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【北海道グルメ】「ミシュラン北海道」の話 ~ ミシュランガイドとは

北海道で観光。
雄大な大自然はもちろんのこと、やはり
美味しい「海の幸・山の幸」をたっぷり楽しめる🥢
というのが、北海道の醍醐味だと思います。

北海道民として言わせてもらえば、
変な話ですが、基本的に、何を食べても旨いです😋

でも、せっかく北海道に来たのならば、
旨い料理の中でも、「最高に旨いもの」を食べてみたい!
というのが本音。
でも、どこにどんな旨いもの、名物があるのか
地元民でも意外に知っているようで知りません😅

そんな時、頼りになるのが「ミシュランガイド」

かつての私もそうでしたが、「ミシュラン」の名前は知っていても、それがどんな本なのか、知っているようで、案外知らない方も多いですね。

そこで今回は、「ミシュラン」がどんな本なのか、簡単に紹介しようと思います。


(1)そもそも「ミシュランガイド」とは


今更ですが、「ミシュラン」は、フランスのタイヤメーカー「ミシュラン」が発行しているグルメガイド本です📕。
レストランやホテルの評価を、星の数で表すことでも有名ですね。
装丁が赤いことから「レッド・ミシュラン」とも称されますが、旅行ガイドの「グリーン・ミシュラン(ミシュラン・グリーンガイド)」もあります。

もともと、フランスを中心に、ヨーロッパ各国のレストランを紹介していましたが、2005年にアメリカ版(ニューヨークシティ版)が登場。
2007年には、欧米以外で初となる「東京版」が発行されました。

東京版の発行を皮切りに、2009年からは「京都・大阪版」が登場。
以後、毎年定期的に刊行されています。

それ以外の都市のお店は「特別版」として発行。
北海道版の他、宮城版、北陸版、愛知・岐阜・三重版、広島・愛媛版、福岡・佐賀・長崎版などがあります。
これらの「特別版」は、毎年発行されている訳ではなく、不定期で刊行されます。
これは知らなかった。
因みに
「北海道版」が発行されたのは、2012年と2017年の過去2回。

そろそろ新版が出ても良い頃かもしれませんね。


(2)ミシュランの歴史


「ミシュランガイド」が初めて登場したのは1900年。
和暦でいうと明治33年です💦

「ミシュラン」は、アンドレとエドアールのミシュラン兄弟が、1889年(明治22年)に創業したタイヤメーカーです。
元々は、祖父が始めた小さな農機具の会社でしたが、兄弟はこの会社を引き継ぎ、自転車のタイヤの開発で成功を収めます🚲。
時代は明治。
最初は自動車ではなく、自転車だったのですね。

その後、1895年(明治28年)、ミシュランは自転車用に開発した、空気入りのゴムタイヤを改良して自動車に装着、長距離自動車レースでその性能を見事に実証します🛞。

その5年後の1900年、フランスでは1500台ものガソリン自動車が販売され、世界をリード。それに伴い、ミシュランの業績も順調に伸びていきます。

この頃、ミシュランのシンボルキャラクター「ミシュランマン(本名:ビバンダム)」も誕生。広告宣伝を通じて、人々に親しまれるようになっていきます。

アイデアマンでもあった兄弟は、ドライバーのためのガイド本として「ミシュランガイド」を発行。
タイヤの修理方法やガソリンスタンド、自動車修理工場の場所、ドライバーが食事を楽しむレストラン、宿泊施設など、遠方でのドライブでも困らない情報が掲載された本でした。

これから自動車の普及によってタイヤの需要が増えると見込んでいた兄弟は、
「もっと楽しくクルマを運転してもらいたい」
「遠くまで快適にドライブしてほしい」
と考え、販促の意味も込めて、このガイドを作ったとされています。

当時は無料で配られていたこのガイドですが、
ある修理工場で数冊のミシュランガイドが地面に積み重ねられ、踏み台として使われているのを見かけたミシュラン兄弟は
「人々は、お金を払って買ったものしか大切にしない」と語り、1920年からミシュランガイドの販売を始めたそうです。

『○○無償化』と耳障りの良いことをアピールするどこかの政党に聞いてほしい話ですね😅。

その後、1926年から「美味しい料理を星の数で表す」評価方法がスタートすると、ミシュランガイドは瞬く間に、美食ガイドの代表格となります。

1933年頃から、ミシュラン社員が匿名で施設の調査を行うようになったと言われています。


(3)ミシュラン北海道とは


「ミシュランガイド北海道」は
日本において、東京、京都、大阪に次ぐ4都市目のレストラン&ホテルガイドとなります。
発行は、2012年と2017年の過去2回。

この本は、ミシュランの社員であり、プロフェッショナルな知識をもつ調査員たちが、全道のレストラン、料理店、ホテルや旅館を匿名で訪れ、一般客と同じ立場で料理とサービスを体験し、調査することで完成したそう。

ミシュラン社は、北海道を選んだ理由として「116万ヘクタールという広大な農地を有し、豊かな海に囲まれた食材の宝庫」とコメントしています。

【北海道版に掲載されている料理のジャンル】 
日本料理、中華料理、フランス料理、
現代風フランス料理、イタリア料理、
居酒屋、寿司、天ぷら、すきやき、うなぎ、
とんかつ、鉄板焼、ステーキハウス、焼肉、
焼き鳥、おでん、豚丼、ピッツァ、
そば、うどん、ラーメン

ミシュランガイドに掲載されるのは、高級フランス料理のレストランや一流の料亭や割烹、高級寿司店ばかりという訳ではありません。
実に幅広いジャンルのお店が紹介されています✌️

ミシュランを読んだ読者が行ける店のすべてが対象となるので、新規オープン店も老舗店も、大衆店も高級店も平等に調査するそうです。


(4)評価方法


ミシュランガイドに掲載するお店は
基本的に『調査員がおすすめしたいお店』ということになります。

とはいえ、調査員個人の好き嫌いで判断するのではなく、ミシュラン独自の5つの評価基準に基づき審査するそうです。

①素材の質
②料理技術の高さ
③味付けの完成度
④独創性
⑤常に安定した料理全体の一貫性

盛りつけの見た目、味、食材の鮮度、仕込みの度合いなど、評価の対象は、あくまで
お皿に持った料理だけに限られているそう。
お店の雰囲気や接客などは含まれないのかな?

因みに、調査員がどの料理を食べて、評価したのかは分かりません!
昔訪れたミシュラン掲載のラーメン店で、味噌、塩、醤油、辛味噌、つけ麺、油そばのどれがミシュランなんですか?と聞いたら、店主さんも返答に困ってましたね😅

調査対象のお店は、
編集部で、グルメサイトやネット上のレビュー、SNS、口コミ、業界の評判、読者の意見やお店の自薦など、ありとあらゆる情報を元に選定。
その情報を元に、調査員が一般客を装い、お店を訪問して複数回調査を行い、報告書と読者の意見なども加味して、最終的に審査員全員の合議で掲載を決定するそう。

この広大な北海道でどうやってお店を選んで調査しているのか、不思議だったのですが、やはり事前にある程度、調査対象のお店の目星をつけて、絞って調査しているようですね。
さすがにこの広い北海道にある、全てのお店を訪問した訳ではないようです。

謎に包まれたミシュラン調査員

ミシュランガイドの調査員については、「ミシュランの正社員」ということ以外、全てが謎に包まれています。
これはミシュランガイドの独立性や信頼性、公平性を保つことが目的で、
ミシュランガイドの発行元となる日本ミシュランタイヤ(株)ですら、全くわからないという徹底ぶりです。

以下、「ミシュラン調査員」に対する、都市伝説を含む「噂」です💦
文末に「らしい」を付けてお読みください。

◎調査員は、性別、国籍、年齢もバラバラ

◎調査員は、一つの国に固定されず、世界各国を調査訪問している

◎調査員の多くはホテル学校の卒業生で、レストラン・ホテル業界で5年以上の実務を経験した者

◎調査員の仕事は、週に5日、昼と夜に調査対象の飲食店で実際に食事をすること
(月曜の昼食から金曜の昼食まで計9食)

◎調査員は、年間130日ほどホテルに宿泊、800店ほどのレストラン、ホテルを訪れて評価を行う

◎世界中に調査員は約90人、日本にも7人の日本人調査員がいる

◎初めて「東京版」が発行された時は、フランス人3名、日本人2名の計5名で、事前に1年半をかけて覆面調査を行った
さらに最終段階では欧州から調査員10人が合流し、総勢15人で格付けを決定した

どこまでが本当かどうかわかりませんが、興味深い話です。
平日の昼と夜が仕事飯、ってことはプライベートの朝飯と週末はどんなご飯を食べるんでしょうね???


(5)評価の区分


ミシュランの評価といえば星。
3つ星が最高ランクで、以下の5つに分類されます。
星の数が多いほど店のランクもあがるのですが、星がない掲載店もあります(それでもミシュランに評価されたということですが)。

★★★ 3つ星
★★  2つ星
★   1つ星
ビブグルマン
星なし(無印)

※ミシュランプレートは現在ありません

星をとるのは、なかなか至難で、
例えばラーメン店の場合、「ミシュランガイド東京 2023」で1つ星を獲得したのはわずかに3店のみ。
2つ星、3つ星はありません。
2016年に「Japanese Soba Noodles 蔦」が、ミシュラン史上で初となるラーメン店での1つ星評価を得た時は大きなニュースになりました。
もちろん、北海道で1つ星のラーメン店はありません。
たまに口コミサイトで、田舎のラーメン店を「ミシュラン1つ星の店」と投稿される方がいますが、残念ながら間違いなのです🥲

【ミシュランの評価】

★★★(3つ星)
そのために旅行する価値がある、卓越した料理
いつでも非常に美味しく、時に驚くほど見事である。
最高の素材で、独創性豊かな料理を提供している。

★★(2つ星)
遠回りしてでも訪れる価値がある素晴らしい料理
熟練した技術と丹念な仕事がうかがえる。
目を見張るような価値がある。

(1つ星)
そのカテゴリーで特に美味しい料理
常に良質な料理を提供している。

ビブグルマン
これは、3,500円以下で食事ができる、丁寧に作られた質の良い食事を手頃な価格で提供するレストランを表します。
地域によって異なりますが、北海道では3,500円以下のお店が評価の対象となります。

ミシュランマンことビバンダム(愛称ビブ)が紹介するお店なので、ビブグルマンという

(6)ミシュランに載っているお店が必ず旨いという訳でもない…


「ミシュラン北海道」が刊行されて早10年以上が経過し、多くの方がミシュラン店で食事をしていると思います。
その多くが概ね美味しいお店なのですが、中には「???」という平凡なお店があるのも事実。
私も何度「ミシュラン掲載」「ビブグルマン」という文字に裏切られたことか🤦🏻
同じような経験をした方の話はよく聞きますね💦

いくら日本人の調査員が含まれているとはいえ、やはり食文化や風習が違う外国人の評価ですし、食には個人の嗜好性もありますからね。

何となく旨い、旨い(ような気がする)
なんてお店も結構あります💦

どうしても格付けやランク、ブランドに弱い日本人。
まぁ、美味しいお店を発見する一つの参考にするくらいの感覚で良いのだと思います。


『ミシュランに掲載されると売上が3割もアップする』
という説があるほどのミシュランガイド。

北海道観光を楽しむ際の一つの目安にしていただけると幸いです。

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近々
「ミシュランガイドに掲載された北海道のラーメン店」
を紹介する記事をnoteに投稿する予定です。
そちらもお楽しみに💁🏻

最後までお読みいただきありがとうございました
m(_ _)m

(2023年9月3日投稿)


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