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【🇪🇸La vida de España ⑤】

サンセバスチャンで感じた違和感を胸に秘め、
少しばかりの期待を持ち、僕はバルセロナに着いた。
バルセロナでは、ゴシック地区にバルが多いって調べて分かったので、その中心くらいに4泊5日でホステルを取った。
ここをベースに履歴書を配り歩こう!と、思っていたのだ。
あと、家探しも継続…!

そう思っていた矢先、サンセバスチャンで仕事を紹介してくれたフルカンシェフからメッセージが来て、
バルセロナにいる僕の知り合いで、君の助けになってくれる人を紹介するよ。
と言って、連絡先をくれた。
こうして紹介してもらったのが、
ミシュランガイドにも掲載されているレストランBerbenaのオーナーシェフカルロスだった。

なんとなく人に頼るのはなあ、、
とか感じ始めていたので先に
せっかくバルセロナに来たし、とりあえずミシュラン星付きの店に10軒くらい周って履歴書を配り歩こう!って軽い気持ちで1日中歩き回った。

カナダとの違いは、どのレストランもシェフに会わせてもらえなかったことだ。
言葉も履歴も勝てない僕に残された勝機と言えばもう、気持ちの一点勝負でしかない。
これを見事に取り上げられた僕は、惨敗した。

レストランテ業態で働く最後の希望として、
カルロスに電話をかけた。
彼はすごく親切で、すぐにスケジュールを組んでくれて面接をしてくれた。

色々と話した結果、今ベルベナにはポストに空きがないため代わりに英語環境でも働けそうな職場を紹介するよ!
と言ってくれた。
ここで紹介してくれたのが
ミシュラン一つ星、
元エルブジのヘッドシェフがオーナーシェフとして腕を振るう”Dos palillos”だった。
ここの日本人ヘッドシェフの桑原孝一シェフを紹介してもらった。
Instagram経由で連絡を取り合い、面談をしてもらった。
彼もまた凄く親切なカッコいい先輩で、出会えただけで光栄です!と思える人だった。

ドスパリージョスでは、
ちょうどワーホリで来た日本人を探していたようで、もしかしたら条件次第では働けるかもしれない!と言う感じだった。
条件としては、
・ワーホリビザから就労ビザへの切り替えが可能であること。
・最低一年以上は働くこと。

それだけだった。

ただ、このそれだけが僕にはとても難しかった。
まず一つ目の条件に関して2つの問題が発生した。
1つ目、実はワーホリでの滞在中にビザ資格の変更はできないということ。
これはまあ、一時帰国すれば済む話。
2つ目、就労ビザ取得のために必要なのは日本の専門学校を卒業し調理師免許を所持していること、又は日本人特有の資格を保持していること。
こりゃむりだーーー!

と、諦めるのはまだ早い。
酒ソムリエの資格を一時帰国で取ればなんとかなるかもしれない!とか、色々考えた。
そこで2つ目の条件の出番。
1年以上の就労である。資格を取って1年働いたら僕は何歳?あともう1カ国ワーホリ行ける?
今まで考えてきた人生プランはどうなる?
色んな疑念と迷いが頭を駆け巡った。

そう、やりたい店は高級レストラン業態じゃない。
もちろん高い技術を勉強するのは大切だし、そういうコミュニティに身を置くことは本当にこの先生きるのだろう。とは思った。
ただ、自分が開くお店の業態やターゲット層、コンセプトに対しての学びがあるかと問うた時、僕の答えはNoだった。
というより、違和感の塊だった。

そんで何をしにスペインに来たんだっけ?って
毎日頭を悩ませて、、、
でもこんな出逢い滅多にないし、捨てるわけにはいかないよな、って。
メンタルはボロボロ。芯はブレブレ。
あれは軽い鬱だったよ、まじで。

そんなこんなで、
家無し・仕事なしのバルセロナ生活は続く。

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