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ことのは箱

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エッセイや絵日記、コラムもどきをしまってます。思いつきで書き散らかした言葉たち。
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#海外移住

ตลก(タロッ(ク))

※ตลก(タロッ(ク)) おかしな、滑稽な、愉快な 「ウケる~」みたいに使います。 弊社はここんとこちょっと忙しくて、それでいてぼっすは出張中だった。 タイ人スタッフたちは、通常作業中の使用を禁止されているスマホを作業台に置き、イヤホンで音楽を聴きながら黙々と作業してるので静か。 上がってくる数字も悪くない。 みんなの関心は専らぼっすがいつ戻ってくるかで、代わる代わるに聞いてくる。 キトゥン(恋しい)でしょ?なんて冗談を言いながら都度答える。 戻ってきたら戻ってきたで、

夏バテや 川に飛び込みたい ぐらい暑い

昨日の朝、左足の付け根に違和感を感じて、「あ、まただ」と思った。 疲れて免疫力が落ちるといつも同じところが痛いようなだるいような、なんとももどかしいかんじになる。 朝から痛みを感じていたのに税務署やら銀行やら買い物やら炎天下をぐるぐるぐるぐる歩き回って、結果悪化した。 当たり前である。 左足の付け根が痛む時は下手すると熱を出すので、とにかくたくさん寝ることにしてる。 私は何でもだいたい寝れば治ると思ってるフシがあるし、今のところは治ってる。 10時間寝て起きたら足の痛み

駐妻さんとごはん

タイ、というか海外に住む人は大きく分けると「自分の意志で来た人」と「会社や家族の都合で来た人」ではないだろうか。 働いてたりリタイアだったり、期限があったりなかったり、きっとみんな色んな事情で住んでいる。 その中の働いている人も、自営だったり会社員だったり中には不法就労の人もいるかもしれないけどまぁ色々で、「会社員」は駐在員と現地採用に分かれる。 私はといえば現地採用、いわゆる現採というやつで、タイで仕事を探して働いている人。 駐在員との違いはお給料や手当がうっすーいことと

今日も赤ちゃんの声がする

ここ1-2年、私の働く会社はちょっとしたベビーブームだったので、現在1歳前後の子供がいるパパとママが3人働いている。 内ひとりは親族の協力を得てベビーシッターを雇うお金を工面しているけど、ふたりは遠く離れた実家に子供を預け、夫婦でバンコクで働いて仕送りというタイの田舎あるある育児スタイル。 お金持ちは別だけど、タイは子育ても介護も親族家族が協力してするのが一般的なので地方出身だと後者が多い。 ふたりの内ひとりはパパでひとりはママ。 ふたりとも休憩時間やお昼休みによくLIN

感覚

タイ人スタッフと一緒に駅の長い階段をひーひー言いながら上って、はぁ~っと息をついたら、 「มีอากาศน้อยมาก ミー アーガー(ット) ノーイマーック (空気が少ない)!」って言うのでふふっとなったし、そういう風に感じるのかなるほど~と思った。 もちろんタイ人だって「疲れた」も言うけど、こういう風にも言うのね、みたいな。うん。たしかに息苦しいもんね。 タイにいると、自分が選ばない言葉や感覚がおもしろいなぁって時々思うことがあって飽きない。 人間はひとりひとり違うのだ

愛して止まないハーブサウナ

こんにちは。バンコクサウナ部部長のおこめです。 というのは冗談で、大好きなハーブサウナの禁断症状が出だしたら友人に声をかけては誘い出してるだけの人です。どうも。 今日はいつものメンバーひとりと初めて参加の方と三人でハーブサウナ。 そして今日も、以前noteに書いたこれまた大好きなプラカノンのボートに乗った。というかなんかもうハーブサウナ行くならボートで行きたいみたいなかんじになってる。 ハッピーセットだ。 すぐそこに都会の喧騒が存在するのが嘘みたいな世界。 川の水は茶色く

いつもと同じ朝

目が覚めたら、子供の朝ごはんをあっためてまたベッドに戻る。 スマホのアラームは7:00まで15分おきに何度も鳴るようにしてる。 ちびこいのをぎゅーっとして、においをかいで、ちゅーして、目を覚ますと彼はにこっとするのでまたぎゅーってする。 でっかいのを起こして、起きなかったら上に乗ったりおなかをむにむにしたりおしりをぺちぺちして、そうこうしているとあっという間に最後のアラームが鳴ってしまう。 ごはんを食べて早く着替えなさいとけしかけながらシャワーを浴びて、歯磨きしたの準備は終

タイが好きだなと今日も思った

今朝は次男を教室まで送ったあと、長男の特別授業代を支払いに事務室へ寄った。 放課後一時間、毎日宿題の面倒を見てくれて一ヵ月400バーツという、名前の割にずいぶんと良心的な授業です。 今調べたら1,400円くらいなのね。タイに来た当時は400バーツは1,200円くらいだったのに。 学校の入り口を入ってすぐ、廊下に大きく窓を開いた形で事務室がある。 窓口の前に立つといつもとちょっと違う職員さんが見えた。 頭にカチューシャをしている。 フェルト製のサンタクロースの顔がびよよーんと

喜怒哀楽

朝から少し頭痛がしたので、やらなければいけないことだけ片付けて早退した。 タイは最近ぐんと夏らしくなってきて、つまり暑い。 駅の階段がいつにも増してつらい。 じわりと汗をかいたのを自覚しながら電車を待っていると、ホームに忙しなく手を動かしている人がいるのが見えて、すぐにそれは手話であると理解した。 数ヶ月前だったと思うけど、その同じ駅のホームで見かけた人のことを思い出した。 駅のホームに辿り着くと、ぐふっ、ぐふふっという笑い声が背後から聞こえて、若い男性がスマホ画面を見て

普通のこと

今から数年前、ノンカーイという、日本でいうところの秋田青森あたりに住んでいた。 平日子供が学校に行っている間ぷらぷらしていた自称タイ語勉強中の私は、その日も友人と屋台でバミーという中華麺を食べていた。 食べ始めてすぐに、どこからともなくおじいちゃんが現れ、私たちの座っているテーブルの真横に立った。 そしてアーとかウーとか、言葉にならない言葉を発している。こちらを向いているので、すぐ真横で観察されているような形だ。 会話することができないのは瞬時に理解した。 「どうしよう」

起立して見える世界

タイでは、朝の8時と夕方の6時に国歌が流れる。 駅、学校、お店、公園。テレビやラジオ。 乗り物に乗っていたり大通りを歩いていると気づかないけれど、色々開けっぱなしの家がある場所ではどことは知れず聞こえてくる。 国歌が流れたら、起立する。 さっきまで動いていた人波が止まる。 随分と見慣れたけどまだちょっと不思議。 忙しい朝の駅。改札の手前で、奥で、階段で立ち止まる人々。 夕方公園で遊ぶ子供たちが、ベンチでくつろいでいた人たちが起立する。 国歌が終わるまで。 そして終わった

ともだち

私にはふたり息子がいて、ふたりともあまり人見知りをしない。 特に長男は、全然しない。気がする。 馴れ馴れしすぎてちょっとあわあわしてしまうことも珍しくない。 はじめて会った名前も知らない子も「ともだち」と呼ぶ。 普段単語はほとんど英語なのにそこは日本語なのもちょっと不思議。 「ともだち」にはあまり年齢は関係なくて、学校の上級生や、旅先でかまってくれた青年は「おっきいのともだち」だ。 カタコトなのがまた笑いを誘う。 私の妹を「ママのともだち」と言ったりするから、あんまりよく

はじめて呪術を受けた時のこと

タイの呪術師タイには「呪術師」と呼ばれる人がいて、その種類も多岐にわたる、そうだ。 そうだ、と書いたのは、自分の目で見たことのないものは実感がないからです。 黒魔術も未だ存在し、欲や私怨、恋愛成就のために黒魔呪術師を頼る人もいるらしい。黒魔術を使うのは良くないことで、自分に跳ね返ってくるよとタイ人は言っていたけれど、それでも頼る人はいるんだそうだ。 祈祷師や、仙人と呼ばれる人もいる。もちろん人間で、専業でない人もいる。 そういった話を聞くのは、なんだかおとぎ話のようでおもしろ

It's warm

英語がしゃべりたい長男長男は英語が好きだ。 日本語より得意だと思う。日本語の単語をあまり知らないし、読み書きできないし、彼の話す日本語は英語の直訳だ。 残念ながら親である私の財力不足のために英語圏には移住してあげられなかったけれど、今住んでいるバンコクは日本の、しかも実家のある秋田に比べると格段に外国人が多い。 コンドミニアムにも必ずと言っていいほどファラン(タイ人の使う白人の総称。ファランセ~(フランス)から来てるけど、何人だろうと白人はファランと呼ぶ)が住んでいるし、出