🏍【GPレポート】🏁＼アルゼンチンに降る、試練の雨／ー2023 Rd.2 アルゼンチンGP🇦🇷

オージーケーカブト

2023年4月10日 14:53

【Kabuto GPレースレポート】
＜2023MotoGP™ 第2戦🇦🇷アルゼンチンGP＞

　今シーズン2回目のGPは、開幕戦のポルトガルから大西洋の赤道をこえ、南半球へ約1万キロ離れた南米大陸南端の「アルゼンチン」。

東にアンデス山脈を望む、アルゼンチン屈指の温泉リゾート地としてにぎわう街、サンティアゴ・デル・エステロに近隣各国から集まった18万6千人の熱狂的なファンが、週末を通じてライダーの走りを見守った。

🏁第2戦の舞台はアクセル全開が見ものだったが…

　舞台となる「テルマス・デ・リオ・オンド・サーキット」は、ほぼ平坦な土地に作られた１周4.805㎞のコース。低、中、高速コーナーがバランスよく配置され、メインストレートではアクセル全開の勝負が見ごたえあるコース。

https://www.motogp.com/ja/calendar/2023/event/Argentina

だが3日間を通して天候がライダーを翻弄。プラクティスではドライとウェットが組み合わさり、予選では明暗を分ける展開となった。一方、日曜日の決勝レースは、いずれのクラスもフルウエット、という厳しいコンディションのもとで開催された。

🏁《MotoGP™クラス》
＼昨年のウィナー、天候に泣く／

🏍41 アレイシ・エスパルガロ選手🇪🇸（Aprilia Racing）
⏱予選9位 🏆スプリントDNF／決勝15位

　昨年、同じコースでアプリリアにMotoGPでの初優勝をもたらしたアレイシ・エスパルガロ選手。いやがおうにも今年も注目され、期待がかかる中、金曜日のセッションではドライコンディションをしっかりと走りきり、期待どおり総合トップのタイムをたたき出す。

しかし、翌日の予選ではセミドライの路面に苦しみ、タイムを伸ばすことができず9番手でフィニッシュ。

追い上げる立場からのスタートとなったスプリントレースでは、７番手につけながらレース後半のコーナーにてスリップダウン。リタイアとなってしまった。

迎えた日曜日の決勝レース。残念ながらウエットアスファルトとアプリリアRS-GPの組み合わせはうまくいかなかった。15位に沈んだレース後、「MotoGPで最も悪いパフォーマンスのひとつだ」と語ったほどだ。

🎤アレイシ選手のコメント

「大好きなサーキットのひとつで、ドライでスタートできたのに、雨のために優勝争いの機会を失ってしまったのは残念だ。そして今日は悪夢のようだった。これまでのMotoGPのなかでも最悪のレースのひとつだ。まるでタイヤがパンクしているような感じで、トラクションがまったくかからなかったんだ。僕にとってレースはとても長いものだった。3台のアプリリアは、同じ問題を抱えたまま最下位でフィニッシュした。スタートはうまくいって、アグレッシブに走り、4番手、5番手につけたが、すぐに気がついた。ストレートでもスピンが多くてスロットルを全開にできなかったんだ…。でもリザルトは言い訳にはならないし、ドライでもウエットでも常に速くなければならない。」

Tweets by AleixEspargaro

🏁《Moto3™クラス》
＼トリッキーなコンディションを走り切る／

天候は回復したもののウエット部分が残る中、鳥羽海渡選手とルーキーのコリン・ベイヤー選手は予選をスタート。鳥羽選手は序盤に５番手タイムを記録したが最終的に11位、コリン選手は17位で予選を通過した。

🏍27 鳥羽海渡選手
⏱予選11位 🏆決勝7位

コリン・ベイヤー選手（オランダ🇳🇱Liqui Moly Husqvarna Intact GP 🏍95）

🏍95コリン・ベイヤー選手
⏱予選14位 🏆決勝12位

　決勝レースでは、両選手ともスタートで出遅れ、順位を大きく落としてしまう。１周目のフィニッシュライン通過時点で、鳥羽選手は17位、コリン選手は25位と苦しい展開だった。

粘り強く走り続ける中、レース中盤以降は前方で複数回にわたってクラッシュが発生。ペースをキープし続けた鳥羽選手はさらに順位を上げることはできず、７位でフィニッシュ。トップ10入りを果たしポイントを獲得した。

一方、アルゼンチンでの初めてのレースとなったコリン選手は、22位でレースを終えた。初めてのコースで難しい天候に見舞われながらも、クラッシュを回避し、無事完走を果たしている。

シーズン最初の2戦を終えたポイントランキングは、鳥羽は8番手、ベイヤーは19番手。

🎤鳥羽海渡選手のコメント

「天候の変化が激しく、厳しい週末となった。今日のレースはウエット路面だったので、コンディションやトリッキーなポイントを把握するのに何周かかかった。レース中盤には上位のグループと同じようなペースになり、最終的には7位でフィニッシュすることができた。今日のウエットで重要なデータを収集できたので、今後の改善に役立てることができる。ハードワークしてくれたチームに感謝します！」

Tweets by KaitoToba

📷コリン選手