ステロイド減量8回目(プレドニン7mg→6mg)

2021年7月19日。
ステロイドを始めて約一年。
心と頭は変わってない気がするのに、ステロイドを始めた身体とコロナ禍の社会だけがやたらと大きく変化した1年だった。
そんな日の朝、左足腿に激痛が走った。

「やばい、肉離れしたかも。」

その日は喉が渇いて目が覚めるほどの暑い日だった。

「脱水症状?」

体内の水分が足りないと足がつると聞いたことがある。私はポカリスエットをがぶ飲みし、痛みが取れるのを待った。
しかし痛みはとれない。
湿布をはるとやっと落ち着いた。
よかった。

そして1週間後。
ふとした瞬間にまた同じところが痛んだ。

そしてその一週間後も。

湿布を貼ると治まる痛み。とはいえここまで頻発すると不安になる。

2021年8月6日。
自己免疫性肝炎の診断の際に主治医に相談してみる。

ステロイドの副作用に骨粗鬆症というのがある。骨がもろくなる病気。まさかとは思うが、症状がどうも大腿骨頭壊死のものに似ていたため、近所の整形外科に行く前に一度主治医に相談しようと思ったのだ。

すると先生は即座にカルテを整形外科に回した。

2021年8月20日。

初の整形外科受診は、レントゲンと問診を取り明らかな所見がないことがわかると、9月17日に自己免疫性肝炎の受診後にMRIを受けることが決まった。

歩く日は湿布を貼り、靴もヒールは避けてスニーカーかローファー。
意識をしているせいか激痛が走ることはない。
日常生活にも支障があるわけではない。
歩けるし、階段も昇り降りできる。
ただ、ちょっと外側に倒すと左足付け根と外腿大転子のあたりが痛む。
そして骨盤にも違和感。筋肉の問題だとは思うけど…

どうか骨だけは無事であって。

常に願う私がいる。


2021年9月17日。
この日の通院はちょっと緊張していた。
いつもの自己免疫性肝炎の定期受診に加え、初のMRI検査があったからだ。

そんなドキドキの心とは裏腹に採血の結果はものすごくよかった。

白血球数 : 7.4
赤血球数 : 4.64
ヘモグロビン : 13..2
ヘマトクリット : 40.8
MCV : 87.9
MCH : 28.5
MCHC : 32.4
血小板数 : 238
PT : 95
PT-INR : 1.03
APTT : 31.2
APTT-Cont. : 31.2
フィブリノゲン定量 : 223
総蛋白 : 6.6
アルブミン : 4
総ビリルビン : 1.1
直接ビリルビン : 0.1
AST : 16
ALT : 14
乳酸脱水素酵素 : 119
アルカリフォスファターゼ : 48
γ-GTP : 25
コリンエステラーゼ : 204
中性脂肪 : 85
グルコース : 90
CRP : 0.04
アンモニア : 26
IgA : 137
IgG : 1180
IgM : 150
ALBIスコア : -2.56
ABI grade : 2a

気分があがらず疲れやすい日々を送っていながらも、私は一度の再燃もなく順調に回復している。感覚と身体が一致しないということは、この病気の常なのかもしれない。

じゃあどこで症状を測ればいいんだよ。

自分で自分に突っ込みたくなるが、すべては採血の結果が握っていた。

そしてめでたいことに、減薬がきまった。

プレドニンが7mg/日→6mg/日となった。
(前回の処方の残りを踏まえ、正確には9月22日から6mg。)

1日のプレドニン服用量
25mg*7日 → 20mg*10日 → 17.5mg*28日 → 15mg*59日 → 12.5mg*77日 → 10.0mg*77日 → 8.0mg*91日 → 7.0mg*84日 → 6.0mg*…

先生は付け加えた。

「服用開始から1年か…このあとはどうするかだね。1年づつかけて1mgづつ減らすかな。骨の調子もみると、ステロイドを減らしていくことが僕たちの最善だからね。」

目標の5mgが目前と迫る。そして目指すはゼロ。

副作用との闘いと再燃を避けたい願い。

未来はどこに向かうのか。
私はどこへ向かうのか。
どこかで誰かに出会っているのか。

急に舞い降りた懐かしい歌を口ずさみながら、私は診察室の扉を閉め、左足の痛みの原因を探るMRI検査に向かった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?