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2023年Port Zeroおじさんが買ったモノ・作ったモノ ~ツール編~

今回は2023年買ったモノ・作ったモノのツール編。今年も色々な電子工作やMODを行ったのだけれど、それに欠かせないツールも新調した。電子工作を始めてもう2年が経った。この2年でわかったのは、腕や経験よりもまずは道具が最重要ということだ。おじさんが今年買ったモノはあまり初心者向けではないが、脱初心者~中級者ぐらいの人には参考にはなるかもしれないので、要チェックでヨロシコ丸。消耗品とかは除いて備忘録として残しておくよ。

Sumsour 858D(ヒートガン)

ヒートガンとかホットガンとか呼ばれる、電子工作時にはんだを熱で温めるための道具。上記ポストの元を辿るとわかるとおり、最初はハンディー型のを購入したが、使い勝手悪いし臭い煙を吐いて故障しちゃったので、今年新たに購入したのが858Dと呼ばれるこのヒートガン。

858Dとは総称みたいなもんで、中華通販サイトやAmazonに行けば、同じように858Dという商品名だけれど細かい部分で仕様が異なるものが多数ある。まぁどれも似たようなものなので、購入数やレビュー内容を見て判断して買うと良いね。

電子工作界隈では(特に海外では)言わずと知れた入門機で、決して良品ではないが、当たり障りなく普通に使えることが"多い"と言われている。

残念ながらおじさんが買ったものは、傾きセンサーの精度が悪すぎてスリープモードにならない代物だったので、

内部のSW200というティルトスイッチセンサーを交換して、スリープモードも問題なく動作するように直した。ちなみにスリープモードがそもそもない858Dもあるので、もしこれ目当ての人は注意を。

使い勝手は確かに可もなく不可もなくで、まぁ普通に使える。おじさんの使い方としては、たまにICなどのSMD部品を取り外すぐらいなので、困ることはない。

Miniware MHP30(リフローホットプレート)

こちらは基板下から熱で温めてはんだ付けするためのリフローホットプレートのMHP30だ。リフローのために小さいホットプレートを改造して自作してみようかと思ったけれど、やはり高熱を発するものは既製品を使いたく、中華メーカーの中でもちょっとお高めなMiniware社製のこちらを購入。割と海外からの評価も高い。

おじさんは↓こちらの治具を作って便利に使っている。

USB-PDで電源がとれ、コンパクトで場所をとらず、有志でカスタムOSが開発されているのは良い。が、小さいというのはデメリットでもあるわけで、それなりの大きさの基板のリフロー時は、数回に分けて、部分ごとに温めていかないといけない。まぁ工夫次第ではどうにでもなるけどね。

リフローは楽しい。はんだの溶けゆく様を見ている時間は、電子工作中の数少ないオアシスだ。世間ではプロファイルが何だと言っているけれど、正直なところ、個人製作の趣味レベルのものであれば、適当に250℃前後まで熱してやれば、大抵うまいことはんだ付けできる。

ちなみに、同名のMHP30という3,000円前後のコピー商品も中華通販サイトには売っているが、そちらの性能はよくわからない。あまりいい評判は聞かないので自己責任で。また本家Miniware社からは後継機のMHP50というのも最近発売されたので、気になる方はそちらもチェックしてみると良いかも。

FLIR ONE Gen3(サーモグラフィーカメラ)

Amazonのプライム会員限定セールで1万円以上も値引きされていたFLIR ONEを購入した。Youtubeの修理・ジャンク動画ではよく見るサーモグラフィーカメラだ。iPhoneのLightning端子に接続して使うタイプ。

ポストにも書いた通り、赤外線で対象をポイントして測定するタイプの格安測定器は持っていたのだが、あれは視覚的に確認しづらく使い勝手が悪い。こちらのFLIR ONEなら、カメラ越しの映像で温度の高低がわかるので使いやすい。

かなりの値引きに飛びついてしまったが、結局ほとんど使う場面がないことに気付き、来年は活用の場を考えてみたい(ジャンクには手を出さないわよ)。

Andonstar AD407(デジタルマイクロスコープ)

AndonstarのAD407というデジタル顕微鏡を購入した。電子工作を始めたばかりのころ、よくあるUSBタイプのミニ顕微鏡を買ったのだが、使う頻度高めなのに、わざわざPCに繋がないといけないし、スタンドも貧弱すぎて使い物にならないし、映りも良くないしで困っていた。Xのタイムラインを見ていると、購入している人がちらほらいたので、いっちょワイも~と買ってみた。

購入して即戦力である。ある程度置く場所は必要になってしまうが、想像よりは大きくなく、細かなSMD部品の確認には非常に頼もしい存在だ。

Amazonでは24,999円で、中華通販サイトよりもなぜか安いし、値引きもずっとされていないので、後悔しないだろうと踏んで購入した。結果大当たりだった。

最低倍率がやや高めかなという印象はあるけれど、おじさん用途では許容範囲レベルだ。低いよりは高いほうがいいしね。

Alientek DP100(安定化電源)

メガネ理系細マッチョでなぜかC(スィー)の発音が良い某Youtuberの方が紹介していた安定化電源、DP100を独身の日セールで6,000円台で購入。むしろセール終了後の方が安かったっぽいけど。

今までもAmazonで買った直流安定化電源を使っていたのだけれど、電圧ON・OFFボタンがなく、サイズもそれなりに大きいので、もっと良いのが欲しいなと思っていたところだった。

このDP100はUSB-PD電源で動作するし、液晶も見やすく、電圧・電流値の設定もやりやすい。何より、このコンパクトさであれば、机の上に常設していても全く邪魔にならない。以前の電源はバカでかいし、セットアップを億劫に感じることが何度もあったけれど。

精度・ノイズはよくわからない。が、おじさん用途では全く困らない。かなりおすすめ。

OWON XDM1241(マルチメーター)

安定化電源同様に、ずっと不満に思っていたのがマルチメーター(テスター)だ。そもそも電子工作を始める前に、何かの家電の故障を調べようとしたのか買ったテスターをずっと使っていた。ハンドヘルド型としては普通に良い商品なんだけれど、家でしか使わないのに、毎回ダイヤルをガチャガチャやるのは面倒だし、液晶も視認性が悪いし、勝手にスリープモードに入るしで、使い勝手が微妙に悪かった。

Xでご意見をいただいて、オシロでもお馴染みのOWON製ベンチトップ型マルチメーターのXDM1241を購入した。USB-C充電ができるし、割とコンパクトで、先ほどの不満点は全て解消できた。

が、一つだけ新たに不満だったのが、導通チェック時のブザーの音だ。けたたましい音で「ピーーーッッ!!!」と鳴るので、家族に内緒で電子工作している父兄にあたっては注意が必要だ。

これは元々10Ω(!)だったブザーに繋がる抵抗を、470Ωに変更することでかなり音量を絞れた。

電子工作の知識(というレベルのもんじゃないけど)と、さくっとSMD部品を交換できる道具があれば、これぐらいのことは容易い。

音量調整後は不満もなく、もっと早くからベンチトップ型にしておけばよかったと思うほどである。

まとめ

結構大型な道具を買い揃えた一年だったなぁ。電子工作を始めてある程度経って、ようやくもう一段上のレベルの道具が必要になってきた時期だったのかなと思える。

道具は上を見ればキリがないので、自分の実力と知識から言うと、しばらくは今の環境でがんばっていきたいなと思う。まー年々安く便利なツールは出てくるだろうけどね。

今年一番良かった道具は…、うーん、DP100かXDM1241かなぁ。FLIR ONE以外は大体良かったw


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