見出し画像

力戦奮闘記②食材原価

マーケティングとか店舗経営を勉強した僕は、まずは現在地を把握するためにあらゆるものを数値化することにした。
まずは原価と固定費だ!って。
食材原価はパスタ、野菜、肉、その他ソース類・乳類等、、
固定費としては家賃とグルメサイト掲載費、人件費だったり、この時変動費もある程度の予算をつけて計算してみたんだっけ。

その当時は僕が持ってた業者さんはあまり多くなかったんだけど、これを機に色んなところ比べてみたいなって思ったからたくさんの業者に連絡して、カタログ資料からサンプルまで多くのものを試しに頼んでみた。
欲しいものをある程度在庫しているかどうか、取引金額、割引率、支払い方法、最低発注額や品質をみていた。

飲食店でよく言われるのは、原価率30%くらいで抑える方がいい、ということ。
基本的には売上の30%が食材、人件費30%、家賃10%、諸経費20%というのがあるんだが、まあ見ての通りそれでも粗利益は売上に対して10%なんだよね。
そこまで低くしても10%しか残らないわけ。
つまり月300万円売り上げたとしても、会社に残る利益は30万円みたいな。
だから飲食店経営は難しいって言われるのかな、とも思う。
最近はYouTubeとかSNSでそういった情報が出過ぎているから、ある程度認知されてきているかもしれないけど。

ヨーロッパだと人件費を日本よりもっとかける分、食材原価めちゃくちゃ低いイメージがある。
というより、売価がめっちゃ高い。
っていう印象。
ヨーロッパというより、日本以外の国はだいたい20%以下くらいの食材原価だろうなって肌感で思う。

日本は早い・安い・美味いという3拍子キメ込んだ大手牛丼チェーンから始まり、様々な業態におけるチェーン店市場の存在が大きく、その他コンビニや定食屋などが多く存在するため、人々のアンカーポイントがその値段付近で相場が決まってしまっている。

だったら個人店は何かで差別化して、付加価値を付けてその相場感に触れない市場で戦うべきってのは当たり前に思いつく話だ。
しかし前回書いたように、近隣のマーケット調査から分かったお客さんのニーズは「早い・安い・美味い」だったんだよねぇ。
お店の周りはIT企業やテレビ局が多くあったり、コールセンターや銀行なんかも多くて、ランチ帯は皆時間のない中訪れてくれるわけ。
そんなんだから、とりあえずオペレーションや仕込みスケジュールをどう構築して管理するかっていうのを考えた。

1ヶ月、2ヶ月と時が過ぎて、その時やっていたこともたくさんあったけど売上としては殆ど変わらなかったんだよね。
それでも1週間に1日はお客さんが20人を越えるような日が出てきたりしてた。
「ん?これは何で伸びた?!」みたいな、色んなことやり過ぎて何もデータが取れないという本末転倒的な事をやりまくってた。。

でも、実際にやったことと、その結果を毎月、毎週パソコンにデータとして記録を付けてたこともあって、休みの日や営業時間外の時間を使ってまとめてみたら、意外と規則的に伸びてることに気がつくことができた。
まだまだ足りてなかったなあというのが現状だったけど。
この時原価は気にしてたんだけど、原価率自体は全く悪くなかったんだよね。

なので要するに、根本的に売上のπが足りないだけの話だった。
じゃあそこをどう伸ばしていこうかっていうのが次の課題だった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?