AIC生成AIプロモーション日記2024/03/11

本当の学術論文を書くTutorを作ろう

今日からAIC生成AIプロモーション日記を付けることにする。Facebookに書いたことを日々まとめていきたい。

いま研究者がやらなければならないことは、新しく知を創造することである。なにを当たり前のことを言っているのかと思うかもしれないが、今世の中が必要とされている領域で新しく知を創出することに研究者がどれほど向かっているか?何が世の中で必要とされているのか、そしてそれが何故なのか、そしてそれをどう実現するのか?こうした問題を立てることが学問の第一歩だ。だが、それは「地球を救え」とか「困っている人を助けよう」という大義(大文字のCause)ではだめだ、と説明してきた。また自然の謎を解くのでもだめだ。そのような学問はどこかで神を求める。それでは神の思考のそとにいる僕達には意味がない。でもまわりを見回していると自分たちの知見が世の中のためになることは沢山ある。で、知の創造・創出とそれによる新しい世の中というか存在のあり方というか、それを目指す。これは目的論的思索である。で、これを評価してくれる仕組みがある。それが現在の学術論文である。書いて発表(publish)する。

さてここからが本題なのだが、書けることを書ける方法で書いて論文を出版してポイントをKPIとして稼ぐという方向に向かっている若手の研究者が多い。コンピュータで確率的な因果論が使いやすくなった社会科学や生物科学、認識論的に素朴なエンジニアリングなどがその例だろう。ある程度は楽しいと思う。だが、世の中のために立っているか、よい世の中にしているか?ここはどうだろうか?あるいは社会貢献や地球を救えは、他者の幸せになっているか、自己満足ではないか?こうした問いかけが学問の出発点にあるべきだ。それは結局は観察から始まるのだろう。そして他者主義的な使命感、自己鍛錬的な幸福感などなど。みんなアリストテレスが行っていることだが、こうしたことを身につけて論文として表現できればいい。

状況はいつまで続くかは別として善い方向に変わっている。しかるべき大学の博士課程に進めば3年間国のお金で生活が出来て研究が出来る。この3年を志を同じくする仲間と友達になり、話をして、考えて論文を書くことが出来る。慶應だけで200人を超える。この活動結果を世の中に普及しなくてはいけない。若き研究者よ、本当の学術論文を書こう!!と思う。

まあここ15年そう思って教えてきたのだが、最近そこそこ効果も出てきた。僕が直接教えることなんてしれているが、書籍では伝わらない。沢山論文の書き方がでているが、本当の学術論文は習わないと分からない。が教えられる先生も少ないし、時間もかかる。どうするか?と退職後考えてきたがうまくいかない。

今朝未明、ふと思った。ChatGPTでTutor作ればいい。前から仕組みはアイデアで思っていて、それをシステム展開して先週慶應AICでここ半年の成果として発表して、参加を呼びかけたが、考えてみれば僕もTutorを作りたい、と思った。15年前に始まった『論文工房』二十年前にはじまった隗より始めよ、めざせCHI非エンジニアリング論文工房、をAICプロジェクト奧出グループとしてやろうと思った。この場でなんだが、瓜生君千尋さん、手伝ってくれ。論文工房ChatGPTTutorを作ろう。グループで学んでいた工房時代を思い出してやろう。

ちなみに、認識論的挑戦を含むので、科学的論文の書き方とか理系論文の書き方とは別の仕事です。哲学的認識論的な挑戦を書いても、それを引き受ける学術論文出版プラットフォームがすでにあることがポイントです。執筆Tutorを作れば、志のある学術論文が執筆されていく。

高広 伯彦

先週のサービス学会のSDLのセッションで、とある先生が、「学会はもっと概念論文を奨励すべき」という提案があったんですが、なるほどなと思いましたよ

ChatGPTが出来ること


逓増逓減というまあ大事な概念があるのだが、ちょっと必要があって調べごとをしていたら、ChatGPT暴走していろいろなことを言ってくる。まあ10中8から9は間違い。ようするにChatGPTで調べ物をしてはいけない。テキストを使いたいときは別に自分で持っておく。そして此方が知っていることをもとに推論をパワーアップしてもらう。ルールをもとにした推論は強烈である。その部分は人間と代替してもいいくらいだ。思いつきや発想は?これもまあ人間のいわゆる創造的思考は確率過程の中にあるとはひらめきの研究者が見つけてきたところだ。ポスト論理学というかパラ論理学というか、発想法というか。そのレベルでも結構役に立つ。すると、誰が何をどこでいっているのかという二次データと自分がこの目で見たり実験したりして得た一次データが大事になる。二次データは論文の世界でこれはGoogle ScholarやSemantic Scholarでほぼ網羅できる。ChatGPTはここへのアクセスは出来ない。Web世界は現象をみつけるのはBingで出来る。だがそのデータがセカンダリーデータとなっているかもプライマリーデーターなのかも此方で調べなくてはいけないが、それへの筋道は注のかたちで教えてくれるが、不十分なのでそれをたよりにWebで検索して二次データとして整理する。このあたりまで見当はついた。推論のメカニズムについてはなかなか難しくwarrantに関しても分からないところなので、この領域は人間が残らなくてはいけない。大体こんな感じだね今のところは。でこれで何が出来るか?というわけだが、学者なら5人くらいのリサーチサポーターがいらなくなる。これは経営的に言うと非常の効果があり、半学半教が教員を雇う予算がない苦肉の策が生み出した効率的な教育学習法だったことを考えると、きめこまかい大学教育をいまの教員の予算内でやれる可能性が出てくる。ここまで朝、考えた。さてお仕事に戻る。

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