🏍【海外レースレポート】イタリア選手権🇮🇹 参戦中の川﨑祥吾選手、2023年シリーズに向け日本からイタリアへ

　オージーケーカブトはオートバイ／自転車の各ジャンルの競技で活躍する「人」を通じ、競技や選手を知っていただきたく、本人によるレポートやコラムなどを掲載しています。
　19歳から単身イタリア🇮🇹でオートバイレースにチャレンジ中の、元生徒会長ライダー・川﨑祥吾選手によるレポートをお届けします！

（▼第1回 自己紹介編）

　Kabuto公式noteをご覧のみなさんこんにちは、ちょっと間があいてしまいすみません。
　ぼくは現在、すでにイタリアにいて2023シーズンも第2戦を終えたのですが、日本国内の自転車ヘルメットが着用努力義務化でオージーケーカブトスタッフさんがてんやわんやとか…?!　で、レポートアップがすっかり遅くなってしまいました（←ほんとうに申し訳ございません🙇‍♂️by Kabutoスタッフ(^_^;)）

オフシーズンのお話は前回だけでは終わらず、日本にいられた期間は短かったですが、内容は濃いものでした。

🇯🇵日本帰国滞在日記 ＜2023年に向けて／後編＞

　オフシーズンに行った練習は、NS50Rという17インチの2スト50ccのバイクでした。このバイクはフロント周りの構造がシンプル過ぎて操作を間違うといとも簡単に転ぶことができるというクセものマシンですが、なんでか沼にハマる人が多く、“NS職人”なんて呼ばれる人たちもいたりします。自分もチョロっと載せてもらってからドハマりしちゃって、今ではすっかり沼の妖怪になってしまいました（笑）

そんなNS沼に、じつはあの、チームアジアの青山監督も!?  監督ご自身も練習で乗っていて、日本にいる間は京葉スピードランドの住人と化していました。監督はマシンの作り込みが凄い方なのですが、このNSも例外ではありません。速いマシンと速い人間が合わさればそれはもう無敵。今まで職人たちが血の滲む努力で削ってきたラップタイムを、数回の練習でサラッと出していました。恐ろしや。そんなスーパーラップに自分、沼の妖怪としては黙っていられません。負けじと京葉スピードランドに通い、日本出発前になんとか青山監督と同じタイムまでは持っていきました。妖怪の意地をなんとか見せつけ、心残りなくイタリアに飛び立つことができましたとさ✈️

（走行毎にまとめているノートの京葉練習日記あります、希望される方は…Twitterにでもコメントください…）

Tweets by Shogo45_0912

じつはオフの間に、オタ活の方もちゃっかり済ませてました😆そのひとつがゆるキャン△の聖地巡礼。静岡の身延周辺で、主人公が休憩していた宿の駅やお土産屋さんほか、めちゃカワなコラボグッズも買ってしまいましたね。好きなことになるとお財布の紐が緩んでしまう、オタクの性ですね🤣まだまだ全て回りきれてないので、今度はちゃんとキャンプ△したいですね。みのぶまんじゅう美味しかった...🤤

🇮🇹イタリアのアスリートに認定されました‼️

　そうそう、ひとつご報告があります。ついにイタリアのモータースポーツ協会から認められ、イタリアオリンピック委員会からスポーツビザが発給されることになったのです！　去年までの自分からお願いする就学ビザとは違って、偉いところからビザを出すよう指示が出ているタイプ。いうなれば名実ともに「国に認められたアスリート」として、イタリアで活動できることになったわけです。イタリア国内で「スポーツビザを取得した」と話すとみんな目の色が変わります。それだけエレェものをゲットできたということですね。喜ばしい反面、それに恥じない活動を今後もしていかなければ、と身の引き締まる思いです。

　楽しかった日本でのオフシーズンがあっという間に過ぎ、トレーニングもして、オタ活もして、調味料の買い物も済ませ（超重要）、いざイタリアへ。イタリアにやってきてライセンス取得のための納税者番号を手配しようと思ったらすでにイタリア警察が適当にやってくれてたり、お姉ちゃんが卒業旅行で突然チャオ♡ってやって来たり。ついに今年のチームと本格的に活動を始めていくところまできました。4月末の開幕戦までの間は、「オフシーズンの仕上げ」です✨

🏍チームプレゼンテーションでフル回転

　3月18日、チームのメインスポンサーであるAXON MICRELEC（施設向け大型タッチパネルなどを販売してる電子機器メーカー）本社にて我が「AXON-SEVEN TEAM CTBK」のプレゼンテーションがありました。

　10時集合だったのにみんな30分、1時間と遅れてやってきて開始時刻も1時間ほど後ろ倒し…。（ってさすがイタリア😅）

　まずはマシンのアンベールをして写真撮影、そこからプレゼン担当のお姉さんが司会進行、チームにとって重要な方達からのお言葉をもらったり、チームオーナーの話があったり。途中、急に質問されたときは準備してなくてテンパっちゃいました。まだ公の場でリアルタイムでのイタリア語のやりとりは緊張します😂　チームプレゼンが終わると、外のお庭で食事タイム。いろんな関係者の方々と挨拶をしつつ、世間話も楽しみました。

　イタリアでは一般的に一人暮らしなどを始めるタイミングが日本より遅い？or 少ないのか「一人暮らししてる」というといつも驚かれます。でも毎回「若いのに海外で一人暮らしなんてすごいね〜」と褒めてもらえるので悪い気はしません。くるしゅうないです🫢

　当日はイタリアのバイクメディアのお偉いさんなんかも出席していて、プレゼン後ご飯の合間にメディア向けの取材がありました。ここでもビデオを撮りながらイタリア語での受け答えがあったので緊張しましたが、脳みそフル回転でなんとか乗り切りました。高校卒業以来あまり頭を使っていないせいか、脳が疲れました🧠

🏁初のチームテストは順調

　その10日後、新チームで初めてのテストがありました。場所は開幕戦の舞台でもあるミサノ。もうCIVやらWSSPやらで何回も来てたので、初めて来たときのワクワク感は微塵もありません🫥
　メカニックの名前を覚える間もなく走行開始。今回はマシンに慣れ、開幕戦の準備をすることが第一だったので、タイムを気にせず冷静に周回を重ねました。

　走行後、メカニックたちと話していたら、サスペンション担当メカは、元WGPライダーだったと。名前がジュゼッペ・フィオリッロさん。現役時代、あの坂田和人さんとチームメイトだったそうなんです😳（ジュゼッペは250ccで坂田さんが125cc）しかもシーズン中使っていたマシンが、前年に宮崎祥司さんが乗ってたというではありませんか!!　もう超ビックリです。こんなに驚いてるのは、じつは坂田さんも宮崎さんも、ボクのレーシングスクールの先生だったからなんです！　自分はバイクロードレース界の２大スクール「MFJロードレースアカデミー」と「SRS（Suzuka Racing School）」どちらにも参加したことがあります。2人のお名前を聞いたときはめちゃめちゃテンション上がりました。実際に他の人から現役時代の話を聞くと、やっぱ先生ってほんとにすごかったんだな〜🙄

　他にもタレントカップ時代の友達もいてなかなか世界は狭いなと感じつつ、テスト内容の方もグッドな感じで、メカもマネちゃんもチームオーナーも、みんな満足の結果に。毎回タイム更新したことや、走行ごとに気付いたことをノートにメモしながら過ごす取り組み方を高く評価してくれました。（自分がノートになんでも書き残すのは鳥頭ですぐ忘れちゃうからなんですが🐓）とても居心地が良く、良い雰囲気でテストも終えることができて、開幕戦に向けとてもポジティブなフィーリングが得られました🙆🏻‍♂️

日本のオフシーズの練習から本格的に取り入れた「ノートで忘れん坊防止対策📓」ですが、かなり有意義な取り組みと言えそうです。今年からこのスタイルを習慣化していきたいと思います。

練習に自転車にトレーニング漬けな毎日ですが、パスクワ（イースター）🥚ではマネちゃん親族みんなでご飯を食べに出かけました。お客さんが大勢いるレストラン×コース料理×おしゃべり好きのイタリア人＝たいへん、ということで、デザートを食べ終わってお店を出たらもう夕方の6時！これじゃあお昼を食べに来たんだか夕食を食べに来たんだかわかりませんね🤣イタリアらしいマイペースな休日でしたが、とてもリラックスできる良い1日でした。

　そのほかにもシーズンインに受け散髪に行って例によって髪を切られすぎて来たので準備は万端です！
　次回は、開幕戦のレポート、ぜひご注目ください！今回も最後で読んでいただきありがとうございました！