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中学校か高校

丸山薫の詩を、はじめて読んだのは、中学校か高校の図書室だった。角川書店の「カラー版 日本の詩集」の1冊『丸山薫詩集』(1972)。私が中学校か高校のときよりも、20年くらい前の本。この「カラー版 日本の詩集」は、この『丸山薫詩集』の箱を見ると「全20巻」、『丸山薫詩集』は第13巻で、中学校か高校の図書室に、20冊すべてが揃えてあったかどうかは、わからない。揃えてあったのでは、なかった、と思っている。「カラー版」であるけれど、すべてのページにカラーの絵や写真があるのではなくて、詩の文字がカラフルに、いろいろな色で印刷されているのでもない。カラー印刷は箱(緑色も使われている)と本の最初のいくつかのページだけで、カラーであるのは、写真だった。海の写真があり、船の写真が、ある。中学校か高校(どちらだったのだろう? 中学校の本棚だったと思えるのだが)の図書室で、私はこの詩集を、しっかり読んだのではなくて、詩「病める庭園〔2字ルビ にわ〕」(10~11ページ)だけを見て、途中と最後に、カタカナだけで書かれているところがあると思ったし、そして「誰がさっきから泣かせるのだ」という1行があると思った。この本を、最近、古本で見つけた

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