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「猫背の王子」中山可穂

本屋パトロールをしていると、売られている本の中に「中山可穂」という文字を見つけた。
なんとなく見覚えあるなぁ、人気なのかなぁと思いつつ、特に手に取ることもなく家に帰った。
本棚を眺めてみると本作がありました。
表紙がアレなので、ちょっと買うのに勇気が必要だった思い出がよみがえった。
なにかの書評で評価されていたので、読んだ作品。
新聞とか雑誌だった気がする。

ミステリー、SF、ホラー、ファンタジー、時代物とジャンル分けされた、テーマが明確・エンターテイメントよりな小説ばかり読んでいるせいか、これらのジャンルに大別されない小説の読み方がわからない。。
「こんな謎とは。。すごい」「こんな世界観すごい」「自分にも起きたら震えあがるわ~」「拙者も現代で頑張るでござる」等、余韻の味わい方もベテランになったが、そうじゃないジャンルについては。。こう。。読み終わった後なんかもやもや・そわそわしてしまう。
で、なんだ?自分は何をこの本から受け取ったんだ?と悩む。
純文学とか私小説とか言われる小説って、そういうものなんですかね。
物語と接して思い悩むことも含めて作品なのかもしれない。。なんつって。。

「猫背の王子」は小劇団を演出するミチルという肉食系レズビアンの主人公が女性といろいろ起こりながら、劇団でもいろいろあったりする小説。
この主人公をテーマにした3部作の1作目。
※読んだときは3部作とは知らなかった。
キーワードがすごいアングラでサブカルで退廃的なものがならんでて、今まで読んだことのない小説でした。
上述の通り、読後もやもや、そわそわ。
世の中で一般的と言われている生き方をしていない主人公。
一般的な生き方が出来ないのか、あえてしないのか。
この主人公は出来ない人だからそういう人生になっていると思う。
普通のレールに乗れない人たちは何を思い何を感じているのか、それを怖いもの見たさで見る興味、自分もそういう生き方をしてみたかったという憧れもあり、それがこの本を手放さず、こうして記事にしようとしている理由なのかもしれない。
後続の2作品も読んでみようかな。

ここまで書いて思った。
ジャンル問わず、読み方なんてなんだっていいね。
やっぱり面白いか面白くないかだな。
「猫背の王子」面白かったよ。

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