見出し画像

家族と精神障害18 きょうだいの自分が病人になって、家族関係を見直した話

こんにちは。

アラサーの私は今までこれといって大きな病気をしたことがなく、入院も一度もしたことはなかったのですが、2年前に持病が発覚しました。

今は日常生活に影響は出てないのですが放っておくのは良くないそうで治療中です。一応、国の指定難病です。

一回手術をしたのでその時も母が退院後、私の家まで様子を見に来て、家事なども助けてくれて大変助かりました。

ちょいちょい母に姉から一人で過ごす不安で電話が来たりもして、何だか母の大変さを思うと申し訳なくも感じていました。

ところで、自分が病人(当事者)となったことで得た気づきが大きく2つあります。

気づき①家族のことを背負い込み過ぎない

そもそも、そこまで背負い込んでたつもりはなかったのですが、私の病気が発覚してたからも特に変わらず姉の病気や家族の対応について調べたり、母と今後について相談したりもしていました。

そういう時に、母から「こっちのことは良いから、持病もあるし自分のことを最優先にしなさい」と度々言われました。

言われた瞬間は「大した病気じゃないし、そんなこと言ってる場合じゃない。母だって相当限界だろうに。」と咄嗟に思ったのですが、、

改めて考えると、本当にそうなのか?と冷静になりました。

そして、「母の言うとおりかも」と思いました。私が逆の立場でも言うかもなと。

今までは健康な人の立場で、病人である人は優先するものというのが自分の無意識の考えだったようで。

自分が同じように病人となっているのに、自分の病人の自覚が追いついてきてないという気づき。

姉も入院の時などは私の体調を気遣って連絡をくれたりするので、ありがたいと共に周りを気遣う余裕が出てきて良かったなと思ったり。

前の私なら

「私まで病気になって我が家の将来はどうなるんだ。。(絶望)」

とか思いそうですが、むしろ私も病気になったことでより対等に姉と付き合えるし、姉が自分でどうにかしようという気持ちの後押しになるかなと思いました。良い面もあるかもという。

私はついつい無意識に無理をしようとしてしまうところがあり、結局いつか余裕を無くしてしまうので、もっと自分も周りも労われるようにやっていきたいなと思います。。

調べれば調べるほど、家族は何かすると言うより、本人を見守ったり、家庭が安心して過ごせる空気(一人一人が自分の人生を生きられている)であることの方が大事なのかなと思います。

私自身が自分の病気ときちんと向き合っていくことも、回り回って家族関係の健全さに繋がるのかなと考えております。

逆に無理な自己犠牲は不健全な人間関係に繋がり、長い目で見たらきっと続けていくのが難しいのではないかとも思います。

そうせざるを得なくなってる人達もたくさんいると思うので、社会的支援がもっともっと必要なのだと思います。

②持病がある人の気持ちが少しわかった。

姉の場合は精神障害なので、違うところも色々あると思うのですが。

病気の不安や病院の不満など色々聞くものの、いまいち自分の実体験が少なくて本人の気持ちに共感しきれなかったりもしました。

ろくに病気になったことがなかったので、病気になったことで持病がある人の気持ちが以前より分かるようになった気がします。

上げるとキリがないのですが、悩んでいたことは例えば、、

•病名がはっきりしなかった時期の不安

•病名を知らされたときの不安

•治療の痛み

•治療にかかる費用の負担

•入院のストレス(なれない環境、相部屋、周りの音、ずっとベッドにいる辛さなど)

•長生きできるか、仕事、結婚や子供への影響など将来への不安

•病名をパートナー、家族、上司などに話すときのプレッシャー

•病気のことが上手く伝わらないまま、人から「きっと良くなる」「がんばろう」と言われた時の孤独な気持ち

•毎日の薬の管理の負担

•副作用の辛さ、不安

•通院、入院等のための仕事の管理や周りに気を遣う気持ち

•病院で待つ時間は数時間で、治療は一瞬の不満

などなど。

自分がその立場に置かれて初めて身に染みて感じることって本当にたくさんあるなと思いました。

逆に持病がある人とはすごいシンパシーを感じて、人間関係広がったりしました笑

医療従事者の方達のありがたみとかも知れてよかったです。こんなに常に忙しいんだなとか、こんなに優しくしてくれるんだとか(看護ってこういうことかという)。

問診とか一瞬で終わりがちですけど、質問すればちゃんと答えてくれる場合が多いと思うので、毎回これだけは聞きたいことをメモしておくようにしてます。

また、健康に対する意識もすごく上がったので悪いことばかりではないなと思います。

姉に対しても10年以上服薬しながら、様々な副作用もあって、将来への不安もとんでもないだろうとより心から共感できるようになった気がします。

特に精神障害は完治よりも寛解(症状が落ち着いてる状態)を目指すことが多いと思いますが、私の病気もそうだったので、病気と付き合いながら生きていくっていうのはこう言うことなのかと思いました。やはり最初は受け入れ難かったです。

また、病気であることを人に話すのって、こんなにプレッシャーとかストレスなんだとか、健康な人ほど持病があるしんどさが上手く伝わらない辛さいうのも初めて感じました。精神障害なら偏見などもあり尚更だろうと思います。

相手の気持ちや置かれている状況に理解が進むと、本当にイライラが少しずつ減って優しい気持ちが少しずつ湧いてくる感じがします。

イライラしてるとそんな自分に対して自己嫌悪になって負のスパイラル一直線なのですが、最近少しずつ、優しい気持ちが持てるようになってそんな自分に対しては自己嫌悪に陥ることはまずなくなりました。

優しい言葉をかけれるようになると、相手から感謝されることや優しくしてもらえることが増えた気がします。そういう反応があると癒やされるというか、心に安心が広がる感じがします。

こういう良い循環があるのをもっと早く知りたかった。。笑

逆にきつい言葉をかけると、相手から反応がなかったり、言い返されたり、伝わってないと感じて余計不安になったりするんですよね。

分かってるんですけどね。。実家の家族に対しては今はほぼないんですけど、パートナーにはたまにやってしまいます。やはり同居だと、距離近くなりがちなので意識しないとですね。

本当に長らく短気で生きてきて、人間関係に苦しむことも多かったなと思います。

今からでも少しずつやっていきたいなと思いました✨





この記事が参加している募集

#これからの家族のかたち

11,229件

#多様性を考える

27,695件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?