家電量販店の時計ゾーン
家電量販店の一角の、わざわざここで買う必要がまったくなさそうな目覚まし時計や掛け時計が並んでいるゾーンを見るのが好きだ。奇抜ではないがシンプルというのも違う、作り手の意図が見えてこない絶妙なデザインの時計たち。眺めていると、子供の頃行った友達の家や公民館などを思い出して懐かしい気分になってくる。そんな時計たちが、最新のパソコンやスマートフォンと同じフロアに並べられ、同じように時を刻んでいるのがなんだか不思議な感じだ。
資本主義ど真ん中みたいな施設の中にあって、その場所だけは経済のルールから外れているようなのんびりしたムードがある。我々はぼちぼち自由にやっていきますんで、という感じ。その肩肘張らない力の抜けた雰囲気が心地よいのかもしれない。
なんてことを言っているが、知らないだけで普通に時計が爆売れしている可能性もある。金色の蔦らしき植物の柄があしらわれたやや大きすぎるサイズ感の壁掛け時計とかが、飛ぶように売れているという可能性もあるのだ。そんなことないとは思うが。
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