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岩波新書の旅1 「読書力」 齋藤孝著(801)

きっかけ

来年(2023年)から新たな読書会を始めることになった。
2022年12月現在、2つの読書会を月に1回ペースでやっている。
なんとまぁ、気楽な読書会をやってきたものだと今更ながらに思う。

特に記録をとっているわけでもないし、時には読まずに参加したことだってある。思考のアウトプットの場として、何を言っても許してくれそうな人たちばかりに囲まれて、気楽な時間を過ごしている。

今度はちょっと様相が違う。参加者には高校生がメインで、岩波新書だけを取り扱うという。小論文対策とかという狙いはあるのかもしれないが、そもそもその前に、「読書ってなんでするんだっけ?」という疑問を解消しておきたい。そこで手に取ったのが、この本。

大事な時間

大学生の頃は、芥川賞にはまった。時代を先取りしている気分になった。
哲学書も読んだ。難しくてよくわからなかった。
働き始めて、ビジネス本をよく読んだ。知識や情報を入手するために必死だった。
今は、ルポや小説などなんでも読む。読む時間が好きだ。

本を読んでると眠くなる

ちょっと難しい本を読むと、すぐうとうとしてしまう。
これが非常に大事なこと。
自分より少し次元の高い(難しい)話はスッと体に入ってこない。
こういった苦い、まずいものの摂取を諦めずにやる。
カラマーゾフの兄弟を積読で終わっている人は日本に何人いるだろう?

意見とは何か?

大学生の頃の体験として、本に書いてあることがまさに自分が言いたいことだ!と私と同じことを考えている人がいる!と高揚したことを覚えている。
今思えば、意見らしい意見は自分の中になく、他人の言葉を借りて意見を持った瞬間だったのだろう。世界がグッと鮮明に見えた瞬間だった。

違う意見と出合う

理解できない。なんでそんなことを思うのか、信じられない。
すぐに正誤の判定をせず、モヤモヤと溜まる場所を作っておく。
気持ちが悪い。どうにかしたい。これが次への欲求と変わる。

付箋の登場

何度も同じ本を読める人がいる。私は苦手だ。
ただ、カラフルな付箋を手に入れてからはできるようになった。
ピンときたところに貼っておく。色分けなどもしない。
とにかく、反射的にピンときたら貼る。
後で、その部分だけを読むと、蘇ってくる。
1回目の心の動きが再生されることは少ないかもれしれないが、その時の自分がすぐそばにいる。

この本によれば、
ピンとくること、それを残しておくことには意味があるという。
本の要点を探る。これが力となる。
本ではなくて、相手との会話だと考えてみる。
相手が言っていることの要を掴み、それに応える。
これがコミュニケーションの高さを作る。
また、文章から離れ、客観的になる。少し離れること、メタ認知することの大切さも見えてくる。

読書会

特に決まりを作って始めたわけではないが、よい読書会についても書かれている。
1番大事なことは、「全部読んでくる!ことを前提としないこと」。
読んでいなくても、読んだ人の話を聞きながら、その場で追いかけていく。
そして、本に書いてることが全てではない。
読んだ本のことを誰かに話すと良いことは、理解が容易にできる。
なかなか、うまく伝えられないことが多いが、読書会という場数を踏むことは重要やね。

選書100

では読んでみよう!と思っても何から読んでいいかわからない人も多いはず。
ここでは、安易なところに行くな!「精神の緊張を伴う読書」をしよう!と言っています。
巻末に100冊を上げてくれています。ここにメモっておきたいくらい。
あれもこれも、読みたい。(まだ読んでない)
とにかく、100冊読め!ということなので、100冊読むことにします。
では、次回は何を読もうか。

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