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まぬるのメモ

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ただそのときに思ったことをオチも脈絡もなく、きみが聞いてくれていると思いながら話してみるよ
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ファミレスのビールは酸っぱいから瓶ビールを頼みなさい

「回避性パーソナリティ障害って言うんだって」

冷房の効きすぎた中華屋で瓶ビールをがぶがぶ飲んでいるわたしにツナキがそう言う。

またそうやって、わたしをなにかにカテゴライズしたがる。そうしたら自分が安心できるからだろうとおもった。

いちいち指摘されてたら、ロボットの猫ですら働いているのに働きたくないわたしは生きている価値ないのだろうか。なんて考えてしまう。

「ふぅん、それで?」

餃子を頼も

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おじさんとルッキズム

ひとりで近所の立ち飲みに行くと、めちゃくちゃ天然美人が先にいた。

「今日は、美女デーだ!」
とマスターは言う。

わたしは、美女というカテゴライズの中に入れてもらえているらしい。

隣にいた彼女は、ほんとうに着飾っていない性格も良い天然の美女だった。
わたしはけばい元キャバ嬢の金をかけた女だという自覚がある。

ここまではまあ、よくあるのだけれど、その天然美女がわたしを美女ともてはやす、あれをど

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選ぶことのできる女

人と人が、同じ空間で同じ時間や話題を共有することになんて、たいした意味はないのかもしれない。

わたしにとってそれは卑屈な意味ではなく、肩の力を抜いて、ふわっと居られるそんな場所を求めていて、今までしてきたようにそこで何かを成し遂げたり、なにか強い感情が生まれたりしなくても「ただ居るだけでなにか暖かい気持ちになれる」ということを大事にしたくなってきたんだろうと思う。

それはわたしが人間的として生

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酔った時が一番そのひとの本音が出ると思っているので酔っ払いがすきです

きっとみんないつだってさみしいし、なにかを埋めたいんだろうと思っていた。わたしはだれかのなにかを埋める存在になりたいと思っていたのだけれど

いちばんなにかを埋められなくて困っているのは自分自身なのだと気づいてしまった。

ひとりでおしゃれなバルに寄って、広めのカウンターに通された。

前菜の盛り合わせには、ふわふわしたなめらかなレバーペーストに、いつから好きになったのかわからない豚肉とピスタチオ

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トイレはこちらです

ここのところ寒いせいか、トイレが近くて堪らない。30分ないし15分に1度は尿意に襲われているかもしれない。

ほら、そう言っている間にもう行きたくなってきた。さっき目一杯我慢しながら目的の居酒屋に入って、ビールを一気に飲み干した。途中から漏れそうだったけど、限られた時間の中で酔いたかったわたしは我慢してそのまま次の予定のために電車に乗った。

出がけにトイレに行ってから出たらよかったのに、その日の

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ミーティング

「おはようございます、今週もよろしくお願いします。」

日常の中に飲み込まれてつねに睡眠不足で、なにも考えたくない。このひとは、どんな人間だったっけ?敵なのか味方なのか。部長の生え際を見つめながら考える。

毎週のミーティングに出るとすぐに頭がボーっとして意識が朦朧として自分が何者なのかわからなくなる。そういえばこの間寝た彼はどんな顔だったっけ、わたしのパンティを嬉しそうにしゃぶっていた彼の、唇は

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なぜスケベな気持ちを隠す必要があるのか

なぜスケベな気持ちを隠す必要があるのか

買ってからずっと、パジャマみたいだなと思ってお出かけには履いていかなかったブラウンのセンタープレスされたワイドパンツに、シースルーの黒いノースリーブトップスを合わせたときに「あ、こうしたらよかったのか」とストンと納得した。

足りなかったのはセクシーだった。

ここ1年、2年ってのは本当に出かけないようにしなければならない状況だし、流行りはどんどんカジュアルになっていった。「自分らしく」「楽に」そ

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夏休みの宿題

夏休みの宿題

わたしは夏休みの宿題を溜めないタイプ。だけど、やってないフリしたり、出来るのにあえてやらないタイプ。きみはどうだった?

毎日、noteは見てる。本も読む、ツイッターも、インスタグラムも全部見て、楽天マガジンもチェックして、ニュースも見る。なにかを吸収したい。

合間に、誰かのことも考える。それは、会ったことのないきみのことだったり、大好きだった彼のことだったり、ずっと大事な彼のことだったり、もう

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センチメンタルな話はしたくない

こんな感情、知りたくなかったし認めたくなかったわたしは、それに蓋をしてよそに追いやった。

でも離れたくなくて、見えない鎖をつけた。こっそり。

そうして数年経ってしまった。8年くらい。

わたしたちをとりまく環境は変わったし、わたしも変わったと思う。

だからこそ、もう離れなくちゃいけないと思って、鎖を解いた。

ひさびさにあった彼は相変わらずだった、ずるいくらい見た目がタイプなんだ、と思う。わ

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書けなくなってしまった

書けなくなってしまった

何かを誰かに話したい、そんな気持ちはいつでもあるしスケベな気持ちもあるけれど文章をまとめられなくなってしまった。

noteを始めようと思ったのは、わたしは言葉で人に伝えることが苦手だから、(苦手というより、あれ?誤解されてる?ってことが多い)ちゃんと書いてまとめてみようと思ったのと、ハーフ&ハーフは想像したことをちゃんと形にする練習だった。

努力は大事なことだし、こうなりたいって目標もあったほ

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マカロンみたいに甘くない

マカロンみたいに甘くない

彼と喧嘩した翌日に、彼のために買っておいたマカロンが潰れていたのを見つけて、なんだか切なくなった。

マカロンが潰れていたのは知っていたし、店員さんに「壊れやすいのでお気をつけてお持ち帰りください」って言われたのに、大事に持って帰れなくてつぶしたのはわたしだけれど。

わたしたちは毎日忙しくてすれ違っているし、他人だから、考え方や受け入れ方も違う。

でもきっと、そういうことが問題なんじゃなくて、

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なるべくならポップでエロく生きたい

なるべくならポップでエロく生きたい

その方が楽しいに決まっているから。

誰かが死にたいと呟く。

わたしは、それを見て、何かしたいとも、してあげたいと思う事すらおこがましいと思ってしまう。

だってわたしは自分のことに必死で誰かを助ける力なんてない。

わたしは現在31歳だけど、30歳まで一生懸命にとりあえず生きてみて、死にたかったら死のうと決めていた。

試行錯誤しつつも一生懸命やってみたので、大事な人が出来たり趣味が見つかった

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わたしのことを知ってる人が誰もいないという事

最近わたしは、電車の移動中に少しだけ時間があくとホームのベンチで休憩する。

たくさんの人がわたしには目もくれずすたすたと通り過ぎていく。

こんなにたくさん人がいるのに、ここに、わたしがどんな人か、名前は何か、どんな生活をしているか、何をしてきたか、知ってる人はひとりも居ないのだなあ。とふと思う。

少し前までのわたしは、それがとてつもなく恐怖で孤独だった。パニックを起こしそうなほど。

だけど

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