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デザインを知らない素人が、デザイナーになって、早々にやめるまでの話①

「思い立ったが吉日」

私の約30年の人生を振り返った時、この言葉がぴったりではないかと思います。
私、昔から明確な目標や夢を見つけた瞬間、計画など立てずに、猪突猛進、恐ろしいほどのパワーで突き進んでいくのです。
一見すると、バイタリティに溢れた快活な人間のように見えるのですが、思い立った瞬間に後先考えず突き進む分、失敗も多く打ち砕かれることも少なくありません。
そんな、私の人生。まさにこの言葉を体現したような出来事が、19歳から22歳の間に次々と起こります(自ら起こしてます)。

そこで、この約3年間の出来事を記事にしてみようかと思います。

先に述べたように、この3年間には成功だけではなく、とんだ失敗もあり、苦い思い出になっている部分もあるのですが、あれから数年が経ち、冷静に振り返る余裕が出てきました。

成功も失敗も含めて、ある一人の男の人生から、「こんな生き方もあるんだな」と思っていただければ、
そして、「思い切って前に進んでみるか」と誰かの"きっかけ"(夢に向うきっかけだけではなく、夢をあきらめるきっかけも含んでおります)につながることができれば良いなという思いもあり、書くこととしました。

数回に渡って長々とお届けすることになるかと思いますが、どうか最後までよろしくお願いします。

物語はデザイナーになって、やめるまでのお話

物語は、私がデザインというものと出会い、デザイナーを志し、デザイナーになりそしてやめるまでのお話です。

私は今でこそ、クリエイティブな世界とは離れた事務職をしておりますが、前職はグラフィックデザイナーでした(前職と呼べるほどの経歴かどうかはさておき)。
そして、私は美大や芸大、専門学校などで専門的にデザインを学んでおりません。
では、そんな私がなぜデザインの世界へ飛び込んだのか、飛び込むことができたのか。
そして、早々にやめてしまった経緯もお伝えして、決して甘くない現実もしっかりお話ししようかと思います。

鬱々とした田舎時代

私は高校卒業まで海と山に囲まれた片田舎で育ちました。
小学校から高校まで周囲のほとんどが顔馴染みのような狭い世界。
豊かな自然が広がり、アットホームな人間関係の元、そのような生育環境で育ったからには、のびのびと性格明朗な人間が出来上がるものなのでしょうが、、どうも私は根っこがシティボーイだったのか、その環境にうまく馴染めず、鬱々とした日々を送っておりました。

中学の頃から、「高校を出たらでっかい大学に行って、enjoy lifeを送るんだ!」と早々にティーンの青春を捨て、目標に向かってひたすら勉学に励んでおりました。
そして、念願叶って、地元高校の300倍ほどの学生数を抱えるマンモス大学に入ることができたのです。
ちなみに、そこは一般的な四年制大学で、もちろん美大や芸大でもありません。

きっかけはフリーペーパー

大学入学後、enjoy lifeを送るためには、部活やらサークルやらに入らねばと思い、高校時代から広告制作に興味があった私は、広告制作系の部活に入部します。
広告制作。私のイメージではCMやポスターを作ったり、コピーを考えて公募に応募するといった活動を想像していたのですが、そういったことはなく、メインとなる唯一の活動が「年に1度フリーペーパーを発刊する」ということでした。
その時点で少し思っていたものと異なるわけですが、さらに、その部活の雰囲気も想像と異なっていました。
チャラついた代理店風のイケイケ↑男女が所属していて、田舎者の私を大学デビューに導いてくれると期待していたのですが、実際には高校時代までの鬱々とした私の青春時代を延長させたような世界線が広がっていたのです。

このままでは、高校時代のフラストレーションを抱えたまま卒業することになる、、とモヤモヤしたまま、大学1年の後期に突入します。

そんなとき、たまたま入った大学近くのお店にあった1冊のフリーペーパー。
それは、私が所属している部活が作っているものではなく、別の団体が発刊したものでした(当時フリーペーパーは、学生の間でちょっとしたブームになっていたのか、同じ大学の中でも複数の団体が発刊していたのです)。
正直、私の所属する部活が作るフリーペーパーはお世辞にもお洒落と言えるものではなく、そこについても私は少々の不満を抱いていました。
しかし、そのお店で出会ったフリーペーパーはデザインが洗練されており、内容も私の理想に近いものでした。
そして、最終見開きページには、制作メンバーが顔写真とともに紹介されていたのですが、いかにも雑誌を作っているという感じの個性的でコミュ力の高そうな、私の今までの人生では関わったことのない、もしくは避けてきた類の人々が集結していたのです。

これは、自分を変えるチャンスではないのか。

気が付くとメンバー募集のアドレスにメールをしていました。
これは私がメンバーになった後、しばらくして知ったことですが、その団体のメールBOXには、今まで送られてきた数々のメールが放置され、メンバー募集のメールが返信されずに溜まっていたそうです。

まさにこれが、思い立ったが吉日だったのでしょうか。
私の元には、メールの返信が無事送られて来たのです。

こうして、フリーペーパーを通じて、新しいフリーペーパーに出会い、私の人生を揺るがすきっかけとなります。

②に続く。

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