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心の鎧を脱いで柔らかになる

ガチガチの鎧をまとっていた。人を傷つけることを生きがいとするような人たちが、鎧の中の私まで痛めつけようとした。壊されまい、と強固になる。鎧を身に付けないと人と関われなかった。常に人に怯えたり、威嚇したりした。

ある時、大事な人が言った。

「柔らかいものは壊れない」

鎧は自分を守るものでもあったけど、同時に誰かを寄せ付けないようにしたし、誰かを攻撃したかもしれない。

「もう鎧は必要ない」

私を愛情で包んでくれる人たちが、少しずつ鎧を外すのを手伝ってくれた。鎧を脱いでみてから、性格や言葉がソフトになった気がする。

柔らかいものはいくらでも形を変えられる。身軽になってどこにでも行ける。誰かを優しく包むことだってできる。

まだ人は怖い。いつか裏切られる、嫌われると無意識に思ってしまう癖は直らない。それでも安心できる場所があるから、鎧は心の隅っこにしまっておく。

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