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電気グルーヴ「人間と動物」

2013年発売の12枚目のオリジナルアルバム。これまでの電気のアルバムと比べると収録曲すべて歌もので構成されているのが特徴で珍しくインストが一切ないアルバムでもある。ジャケットの鮭を咥えたパンダは電気のPVでお馴染みCGデザイナーの田中秀幸と元メンバーの砂原良徳がデザインしている。
2008年以降再始動した電気のアルバムの中では個人的に一番好きなアルバム。

メンバー
石野卓球・・・ボーカル、パーカッション、ベース、ギター、シンセサイザー
ピエール瀧・・・ボーカル、パーカッション、瀧

収録曲
1.The Big Shirts
2.Missing Beatz(Album version)
3.Shameful(Album version)
4.P
5.Slow Motion
6.Prof.Radio
7.Upside Down(Album version)
8.Oyster(私は牡蠣になりたい)
9.電気グルーヴのSteppin' Stone

The Big Shirts
作詞 石野卓球、ピエール瀧
作曲 石野卓球
爽やかなギターイントロからの始まる全体的にバンドサウンド調の曲。シャツの事を歌っているが、「A」収録の「かっこいいジャンパー」のシャツバージョンだろうか。このアルバム発売以降のライブで結構な割合で演奏されているので本人たちもだいぶお気に入りの曲なのだろう。

Missing Beatz(Album version)
作詞 石野卓球、ピエール瀧
作曲 石野卓球
シングル曲。イントロのピコピコした音とリズムトラックが特徴的。近年の電気の曲の中では珍しく卓球と瀧の掛け合いが見れる。アルバムバージョンとのことだが正直私の素人の耳ではシングルバージョンとの違いがよくわからないくらい相違点を感じれていない。

Shameful(Album verison)
作詞 石野卓球、ピエール瀧
作曲 石野卓球
シングル曲。雷鳴のようなイントロからの疾走感あるディスコサウンドが特徴。疾走感の中から様々なシンセ音が次から次へと鳴る様はなかなかアトラクション味を感じる。「簡単まやかし すでに裏返し 午前三時のおとぎ話」という歌詞が好き。
「Missing Beatz」同様シングルバージョンとの違いに相違点を感じれていない。

P
作詞 石野卓球、ピエール瀧
作曲 石野卓球
テクノポップ調。このアルバムの中で特にカオスな曲といってもいい。
2分目から始まる間奏の卓球と瀧の自由タイムは特に必見で「VOXXX」収録の「浪曲インベダー」~「スッペスッペインベインベ」を彷彿するカオスな時間だ。個人的にそれが終えた後の若干の静けさの間も好き。

Slow Motion
作詞 石野卓球、ピエール瀧
作曲 石野卓球
リズムマシンとどこか哀愁感漂うシンセの音が美しい曲。歌詞もどこか切なげで意味深。サビの「夏が過ぎて焦らすように いつの間にかスローモーション 懐かしさ連れ去るように殺伐の景色スローモーション」という歌詞が好きで言いたいこともなんとなくわかるような気がする。
電気はたまにこういう曲を作るからたまらない。

Prof.Radio
作詞 石野卓球、ピエール瀧
作曲 石野卓球
ディスコサウンドが特徴。間奏から登場するザ・ドリフターズの楽曲「ほんとにほんとにご苦労さん」のサンプリングが登場し、海の中を潜って浮上するような演出が結構好き。

Upside Down(Album verison)
作詞・作曲 石野卓球
シングル曲。ディスコサウンドにプラスして、電気の曲としては数少ないストリングスをフィーチャーした楽曲で瀧のお気に入りらしく、ライブでも必ずといってもいいほど演奏される。シームレスに前曲と移り変わる為一応アルバムバージョンとの違いはそこぐらいだろうか。

Oyster(私は牡蠣になりたい)
作詞・作曲 石野卓球
タイトルは相変わらずの電気のおふざけテイストだがそれとは裏腹に曲自体はなかなか美しく、波のウェーブの様にうねるシンセがこの曲一番の聴きどころ。特にアウトロのウェーブはどこか物悲しさすら感じる。歌詞の「中身は無いでしょ でも何かみんな歌うでしょ」が妙に深い。全体的に「VOXXX」でいう「レアクティオーン」のような立ち位置に感じる。

電気グルーヴのSteppin' Stone
作詞 トミー・ボイス、ボビー・ハート
作曲 トミー・ボイス、ボビー・ハート
日本語詞 石野卓球
アルバムの締めはトミー・ボイスとボビー・ハートがザ・モンキーズに提供した楽曲のカバー。テクノ風アレンジなのでどこかビートルズの「Day Tripper」YMOカバーを彷彿する。

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