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なんかいろいろ感想とか

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読書感想 渡辺淳一「遠き落日」

読書感想 渡辺淳一「遠き落日」

弱視の友人が最近本を読むようになったと言っていた。Kindleで文字を拡大して読む
とストレスなく本が読めるので読書を始めたそうだ
それまでは紙の本は字が小さくて読みづらいのであまり読書はしてこなかったらしい


そんな彼女に最近のお勧め本を聞いてみたところ、渡辺淳一の「遠き落日」が面白か
ったとの事。
野口英世の伝記だけれど、どうやら彼は偉人にありがちな実はとんでもなくヤバい人
だったらしい。

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舞台感想「モノノ怪 座敷童子」

舞台感想「モノノ怪 座敷童子」

2.5次元と言うと、昔テレビで特集されていたのがかなり微妙だったのでなんとなく
遠巻きにしてきた。
しかし数年前Amazon Primeで見た銀河英雄伝説がとても面白かった。画面は戦闘シー
ンのレーザー光線が飛び交っているところくらいしか見えなかったけれど、それでも
十分面白かったし役者さんたちもとても上手でキャラクター一人一人を鮮明にイメー
ジできた。

その後見に行った「Dr.STONE」も前

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読書感想 けんいち著「チベットへゆく」

読書感想 けんいち著「チベットへゆく」

著者のけんいちさんは、前回紹介した「エジプトの狂騒」を書いた白川雅さんことロ
ーローさんのエジプト日記をコミカライズした人という認識だった
漫画家さんということなら私とはあまり縁がないかなと思っていたけれど、どうやら
文字の著書もあるらしいと知った。
しかもいろいろな外国に滞在した経験があり、今は上海に住んでいると言う話。
いくつかあるキンドル本の中であまりなじみのないチベットの本があったのでちょ

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映画間奏「望むのは死刑ですか」

映画間奏「望むのは死刑ですか」

死刑は是か非か

先日シネマチュプキ田端で見た「望むのは死刑ですか」という映画は私たちに多くの
事を問いかけてきた。

人が人を裁いていいのか?

冤罪だって絶対ないとは言えない。

私がマスコミを信じられなくなったのは松本サリン事件。
この人が犯人だと見こされた家族が毎日ワイドショーなんかでさらされた。そこの奥
さんもサリンの被害にあったにもかかわらず嫌がらせが横行したと聞いた。

後になってこ

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読書感想 白川 雅「エジプトの狂騒」

読書感想 白川 雅「エジプトの狂騒」

楽しみにしていた「エジプトの輪舞」の続きをやっと読むことができた。
今回も超対策!!kindleの音声出力で読むのは結構難儀だったけれど期待を裏切らな
いクォリティーだった。

前回は第二次世界大戦前後が舞台だったけれど、今回は時代をさかのぼってその100
年くらい前、トルコ支配の時代の話。

ちなみに無教養な私はエジプトがずっとオスマントルコの支配下にあったことすら知
らなかった、(汗)

今回

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読書感想「宇宙への秘密の鍵」 ルーシー・ホーキング、スティーブン・ホーキング

読書感想「宇宙への秘密の鍵」 ルーシー・ホーキング、スティーブン・ホーキング

この本は「読書って本当に必要なの?」という子供の質問に対しての回答の中でおす
すめされていた一冊。

ちなみに読書が必要な理由として、「新しいことを知る事ができる」とか「人の気持
ちを推し量ることができるようになる」などいくつかの項目が挙げられており、その
項目ごとに何冊かの本が紹介されていた。
そしてこの本は「新しいことを知ることができる」という項目の中にあった一冊。

私は以前から児童書、YA

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読書感想 白川雅「エジプトの輪舞 Rond on Egypt」

読書感想 白川雅「エジプトの輪舞 Rond on Egypt」

90年代にエジプトで勉強や仕事をしていらしたNoterのローローさん、そのころの話
を中心にいつも興味深い記事をupしてくれていた。

所があるときからふっつりと更新が途絶えてしまった。

SNSは仕事じゃないし、いろいろな事情でやめてしまう人も少なくはない。残念だけ
ど仕方ないと思っていたところ、1年以上ぶりに更新があった。
戻ってきてくれたんだと感激したのもつかの間、Noteを休んでいた理由が

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読書感想「代替医療のトリック」 サイモン・シン エツァート・エルンスト

読書感想「代替医療のトリック」 サイモン・シン エツァート・エルンスト

YouTube番組「ゆるコンピューター科学ラジオ」のパーソナリティー堀元見さんがサ
イモン・シンの「暗号解読」という本を勧めていたので音訳があるかと調べてみたと
ころ、あるにはあったがダウンロードはできないタイトルだった。
そしたら同じ著者のダウンロードできる著作にこのタイトルを見つけた。ペーパーと
はいえ鍼灸師の免許持ちとしては捨て置くことはできず読むことにした。
自分はペーパーだけど一応気にな

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読書感想 川内有緒著「目の見えない白鳥さんとアートを見に行く」

読書感想 川内有緒著「目の見えない白鳥さんとアートを見に行く」

見えていたころは美術館も博物館も好きだった。
作品もそうだが、あの独特な空間はどこか別の世界に連れて行ってくれるような非日
常をくれた。

見えなくなってからも、何度か「視覚障碍者のための美術鑑賞ツアー」に行ったこと
がある。作品の立体コピーを用意してくれたり言葉でも説明してくれたりしたが、私
は全く心が動かなかった。
せっかくいろいろ用意してくれたのにという申し訳ない気持ちばかりが記憶に残った

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読書感想 今井雅子作「さすらい駅わすれもの室」

読書感想 今井雅子作「さすらい駅わすれもの室」

クラブハウスの朗読ルームでお世話になっている今井雅子先生の連作短編「さすらい
駅わすれもの室」がキンドル出版された。

それに続いて更に「さすらい駅わすれもの室 臨時停車」という作品が登場。。

本編はもともと買ってあったので、二次創作出版と共に二冊一気読みした。

本編の「さすらい駅」はわすれもの室の室長(?)が忘れ物を探しに来た人と探し物と
の関りを通していろいろな人の心の機微にふれていく心温

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読書感想 高野秀行著 「語学の天才まで1億光年」

読書感想 高野秀行著 「語学の天才まで1億光年」

「ゆる言語学ラジオ」というYouTube番組で紹介されていたのがきっかけで読んだ一
冊。

著者の高野秀行さんの本は、これもラジオで紹介されていた「謎の独立国家ソマリラ
ンド そして海賊国家プントランドと戦国南部ソマリア
」を読んだことがある。

こんな場所があるのかいとただただ驚いたことを覚えている。

高野さんの本は音訳されている本も多いが、新刊なので音訳されるのに1年とか2年と
かかかるのか

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読書感想 丸山正樹著 「慟哭は聴こえないデフ・ヴォイス」

読書感想 丸山正樹著 「慟哭は聴こえないデフ・ヴォイス」

以前YouTubeで高校生のビブリオバトルを見た時紹介されていたので気にはなってい
たが、今回ドラマ化されるという話を聞いて読んでみた。

どうやらシリーズの中途半端なところだったみたいだけれどこれだけ読んでも十分楽
しめた。

まず感じたことは、聞こえない人も大変なんだなという事。

電話ができないから110番や119番もできない。
緊急に助けを必要としても、その辺の人に声もかけられない。

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読書感想文 ハーベン・ギルマ著 「ハーベンハーバード大学法科大学院初の盲ろう女子学生の物語」

読書感想文 ハーベン・ギルマ著 「ハーベンハーバード大学法科大学院初の盲ろう女子学生の物語」

もう一年以上前に点字図書館にリクエストしていた本の音訳ができてきた。
点訳や音訳本はリクエストしてからできてくるまで1年以上かかるのはデフォルト。

最近はオーディブルとかキンドルとか、点訳音訳されていない図書も手に入るように
はなった。けれど、いずれにしろスマホが使えることが前提。今回この本を音訳リク
エストしたのはより多くの視覚障碍者に読んでほしいと思ったからだ。

ハーベンさんは盲ろうという

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読書感想 今井雅子作「ルミチカ」

読書感想 今井雅子作「ルミチカ」

幼馴染の女子高生ルミとチカはアコースティックユニット「ルミチカ」として活動中

もっと多くの人に知ってほしいと、パソコンに詳しい男友達のヨッチも巻き込んで動
画サイトやブログを始めてみたものの・・。

「NHKネットコミュニケーション小説」というシリーズの一冊。ルミとチカを通して
若い人にもそうでない人にもネットのいいとこわるいとこがわかりやすく紹介されて
いる。

2012年初版という事で、世

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