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朝、X(Twitter)を開いたら、衝撃的なものを目にしてしまった。
話題に上がっていた「マフィン」。
デザフェスでさぞかし人気のお店があったのだろう、とわくわくして開いたら真逆だった。
食品を扱う者からすれば、こういった話題は悲しく毎度心が痛む。

添加物を使用しないで作っている菓子屋など、いくらでもいるだろう。
結局は製造者のあらゆる工程においての管理不足である。
もちろん、販売時における温度管理も含まれる。

自身のことも含め話をしておこう。
細工を売りにしたクッキーなどの焼き菓子を販売しているが、一番念頭に置いているのは「食べ物」であることだ。
食べ物は毒にもなり得る。
仕込む前の食材の管理やら、製作過程、焼成後の温度管理など終始神経を使う。
販売時においても、通年大きな保冷バッグ持参しているのはそういう理由である。
添加物については否定はしない。が、基本的に私が苦手だから使わない。
舌が痺れたり、胃が気持ち悪くなったり、体調を崩すことがあるからだ。
※稀にどうしても使いたい材料に含まれる時は私が食べられる範囲のもので使うこともある。
子供の頃の可愛いお菓子といえば、合成着色料の味が強く、食べて悲しい思いをしたことが何度もある。
それが、自分で作ろう!余計なものが入らないものをみんなに食べてもらいたい!
と、開業するきっかけの1つにもなったのである。

話題のマフィンの「粘る」原因について、
あらゆる工程においての管理不足であることには違いない。
1つの原因として焼成不足も推察するが、焼成不足になる要因もある場合がある。

2年前からサワードウ(自家製天然酵母)でパンを焼くようになってから知ったことがある。
「納豆」
納豆菌の繁殖力は強い。
みなさんもご存じ「銀の匙」でも触れられている通り、チーズ作りには大敵である。
(お酒造りの仕込みでもそうだった!)
製作当日はもちろんのこと、数日前から食べるのを控えるほどだ。
それが、パンの製作においても納豆菌が関与するそうだ。
通常通りの時間で焼成しても、生焼けになる。そして粘る。
それを知ってから、より納豆に気を付けている。
今回の件と関係があるかどうかは知らないが。

40歳を過ぎて食べられるようになった納豆。
製作時には食べられないのが切ない。
そして、こういう話題を機に改めて己の気を引き締める。

※追記※
詳しく見ていたら、管理以前の問題とも取れる内容でした。
怒りよりも嘆かわしい。
食べ物大事にしようよ。自分も大事にしようよ。


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