価値観が違うだけで悪い訳ではない話(エッセイ)

価値観が違うだけで悪い訳ではない話。

私には人を嫌うのが悪いことだという価値観がある。

ところで、私には苦手な人がいた。

そこで、私と親しいつもりのある人が、あなた(私)にとって嫌いな人がいないから、来なよと言った。

私はとても嫌な気分がしたが、用事があったので行くことにした。

今回は、腹を立てることはよくないことという価値観があったので、笑顔でやり過ごすという方法をとった。


この思い出は、今思い返しても、嫌な気分になる。

苦手な人も。嫌いな人がいないから来なよと言った人も。そして人を苦手に思う自分も。


よくかんがえれば、悪い人は一人もいない。それは価値観が違うだけのずなのだが。

私にとっては、すべての登場人物と出来事が苦痛だった。

そんな、世の中も、あるものだ。


価値観は、おそらく、違えば違う結果になっただろう。

私が嫌いな人もいても良いと認めれば、いないから来なよと言った人に、嫌な思いもいだかなかったのかもしれない。

腹を立てることもありうるという価値観があったら、また違う結果になっていたのかもしれない。

そもそも価値観が自分と違ったら、苦手な人も苦手ではないかもしれない。


だから、

(誰かが嫌う イコール 嫌われた人は悪い)ではないし、

(誰かが嫌う イコール 嫌った人が悪い)でもないし、

(仲が悪い イコール 悪い)でもない。

ただ、価値観が違っただけだ。


と思う。


こうして、そうして、思い出をまたひとつ、けりをつけようと思う。


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