🏍最終戦は…え〜、見学です😅【海外レースレポート】CIV2023🇮🇹 第６戦🏁

各ジャンルで活躍する「人」を通じて競技や選手を知っていただきたく、本人によるレポートやコラムを掲載中。今回は19歳より単身イタリア🇮🇹でオートバイレースにチャレンジ中の、元生徒会長ライダー・川﨑祥吾選手によるレポートをお届けします！

🏁2023年シリーズ最終戦は「観戦レポート」で締めくくり🙏

　みなさんこんにちは！今回も読んでいただきありがとうございます！川﨑祥吾です。

今年も残りわずか。今回はCIVイタリア選手権 第6戦 最終戦のレースレポート…ではなく、観戦レポートをお届けします！
　というのも、前回の第5戦ムジェロラウンドのレース2で転倒して左鎖骨を骨折しちゃったんで、最終戦は欠場しました。悔しさをかみしめながら第６戦の土曜、イモラサーキットに顔を出しに行ってレースも観てきたので観戦レポートを書いていきたいと思います！

　…っと、その前に。少し話が逸れますが、バイクレースにおいて鎖骨骨折はメジャーな怪我という立ち位置です。自分も2021年、世界選手権のシーズン前テストで右鎖骨を骨折していて今回は2回目。これで左右どっちも折ったことになるので、かえってバランスがいいですね（よくない）

🩻鎖骨骨折のハナシをもう少し…

　ライダーの仲間内ではわりと高い頻度で鎖骨骨折ニュースを耳にします。だから勝手に「そんなにメジャーな怪我なら痛みもそんなに大きくないだろう」って思い込んでいました。初めて鎖骨を骨折するまでは…。実際はチョー痛い。折れた瞬間は「いっった!!」くらいで済みます。が、それはアドレナリンパワーのおかげ。フツーにすんごく痛かったです。骨折の中で鎖骨は「3番目に痛い」なんて言われてたり。1回目の骨折はシーズン前の時期でした。これから走らなきゃいけないレースがいくつもあるのでプレートを入れて治す手術を選択し、早めにサーキットに戻りました。

https://youtu.be/SSalXfr4mEE?si=QwG70787pEVnF472

　以前、MotoGPのマルコ・ベゼッキ選手なんかは骨折した翌日に手術、その週末のレースを走るなんて離れ業もしていましたね。

　こんな感じで、手術をすればわりかしすぐに走れるというのがレース業界での鎖骨骨折に対するイメージです。しかしお医者さんによればそれはあくまで“極論”だそうです。粉砕骨折とかではなく骨が自力でくっつけるような場合には自然治癒の方が後遺症なども起こりにくくていいとのこと。自分の場合はムジェロのレース2が終わった時点で残すレースは最終戦のみだったので、時間はかかりますが今後のキャリアを考え自然治癒の方を選択、最終戦は欠場しました。

🏎️イモラサーキットであれやこれやわちゃわちゃ👀

　最終戦に顔を出しに行った理由、それはレースを観に行くためだけではありません。そのひとつが「もうサポーターを外して徐々に動かしてっていいよ」っていう書類をドクターに書いてもらうためです。というのも自分が今回お世話になったお医者さん（前回のnoteで指でぐっぐっと押しただけで「治ってんね」と診断して下さった方）はCIV全体のドクターとして全レースに帯同していて、タイミングが良かったのでレース観戦がてら診察にもいきました。イタリアのライセンス制度ではこの書類をもって全ての診断を終えたことになり、ここから保険の手続きに入っていきます。今年からイタリアのライセンスになったので初めての経験でした。

　そしてレースを観に行ったもう一つの理由が来年の話をするため。CIVでは第4、5戦のあたりから来年に向けての話し合いがパドックで盛り上がり出します。自分も今年一緒に戦ったチームと話したり、他のチームとの可能性を探りに行ったりするために現地に赴きました。まぁ実際、当日のチームとのやりとりや交渉はことマネちゃん（マネージャーのジャンルカさん）にお任せしているので、僕はメカニックとわちゃわちゃ戯れたりレースを観に来ていたチームスポンサーに挨拶しただけなんですが。というわけで、自分はひと通り挨拶をした後はパドック上のスタンドからレースを観ました。

　最終戦の舞台はイモラ・サーキット。長い歴史を持ち今年はWSBK（スーパーバイク世界選手権）も開催されましたね。コースはスピードを乗せてからのハードブレーキ＆ちっちゃいS字という切り返しが特徴的で、アップダウンもあってかなりテクニカルなサーキットです。

https://www.autodromoimola.it/

🏍️チームメイトのマルコ選手を応援！

　自分が到着したのは土曜朝の予選2が終わった後。なんとチームメイトのマルコ選手はその予選2で他のライダーに巻き込まれて転倒し、脚の付け根を痛めてしまったそうです😭レース1の1時間前になっても走れるのか走れないかの音沙汰がなく、メカニックたちはハラハラしていました。いつも走行前ギリギリにピットにくる彼ですが、今回はさらにギリギリで10分前に到着。痛みはありそうですが、ツナギ姿での登場でなんとか走れそうな姿を見てみんなひと安心。そうじゃなきゃ僕が彼の装備を借りて走ることになるところでした。（冗談です😅）

　彼は来年、いまのチームから離れるらしいのでチームメイトとしては今回が最後。せっかくなのでグリットにも応援に行きました。いつも自分はライダーのときしかグリットにいかないので、装備なしの状態で立つのはとても変な感じでした。

　レースがスタートしてからも、やはり脚の痛みが大きいのか、彼本来の力を出しきれていなさそうに見えました。自分はどこかに痛みを抱えながら走った経験がないので（いつも無傷か、大怪我で欠場か、どっちか😆）将来、痛みを抱えながら走る必要が出てきたときが少し不安…とはいえ、まぁそうなったらやるしかないしアドレナリンドバドバ&痛み止めでどうにか走り切るんだと思いますが😅
　そんなこんなでマルコ選手は13位でフィニッシュ。痛みに耐えながらの追い上げ、その頑張りに観てるこっちが思わずうるっときちゃいました。

ゼッケン24がチームメイトのマルコ選手です

　レース前には、マネちゃんとチームとの話し合いもいい感じで終わっていた模様。ここだけ(?!)の話、自分が出場しているSS＆NG（中排気量）クラスの相場としては、かなり優遇してもらえてるみたいです😭

🫗オマケのこぼれ話…🛞

　CIVの最終戦が終わって数日、来年からCIVの全クラスでタイヤサプライヤーがダンロップになることが発表されました。（今年はピレリ）自分は世界選手権のときも去年と今年もタイヤはピレリで日本での練習のときはブリヂストンを履いていたので600マシン×ダンロップは初です。ちょっと楽しみと不安と半々です。なんだか入学式を迎える新入生みたいですね。まぁ僕は高校の入学式のときはイタリアからの帰国途中で参加できなかったんですが。（後日校長室でプチ入学式を執り行っていただきました）誰よりも早くタイヤに馴染めるように、新しいタイヤでもこんな感じでコミュニケーション（物理）をとらないとですね！

　最後に…下の写真は10月末から11月の頭に自分が住んでる街〇〇〇で開催されるトリュフ祭りの写真です！

　実はうちの街はトリュフがそこそこ国内で有名。トリュフソースの食べ物など、あまり普段は食べれないのでとても楽しみました！食べすぎるとマネちゃんにどやされるんで程々に...🤣

（画像はイメージです）

それではまた来年、皆様にお会いできる事を楽しみにしています！
今シーズンも応援、そしてレースレポートをお読みいただきありがとうございました！