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#82 ブランド・ポジショニング

ブランドポジショニングとは、
消費者のイメージの中に「際立った存在感を持たせる」ことを言います。

際立つと言えば、世界初、日本初など
それらを発明すると
市場内での戦い方も有利になり
全く新しいブランド認知を獲得しやすいです。

モノやサービスがあふれている現代において、
まったくの新製品・サービスを生み出すことは

「乾いた雑巾から一滴絞り出す」

ぐらい容易ではありません。

この情報過多の時代、安易に広告を打っても
ユーザーの耳には届きません。

市場での立ち位置を明確にし、
戦うべきポジションを確立した上で、
ブランディングを行うことが、
とても重要なマーケティング戦略になります。

しかし、後発の場合でも競合ブランドが
まだやっていない
取り組みにチャレンジすることは可能です。
消費者に新しい視点や考えを提案するなど
工夫次第で「独自の価値」を生み出すことができます。

今回は、ブランドポジショニングによる商品や企業の成功事例を紹介していきます。

ハーゲンダッツ

「プレミアムアイス」という概念がなかった日本のアイスクリーム市場において、高級アイスクリームというジャンルを開拓しました。高級素材や品質管理にこだわり「一般的なアイスよりも高いけど、おいしい」というイメージを消費者に与えてブランディングに成功。さらに、コンビニでの販売を展開し「コンビニで買える高級アイス」という地位も獲得しています。今では「コンビニで買える贅沢なアイスと言えばハーゲンダッツ」と広く認知されるようになり、高級アイスクリームの代表格に上り詰めています。

スターバックス

家や職場(学校)の次にくつろげる「サードプレイス」をコンセプトに、コーヒーだけでなく「空間や時間を提供する」ブランディングで人気を博しているスターバックス。スタイリッシュな内装とくつろげる雰囲気で差別化を図り、コーヒーとしては価格帯が高めながら世界トップの人気チェーンにまで成長しました。街中でタンブラーを持ち運びながらコーヒーを楽しむというスタイルも受け入れられ、若い世代や女性を中心に支持されています。

サントリー「プレミアムモルツ」

当初、お中元やお歳暮などのギフト商品として展開していた高価格帯ビールを、「週末の自分へのご褒美に飲む」ことを提案。消費者が心の中で求めているニーズとうまくマッチさせ「プレミアムビール」という新しい市場を開拓し、マーケット・リーダーの地位を確立しました。自社の販売路線と消費者の実際の行動とのズレを見抜き、プロモーションの仕方を変えたことで成功をおさめています。

レッドブル

中高年が飲むというイメージの栄養ドリンクを「エナジードリンク」という表現でプロモーションしました。さらに、さまざまなスポーツ、とくにマイナーなジャンルのスポンサーになることで、一緒にそのジャンルを盛り上げるという戦略を展開。ブランドにエキサイティングなイメージを持たせ、若い世代を中心に広い層にブランドを浸透させています。エクストリームなスポーツとともにあるというブランディングでポジションを築いた事例です。

モスバーガー

マクドナルドなどの「安くて庶民的」というイメージが主軸のファストフードマーケットにおいて、競合とはちがうポジションを取って成功したのがモスバーガーです。「高級感」「国産素材を使ったこだわりのハンバーガー」というブランディングで、「値段は少し高いけど、素材の質が良いから安心なモスバーガー」というイメージを与えてファンを獲得しています。

日清食品のはじまり

日清食品創業者の安藤百福産は、47歳で財産を失いました。
安藤さんは、ラーメン屋台に並ぶ人々の姿と
日本人は麺好きであることを思い出し、
お湯があればすぐに食べられるラーメンをつくろうと決意しました。
ラーメンについては、全くの素人であったにも関わらず
試行錯誤を繰り返し、
48歳で、完成したのがインスタントのチキンラーメン
61歳で、カップヌードル
95歳で、宇宙食ラーメンを開発し
96歳で、生涯の幕を閉じました。

人生に遅すぎることはないのだと気付かされました。
その気になれば、今からでも新しい出発はできる。

最後まで、お読みいただきありがとうございました。
godaigenso

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