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力戦奮闘記③キャッシュレス

売上がなかなか伸び悩んでいた頃、あることに気づく。
会計の際、お客さんの支払い方法がPayPayだったり交通系IC、いわゆるキャッシュレス決済が多かったということ。
よく考えれば分かったのかもしれないが、まだ飲食店経営のことなんて実践経験もなければ知識もきっとそこまでなかったのだろう。
かなり盲目的になっていた気がする。
もっと肩の気を抜いて仕事に向き合えてればよかったんだろうけどね、その時はかなりイキってたから。
全身全霊!みたいなのがカッケェと思ってたんだ。
とても余裕があったとは言えない。

まあそういう風に働きながらも、気づくことが出来たのは幸いだったと思う。
なんせ、そのエリアには、北海道という田舎の中でも割と新しいものに敏感な大人たちが集まっていたから、世の中の時流に乗っていくべきなんだってことを直感することができた。
僕自身もそのときメルカリでモノ売りまくってたのもあって、メルペイが使える店やID決済が使える店はちょっと嬉しく思うときもあった。
ポイ活も結構してたから、楽天ポイントからPontaポイントなんかも結構持ってたんだよね。
それが飲食店で使えればいいなぁなんて。

きっとそういうことがお客さんの層に刺さるかもしれないと思って、d払い、PayPay、auPay、メルペイ等のほぼ全てのQR決済とIC決済を導入することにした。
でもこれ、飲食店などの実店舗経営をしてる人たちなら分かると思うんだけど、クレジットカードは基本的に決済手数料としてお会計の3.24%?だったかを業者に支払わないといけないんだよね。
これが殆どのIC決済にも共通してかかる。
QR決済に関してはまだなかなか広がっていないころだったから1.5%とかだったかな?確かそれくらいの決済手数料がかかった気がする。
手数料無料のやつなんかもあったな。
要するに、全てがクレジット決済で売上が立った場合、100万円の売上に対して3%、つまり約3万円が業者への支払いに消えていくってこと。

小さい店舗だと結構な負担率なんだよね。
だから割と飲食店は現金払いだと嬉しいわけ。
でも僕がやりたかったのはそれとは逆で、売上のπを大きくすることが目標だったから、いかに人件費を掛けずに、回転数を上げれるかって事を考えてキャッシュレス決済を激推しした。
オーナーが凄く話を聞いてくれる人で、たくさん相談にも乗ってくれたり、やってみろ!って背中を押してくれたのが自分としては嬉しかったよね。
何がなんでもプラスにしてやろうって。

斯くいう、根拠やビジョンが僕にはあった。
キャッシュレス決済を導入するとどういう効果が期待できるかというと、レジ金誤差の発生抑制、会計時の時間短縮による稼働可能人数の最大化、パスタの茹で時間で緊急時は自分もレジに入れるっていう利点が僕には見えてた。
これが功を奏したのかなんなのかは分からないが、そこらへんからお客さんがまた増えてきたことに間違いはない。
確かにコロナ禍で外に出れる時期と少し被ったのもあるけどね。1つの要因としてカウントできるくらいには見て取れたかな。
気づけば20人前後は当たり前、たまに30人を越えるようになってきた。

うむ。
このまま右肩上がりに行けばいいな。
早く結果を出したい!
と意気込むただの社会人3年目の26歳だった。

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