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GenZ世代へSNSで拡散!気候変動に対する16歳少女の「Climate Strike」、NY国連気候変動サミットで演説も

こんにちは!NYで映画を専攻中の学生ライター・リサです。

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2019年9月23日、ニューヨークの国連本部にて「国連気候サミット」が開催されました。60以上の国の首相らが集まり、気候変動への具体策を議論。2025年までに温室効果ガスを実質ゼロにする目標や計画が掲げられました。日本からは小泉進次郎環境大臣が参加しましたね。

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(出典:nydailynews
この会議に伴って、ニューヨークでも「Global Climate Strike」という、地球温暖化と気候変動に対する抗議活動が9月20日から27日まで行われ、20日(土)には約25万人が参加。世界で見ると数百万もの人々がこの活動に参加しました。
皆さんは、この「Climate Strike」をご存じでしたか?今回は「Climate Strike」について、なぜここまで広まったのか、"SNS”と”世代”の関係にも注目しながらご紹介します。

15歳の少女から始まった「Climate Strike」

「Climate Strike」とは、未来を担う若者を中心に、大人たちに対して地球温暖化・気候変動対策に真剣に取り組むことを求める世界的な抗議活動です。若者の将来を守るため、その将来に向けた勉強が意味のあるものになるように、大人の世代に対して、今まで先延ばしにされてきた環境問題へ具体的な施策を行うよう訴えています。

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(出典:mediaconsul

昨年の2018年、当時15歳のスウェーデン人でグレタ・トゥーンベリ(Greta Thunberg)さんが、スウェーデン議会の外で抗議を始めた学校ストライキが発端となりました。
彼女は3週間毎日この抗議活動を続けたのち、気候変動に関する国際協定「パリ協定」に則って二酸化炭素の排出を削減するよう求め、毎週金曜に座り込みを続けました。たった一人の少女による活動は、Instagramやtwitterを通して、#Climatestrike や、毎週金曜の抗議活動を意味する#FridaysForFutureといったハッシュタグとともに世界中の若者に広がりました。

なぜここまで若者に広まったのか?鍵はGenZにあり?

活動の中心は主に1990年代後半~2000年代に生まれた若者たち。ミレニアル世代とよりも後の世代になります。アメリカでは人口の約4分の1を占める若者の事を「GenZ」「iGEN」と呼び、マーケティングでも注目され始めました。

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(出典:https://www.godairyfree.org/news/generation-z-dairy-free
GenZ世代は、生まれた時からインターネットなどのテクノロジーに囲まれて育ち、”デジタルネイティブ”とも呼ばれています。そんなGenZ世代にとって、インターネット上にある膨大な量の情報にアクセスするのは日常茶飯事。SNSへの近況アップデートを通して自己表現すること、複数のプラットフォームを利用して情報共有することが当たり前です。また、これらのインターネット、SNSの発展によって場所や時間にとらわれる必要がなくなった事で、GenZは型にはまらない自由ライフスタイルを好みます。考え方の面でも、多様性や個々のオリジナリティを大切にする傾向があります。また、SNSを通して世界との距離が縮まったことで、社会への関心、当事者意識が高いのも特徴です。


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今回の「Climate Strike」の場合、グレタさんは自身のInstagram・twitterアカウントから抗議活動の様子を日々投稿していました。そして、これらのSNSの投稿は、まさに社会的関心の高い若者たちから賛同を集め、#Climatestrike や#FridaysForFutureといったハッシュタグとともに活動は世界に拡散されました。SNSとGenZ、この先の新しいムーブメントの形を予感させます。

若者を代表して国連気候サミットで演説

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(出典:theatlantic.com

今回の国連気候サミットには、グレタ・トゥーンベリさんも若者を代表して参加しました。彼女は演説では、“How dare you?” を繰り返しながら地球温暖化と気候変動への具体策を訴え、「未来の世代はあなたたちを見ている、私たちを裏切ることは絶対に許さない」と各国の代表者に対して警告しました。

普段からグレタ・トゥーンベリさんは、二酸化炭素を徹底的に減らすため、家族とともに動物系製品を排除した“ヴィーガン”として生活を送っています。これら動物系製品の生産過程では多量の二酸化炭素を排出されているからです。また、このサミットに参加するためにも飛行機ではなくヨットで大西洋を渡ったことが明らかにされています。これらの彼女のまっすぐな行動が多くの人の心を動かし、巻き込み、1年でここまで大きなムーブメントへと成長させたのだと思います。

実際にニューヨークの#FridaysForFutureに行ってみた!

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(実際の様子 2019年9月27日(金)撮影)
「Global Climate Strike」の最終日である9月27日、ニューヨーク市の各地で「Climate Strike」の活動が行われました。国連までマーチングや、市役所周辺で座り込む若者など場所や内容は様々。

今回、私も実際にその1つに行き、まず初めに驚いたのは"年齢層の低さ”です。写真からもお分かりいただける通り、小学校低学年と思われる子どもたちから大人まで多く参加していました。環境問題への関心の高さ、自分事としてとらえて危機感を持っている若者が多くいることが分かります。そして、各々がプラカードを持ち、全員で声を合わせて地球温暖化・気候変動の解決を訴えていました。彼らからは、SNSを通して目にする以上の“熱量”の高さを感じることができました。

最後に

一人の少女から始まった「Climate Strike」は、SNSを通じて世界に拡散されました。背景には、デジタルネイティブで社会問題に関心の高い傾向にあるGenZ、そして彼らが日常的に利用するSNSの存在があります。その拡散力はすさまじく、数十万、数百万単位の人々を動かす可能性を秘めています。#Climatestrikeや#FridaysForFutureを検索して、新しい世代の可能性をもぞいてみてはいかがでしょうか。

ライター・リサ:日本の大学を卒業後、現在はNYで映画を勉強中。ハリウッド映画、お菓子が大好き。一人旅が一番のデトックスです。

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