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【🇪🇸La vida de España④】

サンセバスチャンで働き始めて2、3日が経ったとき、ある違和感を感じる。

あれ?なんか北海道のイタリアンぽくね?

バスク料理で有名なピルピルは
アクアパッツァみたいだったし、
肉料理の火入れ、魚の炭火焼き、
ほとんど見たことがあったし作ったことがあるようなものばかりだった。
バスクチーズケーキはというと、学生の頃両親が毎年作ってくれたチーズケーキに1番近かった。
だからなのか、個人的には今まで食べたチーズケーキの中で1位を争う美味さだった。
でもこれ作れるなって思ったんだよね。

そんなこんなで、働いていても
なぜ自分が今サンセバスチャンにいるのか
よく分からなくなっていた。
2週間くらい経ったとき、
スペインらしい料理を求めてバルセロナに拠点を移すことを決意した。

この決意の裏側には、
Casa Urolaをおそらく解雇されたことと、
家が見つからなかったっていう背景があるのね。
一応、辞めるって言おうと思ってたんだけど、
シェフはスペイン語しか話せない人で、
当時何を言っているかわからなかったんだけどGraciasだけは聞き取れた。
解雇するつもりが自主退職になったのか実際のところよくわからない。

ただ、何はともあれ何事もなく辞めれてよかった。
このときなんとなく、
もしかしてスペイン料理って
ミシュランとピンチョスバーみたいな感じで、
価格もクオリティも高いか低いかの2択みたいな業界なのかなって漠然と思っていた。

色々と違和感があったので
計画を早めてバルセロナに行くことにした。
選択肢が多ければ自分がイメージしているものが見つかると信じて。
サンセバスチャンは海も山も空気も綺麗で、飯は美味いし街並みは綺麗で最高の街だと思う。

職場を紹介してもらったシェフには申し訳ない気持ちでいっぱいだったので、直接思いの丈を話して、3日後バスに乗って僕はバルセロナを目指した。

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