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おこめちっくタイランド①~

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エッセイ4コマ。過去作品も読みやすいようにまとめてみました。とりあえず更新したら追加していきます。いっぱいになったらまたマガジン作るかもです。
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#日記

おこめちっくタイランド⑮

昔からモテる方ではあった。 誰かと一緒にいても私にばかり寄ってくる。 そう、 蚊とハエが。 実家のある秋田には蚊があまりいなかったし、ハエは食卓の上のハエ取り紙にくっついていたので、モテる体質であることに気づかなかったのだけど。 東京で通っていた専門学校の中庭で、決まって友人に「マイコといると蚊に刺されなくていいわ~笑」と言われるようになってはじめて、人より蚊が寄ってくることを自覚するに至りました。 タイのノンカイは自然が多いせいか蚊もものすごくて、蚊に刺されない

おこめちっくタイランド⑦

そうか。これもマイペンライなのか。 まぁ死ぬ訳じゃないしね。うん。 というか大概のことはマイペンライなんだなきっとこの人たちは。と感心もしたし、笑わせてもらった。なんて和むんでしょう。 彼らは共に50歳を少し過ぎたくらいで、私の両親よりはずっと若いけれど私自身から見れば一廻以上歳の離れた人生の先輩。 そんなふたりが織りなすやり取りがずいぶんと新鮮だったのを思い出す。 私多分蟻入りのコーヒーをさらっと誰かに出せないし、反対に受け取ってもこんな風に飲めないから。笑 それをこ

おこめちっくタイランド⑥

のどか、という言葉がこれほど似合う場所を私は知らなかった。 生まれ育った北国の町もなかなかの田舎だったけれど、こんなにも時間がゆったりと流れてはいなかったと思う。 朝は鶏のけたたましい鳴き声。空き地では水牛が草をはみ、散歩をすれば牛に道をふさがれる。 濃い緑、鮮やかな南国の花。ドアのない公衆電話、舗装されていない道、大人用の自転車を立ち漕ぎする少年。 適当な量のガソリンが適当なお酒の空き瓶に入って並ぶ小さな商店。そんなお店の前でおばちゃんが気だるそうに座っている。 ど

おこめちっくタイランド⑤

ホームステイ先のママはとてもホスピタリティあふれる人で、私たちをあちこちに連れて行ってくれたり、美味しい料理を作ってくれたり、そしてよくビールを買ってくれた。 ビールは苦手だと言うとSPY(すごく甘いワインみたいなお酒)を買ってくれて、飲んだ翌日はママ昨夜はありがとうなんて言ってビール好きの日本人ママさんもお礼にビールを買ってきたりして、飲めないくせに飲む日が続き、はて私は何をしにタイに来たのだろうと思いながらもまぁいっかマイペンライマイペンライという空気に流されていた。

おこめちっくタイランド④

辿り着いたのはノンカイの片隅にある小さな村にある大きなおうち。日本人のご主人とタイ人の奥様のご夫婦のお宅の、ゲストルームの一室を借りてのタイ生活のスタート。 物静かで優しいご主人と、元気で明るいママ。ビール命の管理人さんと、ちょっと怠け者のお手伝いさん。 広いお庭に半外のリビングがあるおうち。緑がたくさんで気持ち良かった。 超がつく田舎のため、足がないと出かけるには不便だったけれど、お願いすると誰かしらバイクに乗せて街に連れてってくれた。ママが美味しい料理を作ってくれたり

おこめちっくタイランド③

海外に行くのは初めてじゃなかったけど、LCCに乗るのはこの時が初めてだった。 でもってそれまで荷物の重さを測ったことがなかったんですよ。。けど超過料金なんて取られたことなかったから全然気にしてなかったらこれ。この有り様。 「ベビーカー一台まで無料」ってとこを「似たようなもんだしこっちの方が息子さん1が喜ぶから」と三輪車ごり押し作戦は見事に撃沈したし。 今思うと我ながらほんとアホ。 せっかく持ってきた荷物を大量に実家に送り返す羽目になり、結局後日送ってもらうという最高に無駄

おこめちっくタイランド②

あのきゅっと心臓を掴まれるような感覚をずっと覚えてる。 ほんとにさっきまで笑顔ではしゃいでいた息子さん1が急に目に涙をためて、おばあちゃんに会いたいとポツリと言った瞬間の、あの感覚。 タイに行くと決めてからは、契約期間満了まで臨時職員の仕事をこなしつつ、安いチケットを探したりパスポートを申請したりVISAを申請したり車や不用品を売ったり会いたい人に会ったり、そこそこ忙しかった。 きっともうしばらく見れない桜も見に行った。 本当はもっと早く出られたのだけど、息子さん1の

おこめちっくタイランド①

漫画タイトルでけたー!私の、私なりのタイ移住記っぽい名前で且つ語呂がいいものをと考えた結果がコレです。ふふふ。ふざけてませんとも、ええ。 今回から本番ということで、ぽちぽち4コマをあげていきます(*^^*) 移住当初を思い出しながらの作業、なかなか良いです。なつかしいし楽しい。 あとマンガでっかく貼れたよ!!(こっそり前記事のもでかくした) 氷河期世代の非正規あがり、何のスキルもまともな職歴もない出戻りシングルマザー32歳だった2012年の私。秋田の実家に帰ったはいいけど