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頭の底から湧いてくるもの

とてもありがたいことに、仕事として、写真を撮ったりグラフィックを作らせてもらうことが増えてきました。色々と経験させてもらえることは凄くありがたく、感謝の念を忘れたことはありませんし、何事も学びになると思って、日々取り組んでいます。

ただ、振り返りがあまりできていない

そんなモヤモヤが、心の端っこの方に長いこと居座っていることに気が付きました。自分は、その経験から何を学んだのか、何を思って取り組んでいたのか、次にどう活かしていきたいのか。頭の中にぼんやりとだけストックされていくそれらを、自分の言葉で残しておきたい。そう思って、noteにまとめることを思いつきました。なので、1週間毎に、その週に感じたことをまとめていければと思います。


意志を持ってやらないとダメだな

今週は2つのグラフィックを作りました。

グラフィックデザインを作る時に気を付けていることが2つあります。

1つ目は、格好良く仕上げること。

これは当たり前にやらなければならないことだと思っています。当然ながら、「格好良いものを作る」ということを前提に、チームはグラフィック作成の依頼をしてきてくれていると思っていますし、その中で納得してもらえないレベルのものを出してはいけないと思っています。

だからこそ、「格好良いものを作る」というのは、最優先で気を付ける。というか、そこは当たり前にやらなければならないことだと思っています。

気を付けていることの2つ目は、正しい情報が伝わる様にすること。

格好良く仕上げることは当たり前ですが、格好良いだけで肝心の内容が伝わらないとなってしまっては、本末転倒。伝えるべき情報は、テキストで、きちんと伝えなければいけないと思って、そこにも気を配る様にはしています。

そういう意味で、今回のチケット販売に関するグラフィックでは、日本語表記を採用しました。英語の表記は一見すると格好良いですが、見てくださるファンの方々からしてみれば、慣れ親しんだ日本語表記の方が伝わりやすかったりもすると思います。

格好良くスマートに仕上げやすいのは英語表記ですが、英語だけでは伝わりづらい内容の場合は、日本語表記を使うことも、選択肢の1つとして持っておいた方が良い。今回のグラフィック制作を通じて、そう感じました。

それと、GAME DAYのグラフィックに関しては、写真の選び方を変えてみました。使用する写真は「ただ格好いいから」だけではなく、きちんと意志を持って選ぶ様にしました。今回の試合はチャリティーマッチだったこともあり、チームの結束が読み取れる写真が良いのでは、と思いました。

撮った写真を全部覚えている訳ではないんですが、先日撮影させてもらった写真の中に、イメージに近いものがあったことを思い出したので、グラフィックに落とし込んでみたところ、チームの方にも快諾いただけて。

ただ格好良さを求めるだけではいけないというところは、どのグラフィックにも共通することなのかなと思いましたし、たとえそれが採用されなかったとしても、なぜそうしたのかを考えて、伝えることは大事なんだと感じました。

チームの方からも、「今回、この選手にした理由はありますか?」と聞かれることもあって、ただ作るだけではなくて、きちんと意志を持ってやらないとダメだなというのは感じていますし、仕事としてやる中で勉強になっています。当たり前にできないといけないことですが、そういった気付きを与えてくれるチームの方々には感謝をしています。


きちんと洗礼を受けておいて良かった

今週は、自分のインスタグラムの更新もしました。

6月に静岡のエコパフィールドで行われた、ラグビー日本代表vsサンウルブズの試合。そこで撮影させてもらった写真を自分用に1冊の本にまとめてみました。もっと多くの人に見てもらえる様に、頑張ります。そんな内容の投稿でしたが、多くの方にメッセージをいただき、心の底から「頑張ろう」と思いました。

単発の仕事ではありましたが、代表戦の撮影に辿り着くまで、2年くらいかかりました。でも、帰り道で感じたのは、不完全燃焼感。ポジション取りの時点から準備不足を痛感してしまい、なかなか思う様にはいきませんでした。序盤は特に、ただシャッターを切るしかできませんでした。段々と頭がクリアになっていって、やや持ち直しはしましたが、全体の評価としては、まだまだだったかなと。

ただ、そんな中でも得られたものはあって、ナショナルチーム撮影特有の流れ(ブリーフィングや席抽選等)や、雰囲気を知れたという意味では良かったかなと思います。

準備不足を感じた部分も勉強になった部分も、実際に現場に行かないと分からなかったことではあるので、とにかく経験させてもらえたことは、これからの自分にとっても大きかったと思います。変にビギナーズラックを経験するのではなく、きちんと洗礼を受けておいて良かったのかなと思っています。

あとは、自分がこれをどう活かしていくか、というところかなと思います。フィールドでレンズ越しに見た景色や、自分の目で見た景色、耳で感じた声援や、肌で感じた緊張感は今になっても忘れることができず、何度でも経験したいものだと思えたので。チャレンジできる機会があれば、何度でも飛び込んでみたいと思っています。

現時点で、フォトグラファーとしての自分の価値は限りなく0に等しいと思うので、これからも経験を重ねながら、考え方や姿勢を磨いていきたいと思います。こうやって頭の中にぼんやりと浮かんでいる考えを文字にすることも、続けていきたいと思います。


(写真・文:小野大介)

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