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早くも今年の記録、いや人生の記録を更新した話。今回は顔面着地ではなかった。

昨日、美容室に行く途中のフラットな歩道で、また転んだ。
今年2回目。

この間は映画を見に行く途中で浮かれ上がって地に足がつかず、階段に顔面着地したのだけれど、昨日は2日前のジャインツの小林(ジャイアンツのキャッチャー、選球も肩もいいんだけど、去年までは打者としてカウントされないくらいの打率を誇っていて、控えのキャッチャーとしてベンチにいるんだけど、出場するとおおっいたよね小林みたいな感じで、それでも明るくチームを盛り上げる笑顔が最高な人)よろしく「えっ小林(今年は監督が変わって出場機会も増え、すこぶる調子いい)ってヘッドスライディングとかやるアツいやつなんだ!」ってベンチの若手すらも喜んで、やんややんやの大騒ぎして囃し立てた感じを、1人っきりで経験した。

いや、1人っきりではない。何かに足を取られて宙に浮きながら「あー立て直し不可だな、この感じ」と思って前方1メートルくらいが見えた時、前から来てたおじいちゃんが慌てた様子で私を眺めてて目があった。

死ぬほどの事故でもないのに、スローモーション。
アスファルトが徐々に近づくなか、おじいちゃんに笑顔で大丈夫アピール。

おじいちゃんも、そりゃあ20代30代だったら駆け寄ってきて助けたであろう自分をグッと心で妄想しながら、微笑み返すしかなかった。

着地後、寄り添ってくれた。
素敵な笑顔で。

私はというと、今日に限って可愛いスカートを履いていたから、こりゃあスカート破けちゃったかなと思ってゆっくり起き上がって膝を見たら、スカートは無事なのに、その中にあったはずの膝は両膝とも出血の嵐。

なんなんだよ。
肘も痛いし、手のひらも痛い。
大丈夫っ!ってことは、顔面行く前に手のひらつけたんだ。
と、訳のわからない安堵を覚えた。

おまけに肘も洋服は破けてないのに、擦りむいてる。
どういう原理?

それでも諦めずに美容室行きを決行。やっと取れた時間と予約だ。
このくらいのことで諦めてなるものか。

とりあえず血が出てるから、事務所にいたもう1人のデザイナーに(すぐ近く)メッセージを送る「転んだ。血が出てる」と。こんな時でも電話は苦手。
速攻、折り返し電話がかかってきて、そこで待機するようにとの指令。

絆創膏とスプレー式のお水とハンカチを持ってヒーローのように登場。

そして両膝の傷を見て「えっ、結構いってるじゃないですか!」と、歩道の脇でスプレー式の水をかけながら応急処置をしてくれた。

持ってきてくれた絆創膏の大きさと傷の範囲が合わなくて(普通サイズのしかなかったらしいし、そんなにいってるとは思ってなかった様子)重ね貼り。

「美容室、行くんですか?」と言うから「当たり前じゃん!」と言ってその場を後にした。

膝、痛い。と思いながらも全然平気さと途中のセブンイレブンで足りない範囲をカバーする絆創膏を購入して、いざ美容院へ。

絆創膏を手に「こちらへどうぞ」に進んでいくと「あれ?どうしたんですか絆創膏なんか持って」と聞かれたので「ちょっと転んじゃってさ、ここで絆創膏貼っていい?」「いいっすけど、大丈夫っすか?」と。

スカートを捲った瞬間、なにげに目を逸らしたものの、私の「見て、これ。結構いったよね?」って言う言葉に視線を膝に戻しながら「やばくないすか?病院行かなくていいんすか?」と言った。
「大丈夫、血が出てるだけだから」と。

「いや、でも跡が残るとか言って、女の人ってちょこっと火傷したくらいでも病院行くじゃないですか?」と言われた。

どんな女の人と付き合ってきたのか知らないが、ちょこっとした火傷くらいで病院になんか行かないし、両膝から出血したくらいでも病院なんか行かない」

跡が残るかあ。
そうなんだ。女の子はそんな風に大事大事に育てられるのか。

いいから、髪を切ってくれ。そんでもってイカした髪の色にしてくれ。

終わってお会計をする間も「本当に病院行かなくていいんすか?」と言っていた。「いいんす」いいんすか?の答えはこれでいいんすか?

そのあと、ハンズに画材を買いに行って、スタバのリザーブなんとかでハンドドリップでディカフェコーヒーを入れてもらって、可愛い店員さんに癒されて帰ってきた。

そう今日のスケジュールになかったのは「転ぶ」ってところだけ。
あとはきちんと予定通りに終わらせてやった。

でっかい絆創膏に張り替えたから、今私の膝は膝当てをしたパンツを履いた子供のよう。

しかし、まだ今年になってやっとゴールデンウイークが終わったあたりまでしかきてないのに、2回もすっ転ぶとは。

これは歳のせいなのか、落ち着きがないからなのか、転んだ時、確かに他のこと考えてて注意力散漫になってた自覚はある。

昨日も、早く美容室に行って、早くお買い物に行きたくて、そのことばっか考えてたもんな。

これはあれですよ。
宝くじとかそういう滅多に当たらないものでも当たるんじゃないかと思ってるんですよ。

だって、今まで生きてきてこんなにすっ転んだことないもの。
子供の頃だってあんまり転んだとかいう記憶がないし、とうとう億万長者になる気配が濃厚になってきたんじゃなかろうかと。

「気をつけないと、交通事故とかに遭うかもっていうことかもよ?」って思った方もいるかもしれませんね。
いえいえ、どうせ当たるなら車じゃなくて宝くじでしょ。
買ってないけど。

おじいちゃん、お家に帰っておばあちゃんに
「今日、若いお嬢さんが転んじゃってね、痛そうだったよ」って言ったかな、それとも
「今日、威勢のいい若いお嬢さんが、見事なヘッドスライディングしてたよ。ほらこの間の小林みたいに」って言ったかな、それとも
「昔だったら若いお嬢さんが目の前で転んだら、転ぶ前に助けてあげられたのに。」って言ったかな、どれだろう。

ここで、若いお嬢さんって連呼してるのは、病院に行くとお歴々の先輩方が私に「お嬢さん、ここにお座りなさい」って言ってくれるから。

そう、あの世界では私はまだまだ「お嬢さん」なのだ。

2度あることは3度る。
気をつけよーーーっと。

何があっても、笑顔が一番☆



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