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【第二十三回】ちょっと小腹がすいたんで。

大阪京橋/山葵→丸岡商店

大阪京橋。
下町の盛り場といった様相か。
一昔前まで、一人で気軽に来るような場所ではなかったのは明らかだ。
飲み屋が軒を連ね、アーケードにはお酒でごきげんになられたおじさまたちやキャッチの姿が。
東京で言うところの渋谷の百軒店あたりの雰囲気というのが妥当かな。
グルメでいうと「とよ」の新鮮なマグロやら激安の雲丹盛りとかが有名でいつも列を成している。

まあ慣れてないと少し怖い思いをするかも知れない、そんな街。

その京橋がここ最近生まれ変わろうとしている。
その名も「裏京橋」
駅前のedionの裏手辺りに広がる飲み屋ストリートの通称だ。
京橋のアーケード側とは違いおしゃれな店が多数軒を連ねている。

その裏京橋ストリートの終わりの方にある居酒屋「山葵」この店の居心地が良くてよく使わせて貰っている。

兎に角酒の種類が豊富。
日本酒でいうと常に20種類以上は一合から頼めるというラインナップだ。
そして欠かせないのが肴だろう。

カウンターに陳列されたおばんざい天国なのだ。

兎にも角にも種類が豊富。
ここから選んで取り分けて貰うシステム。

こういうのをアテに赤星なんぞを開けてしまうわけで。

まずは目にも美味しくて楽しめるよね。
そして、店主のさおりさんがクールで良い。
サバサバとお出迎えしてくれる。
町家を2軒ぶち抜いて作ってある店は静かでオシャレ。
到底京橋にあるとは思えないほどだ。

これはおばんざいの三種盛り合わせ。

自分の好きなおばんざいを伝えると盛り合わせて温かい状態でだしてくれる。
コレだけでも楽しいわけですよ。
なんつーのか、チェーン店の居酒屋ではもうこれは味わえない領域。
それが帰るまで更新されるという。
こういうのを俗にいう「当たり」と呼ぶ。

九種類盛り合わせとかも出来るから欲張りな人はどうぞ頼んでほしい。

焼き物や鮮魚も得意なんです山葵さん。

白エビなんかを突っつきつつ持ち寄った土産話に花を咲かせ━━━━

熱燗を頼んで饒舌を加速させる。

あ、それ取ってー!
とか。

ああ、それも温めて━━━━
なんてやってるともう桃源郷に居る気分佳き哉。

店主さんに好みを伝えると口に合う日本酒を繕ってくれる。
日本酒に明るくないボクでもすごく楽しい。
詳しくなきゃ聞いちゃうのが一番いいんだよなんて。
こりゃあ呑んでも呑んでも飽くはずなく。

カマスの良いところを天火焼きにしてもらったりして。

なんだろう、酒に焼き魚って死ぬほど食いたい組み合わせなのに……
あまりないのは何故だろう……
しかと最高の組み合わせなのに……

なんて美味い。

銀杏やら

椎茸を焼いただけのやつなんかでもいい。

どうしてこうにも酒に合う。
これでいいじゃないかとハッとする。

また燗酒に戻してあん肝なんかをつけてもらって━━━━

牡蠣とか━━━━

野菜を揚げたやつですよ。
気が利く。
ホントに気が利いたアテばかり出てくる。
店主さんは酔えば酔うほどにクールで。
空っ風が通りを音を立てて抜けていきガラス戸を叩いて回る。
良い酒、良い音、良い空気。
酒でガッチリと身体を暖めて翌日の活気に繋げる。
良い行為です。

普段から良い時間(18時前)には席が埋まっちゃうので注意して行くと良い思いができる。
京橋のオススメ居酒屋だ。

んで帰りにご機嫌で駅前まで歩いてだね。

中華そばなんかすすって電車に乗ると最高の〆になるわけでございます。
京橋の本丸も安くて良い居酒屋がたくさんあるけれど、裏京橋からも目が離せない。
以上、美味しい大阪でした。