道をひらく 松下幸之助さん著読書レポート

パナソニックグループ創業者、松下幸之助さんの著書。研究誌に乗せていた短文がまとまっている。とても読みやすいのに加えて、頑張りたいときに元気をくれる言葉が詰まっている。

読み終わったときの感想は「言うは易く行うは難し」。人としてとても大切なことがたくさん書かれている。難解なことは何もなく。感謝しよう・前向きであろう・素直でいよう、などのメッセージが多い印象。松下さんはこれらを体現していたからこそあれだけ大きな会社を創り、稀代の経営者として現在多くのビジネスパーソンの目標とされている。

人は経験を積めば積むほど自分の失敗を認められなくなり成長機会を失う、素直に疑問を投げかけなくなる。子供たちを見てごらん?わからなかったらなんで?と素直に聞くし、聞いたこと実行してまたわからないことがあったら何でと聞くでしょう?

そうだよな、と多くのビジネスパーソンは内省し、松下さんが言うように素直になろうと思うはず。ただ、時間が経てば同じことをしてしまう人も大勢いるとも思う。

なぜか?

当たり前のことを当たり前にやる。これは思っている何倍も難易度が高いのだと思う。例えばわからないことを素直に聞こうというメッセージを例に考えてみる。現代のビジネスシーンでは様々な要因で「自衛」していないといけない。強がっていないといけないから(いろんな意見はあると思う前提)弱みをさらけ出すことが極めて難しい。多くのチームビルディング本では弱みをだすことが大事だよ、という。たぶんそれはまだ「理想」の域をでないコミュニティが多いのだと思う。だから素直に聞く=自分の無知(弱み)をさらけ出す=できない、となる。

ただ、この本を読んでいると「こうありたい」という考え方が多いのでできるだけ多くのことを取り入れたい。どうするか?

①当たり前のことを当たり前にやる、は難易度が高いことだと認める

②身につけたいページを何度も読み返す(ベットの横にでも置いておこう)

簡単♪簡単♪と思っていては、そのうちまた忘れてしまうので難易度が高いものと認識して油断しないようにする。そして、定着するまで繰り返し読む。一回で覚えられるほど頭良くないんだったそういえば。

方法論も大事だと思う。この本はそういうのはほとんどないとても抽象度が高い本。方法論を読んでいると、無駄なく・よりスマートに、みたいなニュアンスを感じる。それも大事だと思うし必要。ただ、この本は同じくらい大切な、人としての在り方を考えるきっかけをくれると思います。

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