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自分の幅を広げると、人生はもっと楽しい

先週両親が逗子に遊びに来てくれたので、海の見えるイタリアンレストランに案内したときのこと。

逗子海岸が一望できる景色に、陽気なイタリアの雰囲気の、焼きたてピザが美味しいお店。
近所の人たちに愛されているレストランだけあって、まだ時間は11時を過ぎたばかりだというのにお店は混み合っていた。

肌のきれいなイケメンスタッフさんが申し訳なさそうに「ただいまですと、海の見える外の席か、海の見えない店内のお席しかご用意できません」と言ってきた。せっかくなのでちょっと寒いけど海の見える外の席に案内してもらったところ、これが案外よかった。

確かに1月の海辺は寒いけど、昼間の太陽はあたたかく、お店の方が気を遣ってストーブや毛布をたくさん持ってきてくださるので、耐えられない寒さではない。それに以前店内で食べた時より、より空と海の近くにいられるので、解放感がまるで違った。

両親も「春になったらまた来たい」と喜んでくれて、案内した身としては一安心した。外の席は今までちょっとハードルが高かったけど、これを機にまた挑戦しようと思った。

ずっと店内派だったけど外席もいいなというように、生きていると自分の幅が広がることがある。

例えば私はこれまで、なにか落ち込んだり嫌なことがあると、一人の時間で自分を癒すようにしてきた。
しかし最近の研究では、人は心身を回復する時①一人の時間と、➁誰かと一緒にいる時間、この両方が必要ということが明らかになったそうだ。

うさぎが狼に追われて逃げ切った時、まずは一匹で震えるだけ震えて、殺されるかもしれなかった恐怖をなかったことにせず感じる。

その後、群れに戻って「こわかったよ~」と仲間にすりすりしたり身体を寄せ合って、仲間と共に恐怖を完了することで生き延びているらしい。

だから「落ち込むことがあったときは一人での時間の他に、誰かと一緒にいる時間も大切」という話を聞いてから、なにか辛いことがあると以前より遠慮なく人と会うようになった。

誰とも都合がつかないときは街のカフェなどに行って、なるべく人の気配に触れるようにしていると「一人で自分を癒やすのもいいけど、誰かと一緒も癒されるな」と感じる。

年末に私が開催した文章教室では、参加者が書いてきた文章をみんなで読み合うという時間を設けた。
最初は恥ずかしがったり抵抗を示していた方も、最終的に「みんなで読み合う時間がとてもよかった」と言って頂いた。
一人で内省する時間も大切だけれど、みんなで分かち合う時間も学びの場では大切みたいだ。

生きていると思わぬハプニングも多いけれど、そのたびに楽しみながら自分の幅を広げて生きていきたい。