見出し画像

No.1240 「ニャー」

心の潤う詩を教えて頂いたのは、1年前のことです。
 
去年の5月8日、愛犬・チョコが病没しました。翌日、note「仁の音」に、
「877       我が家のチョコを悼む」
の拙文を載せました。すると、多くの方々から心ある哀悼のコメントを頂戴し、反響の大きさに深く感謝しました。「有り難い」ことの意味を改めて実感しました。
 
その中に、クリエイター・春~と共にさんから
「『虹の橋』という詩をご存知でしょうか?」
と教えて頂きました。もちろん(?)知りませんでしたので、すぐに調べました。
 
「虹の橋」の詩は、イギリス・スコットランドに住む女性、エドナ・クライン=リーキー(去年82歳)さんが、亡くなった愛犬メイジャーのために1959年(昭和34年)に書いたものだそうです。今から65年も前の作品でした。
 
〝There is a bridge connecting Heaven and Earth.”
で始まる原文の第1部「虹の橋」の和訳がありましたので、ご紹介します。
 
 天国には「虹の橋」と呼ばれる場所があります。
 飼い主にこよなく愛されていた動物は全て、この虹の橋に集まります。
 誰もが皆、走り回ったり遊んだり出来るよう、ここには草原や小高い丘があります。
 食べ物も飲み水も豊富にあり、太陽が暖かく照り付けてとっても心地よい場所です。
 病気や老いで弱っていた動物たちは、全て元の元気な体に戻ります。
 傷ついたり体が不自由だった動物たちも、全て健康で活力に満ちた体を取り戻します。
 それはちょうど、飼い主がペットが元気だった頃を懐かしむときの姿です。
 動物たちは皆満ち足りており、何の不満もありません。
 でも、たった一つだけ、気がかりなことがあります。
 それは一緒に虹の橋に連れてくることの出来なかった、飼い主であるあなたのことです。
 動物たちはみんな仲良く集まってはしゃぎ回りますが、
 そのうちふと足を止めて遠くを見つめるときが来るでしょう。
 やがて瞳がらんらんと輝き、体が震えだしたかと思うと、突然仲間のもとから離れて緑の草原を駆け抜け、飛ぶように走りに走るのです。
 そう、あなたを見つけたのです。
 特別な感情で結ばれたあなたと友達は、とうとうこの場所で再会を果たし、もう二度と別れることのない新たな出会いに胸を躍らせます。
 友達はあなたの顔にキスの雨を降らせ、
 あなたも懐かしい友達の体を撫でて長いこと見ることの無かったその瞳を見つめます。
 片時も忘れることの無かったその瞳を。
 そうしてあなたと友達は、共に虹の橋を渡るのです。
 
この詩には、第2部「虹の橋で」というのもありましたが、ここでは割愛しました。
「病気や老いで弱っていた動物たちは、全て元の元気な体に戻ります。」
私は、この詩を読んで、ぽっかり穴の開いていた心が温かいもので潤ってくるのを感じました。そうでありたいと願い、そうあって欲しいと祈りました。
 
昨日、畏友が愛猫・ミーコと永遠のお別れをしたそうです。メールには、
「ミーコが旅立ちました。穏やかに、最後に私にニャーと鳴いてくれました。」
とありました。私の愛犬・チョコは、荒い息がスーッと消えるように息を引き取りました。最後の一言を耳にすることは出来ませんでした。だから、その声にすごく感動しました。
 
ミーコの「ニャー」は「ありがとう」の一声に聴こえました。


※画像は、クリエイター・yamamotravelさんの、タイトル「空ですかい #1」の1葉(全面ご紹介できなくてゴメンナサイ)をかたじけなくしました。「虹de sky」と思いました。お礼申し上げます。