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OKOPEOPLE - お香とわたしの物語

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OKOCROSSING が運営する、香りにまつわる「わたしの物語」を編み集めるプロジェクトです。https://oko-crossing.net/okolife
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2020年10月の記事一覧

香道具ファンドNo.2「挿朶及挿朶嚢」(松隠軒伝来写、幽光斎箱書)

香道具ファンドNo.2「挿朶及挿朶嚢」(松隠軒伝来写、幽光斎箱書)

※このnoteは、麻布 香雅堂が運営する「香道具ファンド」の関連商品を紹介しています。香道具ファンドについて、詳しくは以下noteを恐れ入りますがご覧ください。
『絶滅危惧種としての香道具』https://note.com/okopeople/n/nbb7b6aab65ef

香道具ファンドの対象商品は、毎月【第一土曜日】頃に、弊社オンラインショップKOGADO STORE内にて公開(その10日後

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「金木犀」 ~ 思い出でもないくせに

「金木犀」 ~ 思い出でもないくせに

嗅覚にも得手不得手があるのだろう。
私はもしかすると“花”系の香りを感じにくいのかもしれない。

去年今頃のしっとりとした夕方、買い物帰りの住宅街で何ともいえない華やかな香りが鼻をくすぐった。突然景色が変わってしまうような芳香の先には緑の庭木と枇杷色の細かい花の集まり。後からキンモクセイの香りと知ったときには驚くよりほとんど自分の“馬鹿鼻”に呆れてしまった。

その名を知らなかったわけでは無い。秋

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私を取り戻す香り

私を取り戻す香り

編集部より:昔からの友人cittaちゃんが寄稿してくれました。色々なことを克服しながら生きる彼女の日常がとてもリアルで心に響きます。お香のことを褒められ(?)すぎてお恥ずかしいくらいなのですが、素敵な文章なのでそのまま紹介させていただきます。



日本の伝統文化には今までほぼ所縁がなかったが、最近習慣になったものの一つに「お香」がある。機会があって始めてみた「OKOLIFE」の定期便をきっかけ

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季節の存在する理由

季節の存在する理由

編集部より:ライターの松本友也さんに、香りと季節、そして記憶の関係についての思索的なエッセイを寄せていただきました。季節の移り変わりが感じられるいま、身体をあたたかくしながら、じっくり読んでみてください。



においについて考えることの多い1年だった。年始に観た映画『パラサイト』に触発されるようにして書いた「港とにおいをめぐる6章 港区の香を聞く」(『ARTEFACT 03』)というテキストは

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『キリスト教保育誌』より 香りの賜物

『キリスト教保育誌』より 香りの賜物

日常生活の中で、香を焚く(スティックタイプのお香や香木、アロマなど)のはどのような時でしょうか。掃除の後、ヨガや瞑想の時、寝る前、出勤前や気合を入れたい時、そして静かに聖書を読みたい時など、、、。これらに共通するのは気持ちのスイッチを切り替えるという役割を香が果たすということでしょう。五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)のなかで唯一、嗅覚だけが感情・本能に関わる「大脳辺縁系」に直接伝達される、とい

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