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バイアスだらけの僕ら

今日ふと気がついた事があった。

「随分と日が長くなった」という事実。

夏至(今年は6/21)が近いので当たり前なのだが、毎年この時期に同じ事を感じている気がする。

梅雨に入る前の1番気持ちいい季節なのは間違い無いが、寒暖差があるので朝は暖房、昼間は冷房だったりする。

それも毎年ボヤいてる気がするが、来年もきっと同じ事をぼやいてるはずだ。

バイアスとは

ここ10年くらいでやけに聞く事が多くなった言葉「バイアス」。

正常性バイアスだのアンコンシャスバイアスだの、特にビジネス系の啓発本や心理系の本を読むと山ほど出会う言葉だ。

知らない人は「な、なんか難しそうな言葉…」みたいに思うかも知れない(実際私はそうだった)が、日本語にすると「偏見、思い込み」だ。

日本語でええやんけ!

まさにそうなのだが、自分を大きく見せたいという潜在意識がカタカナを使いたがる。

ビジネス英語の世界もそれだ。やれアジェンダだのリスケだのめんどくさい。目次とか再調整でいい。

むしろ確実に日本語の方が(相手が日本人であれば)齟齬がなく伝わるのに敢えて僅かでも誤解が生じやすい言葉を選ぶのはバカだと私は思っている。

横道に逸れたが、このバイアス。これがなかなかに人生においてデメリットを生む。

単純に世の中に溢れている例で言えば、血液型による性格のイメージだ。

A型は几帳面だとかB型はマイペースだとかいうアレだ。

事実としてそんな偏りは一切ない。赤血球を包む抗体がA抗体なのかB抗体なのか、はたまた抗体が無いのか(O型。抗体がないから当初はゼロ型と言われていた。)両方の抗体を持っているか(AB抗体)だけの違いであって、性格に影響はしない。

あり得るとするなら、自身の血液型のイメージを自己暗示的に自身に投影してしまって、イメージに近しい行動をしているだけだ。

これがバイアスだ。

これに支配されると次のような事になりかねない。

ダブルスタンダード

ダブスタという言葉がある。簡単にいうと状況に応じて自分に都合のいい理論を展開したり行動したりする事だ。

前はこう言っていたのに今度は真逆の論理展開をしてるような人のことを指す。

ダメな上司に多い←重要

そしてこのダブスタは非常に多くの人が持っている。実例を挙げてみよう。

飛行機に乗った事があり、尚且つ宝くじを買った事のある人はいるだろうか?

恐らく相当数の人が「ある」と答えると思う。

これは細かく言うとダブルスタンダードだ。

飛行機は最も安全な乗り物と思い搭乗するわけだ。墜落する確率が10%もあれば誰も乗りはしない。

アメリカの国家安全保障会議のデータでは、飛行機で死亡する確率は「205552分の1」だ。ほぼ確実に死なないと言っていい。

一方で宝くじで一等が当たる確率は「20000000分の1」である。絶対に当たらない。

飛行機に乗る時は当たらない事を信じ、宝くじの場合は当たる事を期待する。完全なダブスタであり、これを確証バイアスと言う。

様々な情報から自分に都合の良い結果だけをピックアップして信じる事だ。

はっきり申し上げるが宝くじは計算上、60億円分買わないと一等は当たらない。

よく「夢を買ってるから」と言う人が私の周りにもいる。

絶対に叶わぬ夢にお金を払うなら、必死に起業して上場させキャピタルゲインを得た方が何倍も稼げるのにそれはしない。

これを現状維持バイアスと言う。

やれば良いと分かっているのに変化する事を避けるバイアスだ。

こんな風にバイアスとは誰もが持っているものであるのだが、悪いやつはこれを突いてあなたを騙したり従属させようとする。

論破した!された!みたいな事もそれだ。

例えば「偏見」と言うものを例に出してみる。

「偏見」とは良くないものであり、持っている事を恥ずかしく思うもの…と言う風潮がある。

しかし真実として偏見=悪だと定義されてはいない。

例えば誰かが偏見にまみれた発言をするとする。

そこで正義感からあなたが「それは偏見だ!良くない!謝るべきだ!」と吊し上げるとする。

しかし相手はこう答える。

「個人が、ある事象に対してイメージを持ち、言葉にするのは国家によって保障された権利だ。個人の主義や思想をお前は弾圧するのか?否定するのは自由だが、謝罪しろとは何事か!」

「謝罪を求めると言うことは私が明らかに不法行為と認定される事実があると言うことだろう?まさか、それを証明もできずにお前は謝罪を求めて恫喝するのか?」

「偏見だとしてもそれは違法ではない。しかし個人の主義主張を弾圧するのは明らかに憲法に反する行為だぞ!」

こうなるともはや「すみませんでした…」とこっちが謝る羽目になる。

悪いやつというのは「人が必ず持っているバイアス」を逆手に取って、やりこめてしまうのだ。

世の中そんな非合法な人も多いので、自身の中にバイアスはないか…と私は時折振り返ってみている。

バイアスの世界はとても奥が深い。

そして人はバイアスによって行動を支配されてると言ってもいい。

しかし、それを利用してあなたをコントロールしようと目論む者もいるかも知れないという事は忘れないようにしたい。

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