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現代に見る言霊思想の欠片

(タイトルの画像は「言霊」ってなんと読む?「げんれい」と読まないようお気をつけて! | Precious.jp(プレシャス)より引用)

「頂き女子」「パパ活」といった言葉がここ数年程度で聞かれるようなことがあるが、本来なら売春や詐欺などといった行為をまるで何か無関係で悪い行為ではないような言葉で入れ替えるようなことがある。

「援助交際」や「授かり婚」といった似たようなことも前からあったのではあるが、何か女性のことに関する言葉で、性が絡むような話にはどこか言い換えることが多いなと感じられる。

まあ、確かに日本では何か悪いものについて、表現を変えるようなことは珍しくもない。

「死」という概念ひとつとっても、日本ではかなり数多くの表現があり、海外では見られないとも言われている。

例えば、荼毘に付される、旅立つ、永眠、他界、往生、物故、入滅、お陀仏、昇天、帰らぬ人、崩御、身罷られる、etc 

ぱっと見は死を連想しない言葉だが、みな死を意味する言葉であり、あげただけでもかなり数多くの種類があることがわかるだろう。

言葉に出すと何か悪い気がする、何か変なものがついてしまうということを避けるため、言葉を変えるというのは珍しくはない。

ただ、言霊思想というのはやや宗教チックなものであり、現代では宗教色が薄くなっていることと同時に、あまり言われるようなこともなくなってきたようにも見える。

にも拘らず、女性の性に関することについて、本来悪いことをしているところ、どこか自分の行為を正当化することや、罪の意識から逃れるような形で言霊思想の欠片が悪目立ちしている気がする。

そしてそのことは、結局それらに関してどこか悪さを感じているという証明のようなものであり、だからこそさまざまな古さや規範を感じるのである。


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