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[徒然エッセイ]やりたいこと全部鬼ゴリブーストdays〜コーギーがドーベルマンに進化した〜

テレワーク用にと購入したチェアは、それほど高価なものではなかった。座り心地は特別悪くないが、ずっと座っているとイスの上であぐらをかいてしまうので、捨てずにおいていた、姿勢矯正シートを結局載せている。

そんな姿勢矯正シートに一日中ケツをはめているようになったのは、今月に入ってからだ。

先月以前は、テレワーク用にあつらえた自分用の一室に、会社の仕事の時間以外に居座ることはなかった。それがどうしたものか。ケツが赤くなりそうなくらい姿勢を矯正する日々だぜ。

私用のMacbookもそうだ。新卒の頃に購入して私用PCとして所持しているものの、その3年後に現れたiPad Proの台頭によってめっきり日の目を見ず、平たい文鎮になっていた。
それが最近はどうだ。毎日触ってもらって、ピカピカの最新OSにアップグレードもしてもらって、めちゃめちゃゴキゲンだぜ。
電池切れの暇もなく、ずっと美味しい電気を貪っている。


このような状態になったのは、姿勢矯正シートとMacbookの持ち主たる私が覚醒したことによる。

端的にいうと、なんか知らんけど3人分くらい動ける(※当社比)毎日になったのだ。


しがない会社員として社会に出て、心機一転職を変えるようなきっかけも決意なく迎えた6年目。
まもなく7年目を迎えようとしているところだが、ここまでおよそ1年以上をかけて、自己分析を深めることに(ほぼ)全振りした生活を送っていたら、急に天啓が降ってきたように視界が開けたのである!!

何があったかと聞かれると困るが、「もう整理し尽くしたしイスの上で胡座かくのも疲れたぜ」といった調子。いいお調子。祭囃子

社会人になり、いくらカネを稼げるか、いつ家族を持って安定できるか、がゴールみたいなレースに、とくに希望したつもりもないがいつの間にか参加させられている気持ちが続いていた。
コーギーのレースか何かで、みんな一生懸命走っているのだが、一匹くらい後ろの方でクン活に勤しんだり草食ったりしてる子がいる。気持ち的には全然あんな感じで6年くらい経った。

名門高校を出てそれなりの私立大学にも投資したしと、しっかりスーツ着て就活したけどなんの意思もなく内定一社目で承諾した会社に入り配属面談でも「どこでもいい」と答え「やれ」と言われた仕事は大抵なんかこなしてきた。
東京(とくに23区)周辺の成功人生競争に全然ついていけない気持ちが強い中、なんかずっとやんわり優等生のままだな〜と思いながら、心は競技場の芝の上で今にもうんこしそうなコーギーと一緒だった。


音楽をずっと続けたいことと、将来的に物書きになって死にたいという気持ちだけは、1年超の自己分析の間もずっと観察できた。これは相当真実だと今は思う。

一方で、恵比寿の超高層階の会食で食べた、なんかモナカに載ってるユッケとか、金箔が吹いてあるステーキとかは、まあ美味しかったけどこのために頑張ろうとは別に思わなかった。

憧れて住み始めた吉祥寺も、3年住んだら駅前の人混みにうんざりしてあんまり外に出なくなった。大きい犬(コーギーでもいいな)を飼う憧れはあるが、別に庭付きの一軒家が必要かと言われるとそうでもない。

子どもはどうかな。
孫を抱く親の顔が見たい気持ちはある。し、自分の股間から好きな人の顔をしたガキが出てくるのは死ぬほどおもろいと思う。その後も見てて飽きないだろうと思う。
しかしどうしても、現状はリソースに付け入る隙がないな。股間から札束を握りしめて出てきてくれないと。それがあればシッターも雇える。


そんなこんなで気づいたことは
・自分はそんなに東京都心で「いい暮らし」しなくてもいいな
・音楽と文章による表現活動にコミットしたいな
ということだった。

では音楽と文章による表現活動をいざしようと思うのだが、また難関だ。
平日の脳みそは会社のタスクに支配されている。バンド練習の予定があればまだしも、フリーの夜はただ「生活する」ことしかできない毎日だ。レースドロップアウトギリギリのコーギーですらそうなのだ。

文章に至っては書こうとすると何も出てこなかった。昼中キーボードを叩いていると、なんか、指が拒絶してくる。脳みそも「別に言いたいことなんかないだろう。洗濯物畳んで寝ろ」と言ってくるようだ。
昔のように小説を書いてみようとして、1ページは書けるのだが後が続かなかった。昔は書き始めさえすれば、一晩で結末までいけたのに。それから、ちょっと書いた1ページの描写の稚拙さが気になって嫌気がさすのだった。


アウトプットするフェーズに至っていないと考えた短足犬は、とりあえずインプットに全振りしようと考えた。昨年の春。
引っ越した先の最寄りの図書館が信じられないくらいいい図書館だったから通えるようになり、小学生の頃と同じペースの読書量が復活した。

平日は基本生活しかできないので、せめて生活している間にポッドキャストで耳から刺激を入れた。大好きな「コテンラジオ」。世界の認識はもちろん、人間の生き方に対しても非常に引いた視点(メタ認知)を得た。

この過程で、自分の大切とするものが何かをだんだん捉えていった。


そして今。
ついに、レースの最後尾で昼寝しそうになっていた短足犬が突然ドーベルマンになった!!!!!!
だがコーギーレースからは横道を外れ反対方向に爆走!!!!!!(?)

結果的に現在は、ケツをヒリヒリさせながらずっと家のデスクに座り、Macbookをブイブイ言わせながら色々な文章を書いたり、所属しているバンドの宣伝やリリース系タスクなどを爆裂処理。
名古屋にいるヴォーカルのタコナスにもすぐ電話かけちゃう。

この文章書いてるのとかスゴすぎて、警察署で表彰されるドーベルマンだぜ

時にはベースを背負いバンド練習に行く。ライブに出る。付き合い長いベースを獲物にやりたい放題やってみる。演奏動画を見ると左腕の動きに多くの反省点が見える。アドリブ力の欠如も課題。なんとかしたい。次回のライブも次々回のライブもその後のレコーディングも、最強のパフォーマンスに持ってくにはどうすればいいだろう。

もちろんこういう時間や思考を得るためには昼間の会社の仕事を爆速で終わらせなければならない。し、終わらせるというか会社から「なんか呆けてるぞ」と思われないように振る舞わなければならない。つまり従来以上のパフォーマンスで黙らせる必要がある。やはり目をカッぴらいてモニターに張り付かせ、ケツはイスに齧り付きだ。


そんなこんなで、今月の所感としては、突然愚鈍なコーギーが覚醒して警察署のドーベルマンになったかの如く生産性が高まっている
この状態を維持したい。という、振り返りと志改めるエッセイであった。すげーな1時間あればこのくらい書けるんだな〜やればできるんじゃん

つまり。
会社員であることを理由に自分の本当にやりたいことから逃げ続けていたんです。それなのに会社員であることには何の意思もなかった。この情けなさがわかるか。過去の自分よ
未来の自分を作っていくのは現在の俺。ドーベルマンとしての道を歩んでいく

※誤解を解く:めちゃめちゃコーギーというわんこが好きです

(ドーベルマン反省会)
・アウトプットに振りすぎて、読書ができなくなった。インプットがないとアウトプットの品質は高められない。物書きは特にだ。計画的に時間を取らないといけない。

・生活ができなくなった(笑) 食事は弁当を10食作り置いて冷凍しているおかげでギリギリどうにかなっているが、毎日リセットできていたリビングが日々泥棒侵入状態だ。これもどうにかしなければならない。ポッドキャストを聴くことで、「生活する」ことも恐れずこなしていこう。

・自分のことに向けば向くほど、世界のことを忘れる。今はちょっと世界のこととは距離を置いているけれど、これが良いとは少しも思わない。バランスを考えたい。









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