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アポイ岳

日程:2002年6月9日
メンバー:Kさん、Fさん、ぼく

 本州の人でもアポイ岳は憧れの山なのだそうです。
険しい日高山脈の主稜でもなく、その支稜の山。
標高は810.6m。
こんなに人々に愛されているのは、その高山植物の豊富さにあるようです。

 過去にサハリンや千島列島、北海道が陸続きだった頃に南下してきた北方系の高山植物がそのまま環境的に取り残されてきたのだそうです。
また、日高山脈は、道内でも夕張山系、北大雪、東大雪同様に非火山で造山活動によって形成された山です。
アポイ岳は世界的にも珍しいカンラン岩の岩石で、風化が遅いというのも特徴のようです。
補足すると中世期ジュラ紀より新世代第三期にかけた地殻変動により海底部が隆起したもので、ヒマラヤやスイスアルプスと同じ生成過程で、日本では珍しいものです。
さらにアポイ岳は、太平洋に近いため濃霧が発生しやすく冷涼なため、高山植物の生育には最適な環境であったと云われています。
そのため、アポイ岳には80余種の高山植物が自生し、中でもここだけの固有種として、エゾイヌノヒゲ、ヒメエゾネギ、アポイカンバ、ヒダカソウ、アポイアザミなどが数多くあります。
標高が低く登りやすいのに、お花畑に恵まれ、そして固有種が多いのですから、全国から高山植物を愛するファンがやってくるのもわかりますね。

 そのアポイの語源は、「火の・ある・処」や「知恵の山」などといろいろな諸説があるようですが、どれが定説なのでしょう。

 いずれにしても、雨も上がった、登り始めた6:35にはすでに100名近い登山者が先行している程ですから、いかにたくさんの人たちが訪れているか、がわかりました。

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