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簡単な簿記の知識(ご自分の事業の経理のために)③簿記の基本の勘定科目について

さて、正規の簿記を説明してまいりますが、専門的な小難しい話をするつもりはございません。
できるかぎり、わかりやすく説明していきたいと思います。
先ず、正規の簿記(複式簿記)ってどんなものかというと、営業上の金銭を伴う取引を仕訳というかたちで振替伝票等に記載していきます。この伝票の左右の金額がバランスするので貸借対照表と損益計算書がつながり、誤りのない帳簿とすることができるというものです。
簿記の知識の中で「借方」、「貸方」という概念があります。
振替伝票で云うところの左側にあるものが「借方」、右側にあるものが「貸方」


振替伝票の様式例


これは簿記のルールなので覚えるしかありません。わからなくても、「左が借り、右が貸し」と覚えちゃうことです。覚え方としてわたしが教わったのは、『借りの「り」の字は左に向かって流れているでしょ、貸しの「し」の字は右に流れているでしょ。だから左が「借り」で、右が「貸し」』って教わりましたね。
で、この「借り」と「貸し」が合わさると「貸借」じゃないですか。「かしかり」とも読めますが(^^)
先ず、この「借り」と「貸し」というもののイメージをしてもらうために以下の図をご覧ください。
ざっくりと貸借対照表損益計算書を図としてイメージしてみてください。
先ず、損益計算書から見ていきましょうか。



損益計算書例



損益というくらいですから、収入がどれだけあって、経費がいくらかかっているのかを示している表ということです。
単純化してお話ししますと収入は「売上」ですね。(請負高とか工事高とかもあるかもしれませんがとりあえず「売上」としておいてください。)
そして「仕入原価(製造原価)」です。
例えば、100円の商品を仕入れてきて500円で売りました。
そうしたら売上500円、仕入原価100円ですね。
この商品を売るために店舗費用として水道光熱費30円、配達のための車のガソリン代20円、店舗の賃借料が100円、販売員の給与が150円。とすると…ここに出てきた経費は水道光熱費30円、ガソリン代20円、賃借料100円、給与150円で300円の経費がかかっています。
ということは差引すると売上500円から仕入100円をマイナス、経費300円をマイナス。
で、利益は100円。となりますね。
この取引の流れを記載したものが損益計算書ということになります。
さて、ここで貸借対照表を見てみてください。


貸借対照表例



左側に現預金が200円あって売掛金500円があって、右側に買掛金が100円あって、資本金(元入金)が500円、利益が100円あります。この左右を足し合わせると…左側が現預金200円、売掛金500円で合計700円。右側が買掛金が100円、資本金(元入金)500円、利益が100円で合計700円。
こうして左と右の合計額が合致していますよね。そのうえ、この利益100円は損益計算書の利益額100円とも一致しているわけです。


損益計算書と、貸借対照表の説明をもう少ししてみましょう。

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