになる。
つまり、ここで入会者に対してある程度ディレクションをかけていくことになる。
まあそこでは、漠然と将来の不安を煽ってみたり、これからこうなるだろうから個人の稼ぎとして不労所得を持っていることがいかに有利に働くかという説明なりが行われる。
個人的に感じたことは、
どの情報もあ〜この話知ってるわというものばかりだった。
そこでこれが情弱ビジネスだということに気づく。
まあでも人間観察としては結構面白いものが見れそうだったんで、せっかく30万突っ込んだし学べるものがあれば吸収していこうってスタンスで色々と勉強してみた。

個人的解釈だがマルチ商法ってのは、
要はCtoCプラットフォームベースで行われるフランチャイズ加盟みたいなもんで、消費者が消費者に対してモノを売るっていう形。
そのモノはバックエンドに付いてる企業のモノね。
これ、商品がない状態だと俗に言うネズミ講ってやつで日本では犯罪行為に当たる。

何をやるにしてもモノを売るためにどういう手段を取るかっていうのを、色んな経済圏や競合他社との差別化の図り方などを軸に勉強していくことに繋がるんではないか。
と思って数ヶ月やってみた。
自分の場合は割とそこで経営学や経済学を学び直すきっかけになれた気がしているのであまり後悔はない。

ただ1番気になっていた人間観察の部分の話なんだけど、こんなことも皆知らねえのか〜って思わされることが多かったことに驚愕した。
自分の周りには事業を立ち上げてたり、独立を目指す友人たちが多かったからほとんどの知識は既に持っていたし、日本や世界経済なんかの将来ビジョンなんかもある程度想像の範囲内だった。

自分が凄い。と言いたいわけでは決してなく、社会人としてそういうことを考えているのは当たり前だと思っていたのだ。
でも違った。
大半の同世代は、自分の身の回りのこと以外興味もなければ特に何も考えてないんだなぁって。

そこからはそのコミュニティの中にいても話が合う人はいないし、目標にしたいとも憧れる人もいなかったので辞めることにした。って、ただそれだけのお話。

でも辞めてから思うのは、
学生時代何も考えずに生きてきて社会人になり、
それからも何も考えず愚痴ばかり言っている人たちにとっては、一種のいい社会勉強の場になるんだろうな。と感じた。
ま、そこでも諦めるやつはもう終わりなんだけどね。
高えし、時間拘束は多いし、あまりお勧めはできないけど。笑

自分で企業しようが、個人事業主として業務を受けようが、雇われていようがマルチだろうが、要は何かを捨ててまで本気で前にだけ突き進める人ってのは成功していくんだろうなと。

どの業種もお金を稼ぐってのは大変だったし、
マーケティングだったりブランディングだったり、その辺の経営学的なところって結局は業界変わっても一緒なんだなって確信することができた。
そーゆうことがなんとなく分かってきたところで、親友からクラブイベントの出店オファーが来る。
運は常に味方で、
僕は最高のタイミングで更なる転機を迎える。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?