不確定日記(眠った場合より悪夢)
うっかりまた、つまらないパズルゲームをダウンロードして3時間ほど眠るのが遅くなった。外国製のゲームには一応ストーリーがあり、主人公たるわたしはパズルを解くことによって兄を探しつつポップなダイナーなど建物の内外装を設計修理しているらしいのだが、セリフの和訳がめちゃくちゃなせいで、たくさんパズルを解いても自分の状況がわからない。やたらと語尾についている「交差点」という単語が不安感を煽ってくる。どこに向かえというのだ。午前4時ごろようやく我にかえりアプリを削除したが、しばらく変に寂しかった。
朝食をたくさん食べたかったので具を詰めすぎてホットサンドメーカーの隙間から水分が吹き出し、そうだろうと思いながらやっていたのでそのままにして食べてから拭いた。トマトとマッシュルームとピーマンとハムとチーズとパンは渾然一体となり、サンドイッチと言えるかどうかはともかくおいしかった。
午後いっぱい仕事の絵を絵の具で描く。デスクライトが赤っぽいせいで、いちいち窓辺の自然光で色を確認せねばならず、白いLED電球を買い物メモに追加した。
夜、マーマレードケーキを焼く。バターと砂糖と卵を乳化させる作業は、家庭料理およびわたしの日常生活の中で、最も腕力を使う行為だと思う。ハンドミキサーが欲しいが、わたしはケーキを半年に一度程度しか焼かない。甲斐あってケーキはちゃんと膨らみ、満足した。
再度あのアプリをダウンロードしてはならない、と自分に言い聞かせている。交差点。
そんな奇特な