【クイズです!】沖縄黒糖のことを、どれだけ知っていますか?
あいさつ
こんにちは、沖縄県黒砂糖協同組合 編集部のNです。
突然ですが、クイズです。
「黒糖」って、一体どういうものなの?
これまで何気なく「黒糖」について書いていましたが、正しい「黒糖」は以下のうちどれだかわかりますか?
(1)原材料が粗糖・糖蜜からつくられたもの
(2)原材料がさとうきびからつくられたもの
(3)原材料がてんさい糖もの
答えは、おおよそのみなさんのご想像通り(2)です。ポイントは、“さとうきび100%”であること。混じりっ気のないさとうきびの搾り汁を、じっくり煮詰めてつくったもののみを黒糖または、黒砂糖と呼びます。
黒糖に白砂糖の原料である粗糖などを加えたものは「加工黒糖」と分類され、中にはミントや塩などフレーバーがついているものもあります。
これだけ知っていれば、「黒糖」と「加工黒糖」の見分け方はとっても簡単! 商品パッケージにある「原材料名」を見れば、一目瞭然です。
さとうきびは、沖縄のどこでつくられている?
次なるクイズです。じゃじゃん!
沖縄県で収穫されるさとうきびは、すべて黒糖(黒砂糖)の原料になっているのでしょうか。
Yesか、はたまたNoか……。
答えは、No! です。さとうきびは、沖縄を代表する農産物のひとつで、県の耕地面積の半分を占めるほどです。たくさんのさとうきびが栽培されていますが、その大半は上白糖などの原料糖(粗糖)となっており、黒糖になるのはなんと、わずか5~6%ほど!
かつては数百あった黒糖工場も、1970年代以降は整理統合されました。現在、黒糖を製造して県外に出荷しているのは、伊平屋島、伊江島、粟国島、多良間島、小浜島、西表島、波照間島、与那国島の離島八島のみです。この八島でつくられた黒糖を、私たちは「沖縄黒糖」と呼んでいます。
ひとからげに「沖縄黒糖」としましたが、島の土壌や天候、さとうきびの品種等の違いなどによって、その色や風味、食感は各島それぞれに異なります。八つの島ごとに、それぞれ違った表情をみせるのが沖縄黒糖のおもしろいところ。
おおまかな特徴は、以下の通りです。
さとうきびには、おいしい時季がある!
では、3問目のクイズです。
黒砂糖はいつ、どのようにつくられているのでしょうか。
(1)さとうきびは1年中収穫でき、年間を通して製糖工場を稼働している。
(2)5月から9月にさとうきびをまとめて収穫。貯蔵したものを使いながら年間を通して製糖工場を稼働している。
(3)12月から4月にかけて収穫。毎日の製造量に見合った分だけを収穫しながら、収穫期間のみ製糖工場を稼働している。
どうですか? わかるかな……。答えは、(3)です。
さとうきびは12月から4月にかけて、最も糖分が高くなり、この時季に収穫をするのですが、刈り取ったさとうきびは時間が経つと品質が低下するため、収穫するのはその日に使う分だけ。トラックに積んで工場へと運びます。
各島の製法に大差はなく、まず竹のように節のある2メートルほどの長さのさとうきびを小さく切断します。それを圧搾機に数回かけて汁を搾り出し、不純物を沈殿させてろ過した液を何段階かに分けて加熱。濃縮していきます。新鮮なさとうきびの汁をそのまま煮詰めたものを攪拌、冷却すると黒糖のできあがり!
ちなみに八島では、黒糖をつくる過程で廃棄するものをほとんど出しません。「バガス」といわれる搾りカスは、さとうきびの重量の約4分の1にもなりますが、工場のボイラーの燃料として活用。また、沈殿させて取り除いた不純物は堆肥として畑に戻し、さとうきびを育てるための肥料として使っています。さとうきびからの黒糖製造は、循環型のとってもエコな産業なんですね。
黒糖は本当に健康にいいの?
最後のクイズです。
黒糖に多く含まれている栄養成分はどれでしょう。
(1)鉄
(2)カルシウム
(3)ナトリウム
答えは……全部です(笑)。黒糖には、ミネラルやビタミンが含まれています。
特に、骨や歯をつくる大切な栄養素であるカルシウムは、上白糖の240倍!牛乳と黒糖の組み合わせはカルシウムの吸収率が高まり、相性抜群なんだそうですよ。
また、黒糖の糖分は、脳のエネルギーであるブドウ糖への分解スピードが速いため、仕事や勉強で脳が疲れて集中力が切れたときの強い味方になります。
「なんだか健康によさそう」というイメージの黒糖ですが、数値に裏打ちされた、優良食材なんですね。
いかがでしたか?黒糖のこと、どのくらい知っていたでしょうか。わたくしNは、さとうきびの“旬”が夏ではないことに、目からウロコが落ちました……。
みなさんにも、黒糖のこと、さとうきびのこと興味を持っていただけたら幸いです!
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