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能動経済#109 なぜKindleなのか

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「出版社を起業したい」という人をネットでしばしば見かける。

志は凄いと思うのだが、少し待って欲しい。

出版業界には近年、前代未聞の逆風が吹いているのだ。

まず書店が姿を消した。今や街の本屋さんはほとんど見かけないし、山手線の駅程度では本屋すらないこともある。

私は御茶ノ水の丸善、神保町の三省堂、新宿の紀伊国屋、渋谷の啓文堂、大手町の丸善、池袋のジュンク堂、あたりをほっつき歩いていることが多かった。

大規模な書店しか、今後は残らない。

さらにこの流れは出版社にも止まらない。

やがて大手以外の出版社は統合されていき、ブランド名に成り下がるだろう。


これは冷静、かつ客観的な話だ。

しかし、私はこの中で、出版で勝つ方法があると信じている。逆風をチャンスに変える戦略がある。

Amazonの支配下につくことだ。


いまからでも遅くはない。徹底的にAmazonの目指す世界の実現に向け、貢献しよう。理念を共有しよう。

Kindleというサービスは、電子書籍業界トップだ。実際に普及率もなかなか高い。電子書籍なしに、出版業の今後は成り立たない。

そもそも出版というのは、20世紀に流行った一過性の大衆文化とそれに付随するビジネスにすぎない。

この辺の話は、過去に書いたこの記事に詳しい。


私自身、kindleで何冊も本を出してきた。


フォロワー8500人で、自著をKDPで出してきた。

私はKDPを、現状印刷工房としてしか活用できていない。

Amazonの印刷工房は大変優秀で、彼らの指定するフォーマットで、審査に通過するような形式、内容であれば何でも出してくれる。

さらに、流通まで代行してくれる。マジで画期的だ。

基本的に本を執筆して、紙書籍用のWordで体裁を整え、紙電子両方で出す。


まだ売上が出ているわけではない。しかし、仲間が続々と集まってきている。

そりゃそうだ、私達は同人誌とは比にならない質が担保された「出版社」なのだから。

もちろんISBNがついているので、bookoffにそのまま売れる。地上戦への販路拡大は現状、これ一択だ。

大変な作業になるが、旅行感覚でもできるので、これからもやっていくつもりだ。

また、今週末にはお台場で「コミティア」という同人誌のイベントに出る。

KDPの普及に貢献したい。以上です。

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