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#20 コラボ企画|澤円さん&沢渡あまねさんと語る『女性の働き方』~1日目~

スペシャルコラボ企画!!

今回は、スペシャルコラボ企画をお届けできることになりました!私の中ではかなりテンション上がってるんですけれども。なんとですね『女性の働き方』をテーマにしたスペシャルトークセッションをお届けできることになりました。このトークセッションを一緒にして頂く方が本当にすごいんです。二人いらっしゃるんでご紹介しますね。

まず一人目が澤円さんです。澤さんと言えば、voicyの超人気番組『澤円の深夜の福音ラジオ』のパーソナリティーの澤さんです。日本マイクロソフトのロン毛の執行役員として、有名でしたけど。最近、卒業して、独立されて、今非常に自由を謳歌されているという噂も聞きます。

そしてもう一人が沢渡あまねさんです。あまねさんの本、皆さんご存知ですかね。以前にも少し登場いただいたんですけども。「職場の科学」だとか、「仕事の問題地図シリーズ」など、いろんな人気本を書いてらっしゃってます。職場に根付く固定概念だとか、それってもう変えたほうがよくないっていう常識みたいなものにバンバン切り込んでいく業務改善士の沢渡あまねさんです。ファンの多い方です。

このお二人と一緒に『女性の働き方』をテーマに、なんと三回に分けて喋りまくることができました。話を聞きながら本当に楽しくて、頷きすぎて首が痛いぐらいな感じです。かなり熱量のある番組を一緒に撮らせていただくことができました。

今回のトークセッションの前振りを『澤円の深夜の福音ラジオ』で放送いただきました。本篇に入る前に、ぜひこちらからお聞きください。

本当の女性活躍は女性支援ではない

(小田木)さっそく、最初のテーマから行きたいと思います。『澤円の深夜の福音ラジオ』のオープニングトークの中で『障害者の働き方』の話をさせて頂きましたけれども、それと全く同じ景色を女性活躍の中でも感じてます。改めて言葉にするとですね、企業によっては、女性活躍を言い換えると、女性支援モードのところってまだまだあるなって。わかります?女性支援モードっていうニュアンス。

(澤氏)それってどういう文脈かっていうと、CODIT-19の前話しで在宅勤務って言うのを福利厚生で捉えてる思考と同じなんですよね。

(小田木)そうそうそう。まさに福利厚生って捉えているし、そもそもなんで女性活躍するのかっていう発想が、出産だとか介護とかいろんな事情で機会に恵まれなかったり、制約を抱える”可哀想な女性”たちのために色々してあげなくてはならないみたいな。そういうモードを感じるんですよね。

(沢渡氏)まさに、澤さん、小田木さんおっしゃるとうりで、正しく変わっていける会社組織って、働き方改革にしても、テレワークにしても、女性活躍にしても手段じゃないんですけどね、もっと言ってしまえば、福利厚生でも、人事制度でもなくって、経営戦略なんですよ。

(小田木)経営戦略っていう言葉がヒットする新潮流もでも生まれてきているなって思ってまして。それがどういうキーワードで言えるかなというと、女性活躍を言い換えると女性起点モードっていう。硬直した組織と、今までの延長線上にある働き方を女起点で変えていこうみたいな。そのフックに女性活躍したろうみたいな。そういうモードの会社がすごく増えてきてるし、発信してきてるなと思ってまして。もっと来いって思ってます。

(沢渡氏)裏を返すと澤さんも感じていると思うんですけれども、女性起点、裏を返すと今までが男性起点に過ぎたんですよね。僕がよく言っているのが、今までの過去30年、40年、50年の働き方って、旧来製造業型に傾きすぎた。それは何かというかというと、男性正社員型モデルなんですよ。即ち週5日間×8時間以上働ける人が評価される。転勤も厭わない、タバコ部屋コミュニケーション、飲みニケーションが出来てなんぼ。年功序列。ただし、その苦しさに耐えるいたら、おめでとうございます、定年したら退職金も潤沢にもらえて、家族共々幸せな未来が待っています。
ところが今はそういう時代じゃないわけで。そのモデルが壊れているわけです。そうすると男性正社員型の気合根性、苦痛に耐える部活型で走っていくことが、合理性もなければ、求心力もなければ、それは経営として成り立たない時代になってるのかなと。
そこで、今までとは違う考え方”女性起点”が合理性を帯びてくるのかなと思っています。

(澤氏)極端な話をすると、戦争があること前提だったら、男性を中心にしたビジネスを作っておくってのは、一つのアプローチがあるんですね。すぐに徴兵ができるような体制を整えていくっていう考え方をすると、あなたの会社から500人、あなたが会社から30人、という感じで徴兵できるから。男性ばかり集めて置いたら、効率的なんですよね。
でも、時代という観点で考えてみると、多分もう無いですね。多分、徴兵制度がいきなり復活して、戦争をふっかけるってことに変えることはおそらくは考えられないので。
だとしたら多様性を入れるにはいい時代なわけで。ましてやこの新型コロナウイルスでいろいろとリセットがかかっている状態なんで、このタイミングでやるってのはすごい重要だなと思ってるんですね。

あと本来であれば、女性だからうんぬんみたいなものは、本当だったら要らないんですよね。これはどの人が一番適性があるからってパッと見た時に、例えばを小田木さんに頼んでみました。たまたま性別は女性でした。というのが本当はベストですね。ただし、いかんせんその前に男性諸氏が権限を持ちすぎちゃっていて、なおかつ思考停止になりすぎているってところがあるので、まずは学習モードの期間がある程度必要になってくるんじゃないって思ってます。

(小田木)今の話を聞きながら、オープニングで私ずいぶん働きにくかったとかいう話したじゃないですか。そのとき振り返って思うのは、男性ばっかりも責められないなって思っていて。なぜならば、第一子を産んだ時の私自身もおじさん化してたと思うんです、頭の中が。
子供を産んで戻ってきたときに、夕方6時に始まる営業会議っていうのがあったんですけれども。昼間は営業マンは外に出ているから、営業会議と言うのは会社に戻った6時に始まるものだと。そういう会議があったんですけど。私、それに疑問を持たなかったんですよ。そういうもんだって思っていたし、むしろそれに出なきゃいけないと思っていたし。それに、出れないようなハンディキャップを抱えてしまって、すみませんみたいな。私の方が申し訳ございませんみたいな。
疑問を持たないようなモードに自分もなってしまっていて、なので男性がそうだというのもそうだし、女性の例えば私なんかも、自身がそのモードに染まっちゃってたら、確かに変わりようがないよな。そんな風に思いながら聞いてました。

(澤氏)ずっと続いてると、意識できなくなっちゃうんですよね。私、Microsoftって会社での長らく社畜やってたんですけど。

(沢渡氏)さりげなく社畜って言ったね(笑)
(小田木)社畜(笑)ぶっこんできますね。

(澤氏)僕ところにビジネスインターンでバリバリ日本企業の人が来てたんですよ。とある地方銀行から26歳くらいの人が来たんですけど。まず入って驚いたことってのが、19時以降に会議をしていないということに衝撃を受けましたと言われたんですね。僕がいた会社ってのは、19時以降に会議室で会議をするっていうのはイレギュラーだったんですね。19時以降であれば、家からでも入っていいやという状態になってたんで。会社にはあんまり人がいない状態でした。会議室がいっぱいになっていないということにめちゃくちゃびっくりしていて。「19時以降って会議してないんですね。」って。「してる奴もいるかもしれないけど、オフィスに少なくとも人はいないし、その時間に人を集めるってのは効率が悪いと思ってるよ。」っていう話をしたんですよ。
そういう職場がこの世にあるっていうことを、その人は知らなかったんですよ。そんなものを都市伝説だと思ってたんですよ。だから、知るっていうのはすごい重要だなと思います。

(小田木)本当ですね。知ってるか、知らないかだとか、疑問を持ってそもそもいいっていうモードになっているかどうかって、全然違うなって思いました。

(澤氏)この前、ある会社に行って、講演をさせていただいたんですけど。最終的にその会社の役員向けのピッチをするっていう、メンタリングで行ったんでね。で、「ちょっと参考まで聞きますけれども、役員の方の中で転職者の方って、何人いらっしゃるか。要するに外の会社を経験されて入ってきた方は何人いらっしゃいますか?」って聞いたんですけど、「0人」だったんですね。全員生え抜きだったんですね。

(沢渡氏)なるほど。

(澤氏)何十年もその会社にいる。要するに、その人たちに向けて新しいビジネスの話をするっていうことになってるんだけど、ちょっと不安になったんですね。これが世の中において、どういう価値を持ったのかという判断軸をどれぐらい持ってるのかなって。持ってるのかもしれないですよ。持ってないこと前提は失礼なんだけど、ただ持つための機会っていうのは結構限定されてるんじゃないかなっていうのが不安だったんですね。

(沢渡氏)実際、ダイバーシティとか女性活躍推進を謳う企業の役員一覧を見ると、全員スーツ&ネクタイの白髪のおっさんばかりみたいなところって、やっぱりこうできないんじゃないかと思ってしまいますよね。

(澤氏)中国のすごく優秀な女性が大学を出た後で、日本企業に就職をしたいと思ったらしいんですけど。すごい日本が大好きで、日本のカルチャーとかも。日本という国が大好きで、日本の企業に就職したいと思ってたので、何社か気になる会社のホームページを見て、その役員一覧を見て、やめたんです。本人は役員になるぐらい、頑張るぞと。会社に貢献するって思っていて。偉くなりたいとかそういうことじゃなくて。会社に貢献して、それぐらいのポジションに行くまで、バリバリやるぞと思って、ホームページをパッと見たら、40年経っても自分はなれないって。本人は10年くらいでなるつもりだったのに、40年以上頑張っても女性は一人もなれないということなのかと思って諦めたんです。

(小田木)みなさん、ありがとうございます。女性役職者っていうところに話が及んだんので、ちょっとチャプターを分けたいと思います。とてもいいところでチャプターを区切って申し訳ありません。ここから話が更に盛り上がってくるところですよね。女性役職者をテーマにした話はですね、次に配信をさせていただきます。澤さんの役職者管理職っていうところに対するたとえがめちゃくちゃ面白いですので、ぜひお楽しみください。

2日目のスペシャルコラボ企画はこちら『女性の管理職が増えない?女性は管理職になりたがらない?』
3日目のスペシャルコラボ企画はこちら『「育休明けの女性には補助的作業しか任せられない」は女性の可能性を狭くしている』

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール育休スクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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