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かっぱ橋道具街《裏》に広がるクラフト・タウン「松が谷」。 料理道具とモノづくりの街"ココHESO"へ!

かっぱ橋道具街といえば、日本を代表する料理道具の聖地。
器やユニフォーム、暖簾に看板まで、なんでも揃ってしまいます。
WEBで買い物できるこの時代に、わざわざかっぱ橋までやってくる。
まさに時代と逆行したくなるほど魅力に溢れた商店街。

でも皆さん知っていましたか?
そんな賑やかな通りの裏側に、"モノづくり・モノ選びのお店"が立ち並ぶことを。

かっぱ橋まで来たなら、料理道具だけではもったいない!
ぜひ存分に楽しんでいってください。

本日はかっぱ橋道具街"裏"に広がるクラフト・タウン「松が谷」について。
"モノづくり、モノ選びのお店"の特別な3日間についても解説します。

どうぞゆるりとお付き合いください。

【松が谷発《ココHESO(ココヘソ)》プロジェクト】

まず「松が谷」ってどこ?という方に。
台東区で見るとちょうど真ん中、おへそに位置するエリアだそうです。

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上野駅から歩いて行くと、かっぱ橋道具街のすぐ手前あたり。
周りをお寺に囲まれ、レトロな空気感が漂うエリア。

そこにはPOP-UPストアや海外で活躍している魅力的なブランドのアトリエが点在しています
いつか自分のnoteで紹介したいと思っていたら、10月に3日間限定の素敵なイベントが開催されるとのこと。
この機会にぜひ知っていただけたら!

台東区の真ん中、松が谷。
上野と浅草に囲まれたこの小さな地域に集まる、クリエイターやセレクトショップが一同に3日間の特別なイベントを開催します。
こだわりのモノづくり、モノ選びのお店がOPEN。
普段は見られないブランドのアトリエも開放します。

路地を歩いて。お店をのぞいて。
店主と話して。いいモノを求めて。
お店からお店へ。
街と、人と、モノと、巡る3日間です。
2021年10月15日(金) ~ 17 日(日) 

ポイントは2021年10月15日(金) ~ 17 日(日)限定で普段は見られないブランドのアトリエも解放されるということ。
ただ見るだけではなく、お買い物をしながらこの期間しか体験できないイベントも味わえます。

ここからはそんな素敵なブランドを、少しだけ紹介。

【と革(トカワ)/革製品・生活雑貨】

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まずは松が谷の中でもひと一倍レトロな空気が流れる小道に佇みながらも、世界で活躍するブランド《Six coup de foudre(シス クー・ド・フードル)》を取り扱うお店《と革(TO-KAWA)》から。

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革と革にまつわるモノのお店。ジビエ革製品を主軸に、誰が、どこで、どんな想いで。革ができる背景からモノが出来る過程までを体感できるアトリエショップです。

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店内に並ぶ革小物は通常とは異なり"ジビエ革"
鹿の角を使ったバッグに熊革のがま口など、まるで鳥獣の剥製のような雰囲気をかもしながら存在しています。

なぜジビエ革なのか?

ジビエとは狩猟で得た天然の野生鳥獣の食肉を意味する言葉で、ヨーロッパでは古くから貴族の伝統料理として発展してきた食文化。
動物の尊い生命を奪う代わりに肉や内臓など全ての部位を余すことなく料理に使い、生命に感謝を捧げようという精神が流れています。

では肉を食べたら革は?というと当然のように廃棄されていたそうです。

『肉を食べた副産物が革となる。感謝の気持ちを込めて革まで大切に頂戴しましょうよ。命を使い切ることが命の循環にもつながると思う。

そんな想いから、あえて料理人が集まるかっぱ橋道具街の裏でオーナーである髙見澤さんが《と革》を立ち上げました。
革の仕入れは全国各地の猟師さんから。

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『どうしてこんな革製品ができるのか?背景をちゃんと知ってもらいたい。ジビエ革は銃痕やナイフのあとが残るから従来であればデメリットとされるけど、それが本当の自然の姿。むしろそれほどかっこ良いものはない。』

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その想いを世界に届けようと、パリで展示会を開くなど世界的に活動。今では売上の半分以上は海外だそうです。
フランスの有名な三つ星シェフ「アラン・デュカス」のお店でも髙見澤さんの造ったジビエ革の器を使っています。

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『革と革にまつわるものについてもちゃんと知ってもらいたい。
だから店名は~と革で"と革"。』

店名にも想いがいっぱい。
ブランド名はフランス語で《Six coup de foudre(第六感でビビッときた)》
発音を日本読みすると"死す 食う フード"とイメージしやすいから決めたそうです。

商品名についてはぜひ髙見澤さんから直接聴いてみてください。特に《cocoro》のストーリーはとても素敵!

今回《ココHESO》をリードしてくれているのも髙見澤さん。
MAPにあるブランドやこのプロジェクトについても語ってくれました。

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『松が谷には色々なモノづくり、モノ選びのお店があって、それぞれPOP-UPストアなどで活躍しています。
ただこのコロナ禍のなかでお互い考えることが多くなり、自分たちがやっている意味を深く考えるようになりました。
同じ学校に通っていたり、自分のお古のミシンを使っている人がいたり、気づいたら繋がりがある人ばかりだった。
もっと表現していくなら、そんなみんなでやってみた方がいいんじゃない?
面白い造り手が多いからこそ、もっと知ってもらおう。
お客様も自分たちも、楽しみながら過ごせる日をつくってみようよと。』

そんな想いから《ココHESO》プロジェクトがスタートしています。
これからどんな繋がりが生まれていくのか?非常に楽しみですね。

プロダクトはもちろん、お店の名前にブランド名、商品名、出店場所、オーナーの想いが詰まっていないものは《と革》には1つもありませんでした。
革にまつわる色々な想いやストーリー。買い物をする以上の体験がここにはあります。

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【tactor(タクター)/アパレル】

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続いて《と革》のま隣にある、いつもは開放していない《tactor》のアトリエへ。
ちょうど2022春夏コレクション展示のタイミングだったこともあり、素敵なプロダクトに出会うことができました。

ファッショナブルなのに、尖り過ぎてもいない。
気持ちよく着こなしている自分が想像でき、眺めていてもワクワクするブランドです。

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デザイナーの山本さん台東デザイナーズビレッジ出身。ロンドン留学を経て自らのブランド《tactor》を立ち上げています。

タクター(tactor)は、山本奈由子による日本のファッションブランド。
ブランド名は、“触覚の・触知できる”という意味をもつ、英単語の「tactile」から派生したもの。服の視覚的な肌触りを大切に、五感に響く特別な1枚の提案を目指す。
プリントテクニックやユニークな素材の組み合わせで、日常の一歩先を照らすような、凛とした女性の味方となるファッションを展開する。

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お話を聞いて感銘をうけたのは、日本人含めアジアの方たちが着映えするような洋服を生み出したい、という点です。
そのためフィット感に余裕を持たせてデザイン。
プロダクトが創る空間や影などを大切にしているそうです。

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結果ウィメンズだけではなく男性も着用できるユニセックスなものへ。
恋人、またはパートナー同士兼用で購入する方も多いようですよ。

山本さんの言葉をそのまま。

『洋服はコミュニケーションだと思っています。
だからその人のままでいられる、普段の生活に馴染むものが良い。
特に同世代の方と一緒に今を生きていきたい。
そしてそんな方の自尊心が高まるような洋服になれることを目指しています。

2022春夏コレクションでオススメはこちらの2WAYジャケット。スリーブを外せばジレにもなる優れもの。受注式なのでお届けは2022年3月以降。

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ココHESOイベントでは2021秋冬商品を購入することができます。
人気はホログラムシリーズ。ちょっとお出かけするならトートも良いですよね。

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フィッティングルームもあるので、気になる方はご利用ください。
元アパレルといっても店舗経験ばかりだった自分としては、プロダクトが生まれる生の現場を体感できて興奮しました。
デザインの意図を聴きながらお買い物をしてみては?

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購入できるお店は蔵前の《newold stock》さんなど。

【LONA(ロナ)/革製品】

松が谷の中でも、ひときわ華やかで温かな雰囲気を放つ革鞄ブランド《LONA》さん。
この物件がまっさらの時から見ていましたが、こんな素敵な空間になるなんて想像もできませんでした。

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オーナーは女性革職人の青木さん。2020年6月 にブランドをスタート。仕入れからデザイン、製造に販売と全てを1人で担当しています。

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LONA (ロナ)は、革の鞄屋です。
持つ人の魅力を引き立たせる佇まい『NOBLE CRAFT』をコンセプトに上質な革で、ひとつひとつ、ハンドメイドしています。
LONAとはスペイン語で『キャンバス』という意味。
真白いキャンバスに、未来を自分の筆で描きあげる。
LONAが描きたいのは、プロダクトを手にした人が、自分らしくあり幸せになる未来です。

魅力は"イタリアンレザー""金具"にあります。

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"イタリアンレザー"は主に「ロ・スティバーレ社」の革を使用。

『牛革をなめすのにオリジナルのオイルを使用し、時間をかけて浸透させているために"エイジング"がとにかくカッコ良い。
使いこなすほどに艶が出て、自分だけの味が出ます。
デニムみたいに育てていきたい、という方に"エイジング"を楽しんで欲しい。』

レザーを広げながらにこやかに語る青木さん。

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また"金具ハンター"と自称するほどの金具好き。
一度廃盤になったデットストックを復刻させたというから凄い。

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『金具があることでアクセントになるし、革の良さも引き出せる。
一目惚れした金具からデザインをおこすことも多いです。』

そんな青木さんの「金具」と「ものづくり」に対する熱意が、町工場の職人さんをも突き動かし、金具の復活へとつながっています。

LONAの一番人気はこちらの《Box mini wallet》。

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キャッシュレス人気もあって、お財布も小型が求められているようですね。
L字のファスナーでカードやお札を安全に収納でき、小銭はBOX型のポケットへ。かわいいだけじゃない機能的なお財布

こういった小物は常時販売、鞄は基本的に受注生産となるそうです。
《ココHESO》期間では革を使ったオリジナルチャーム作りの体験が無料でできるそうですよ。

1人全てをテキパキこなす青木さんと、その情熱がいっぱい詰まったプロダクトたち。お店に入るだけで元気がもらえる、ここはきっと松が谷の新しいパワースポット

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金具への情熱あふれる記事も↓

【Fillyjonk(フィリフヨンカ)/ジュエリー】

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以前私のnoteでも紹介したことがある《Fillyjonk》さん。
今回夕暮れ時の取材だったこともあり幻想的な雰囲気。いつも以上にフィリフワールドへと引き込まれていきました。

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Fillyjonk(フィリフヨンカ)は、
建築と彫金を学んだ兼森周平と平岩尚子によるデザインユニット。
異世界に思いを馳せたり、過去を懐かしんだり、
小さな発見をしたり、自然を敬ったり、、
そんな「思いを馳せる時間」をコンセプトに、
建築や風景や植物をテーマにアクセサリーを制作
しています。

兼森さん、平岩さんご夫婦が造る"立体感"ある"物語"を感じるようなジュエリーが素敵なブランド。表参道のスパイラルや銀座三越、名古屋高島屋、梅田阪急と全国のPOP-UP店舗で活躍しています。

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この《しめじのリング》は影までが愛おしいですね。
これも自然のフォルム、立体感を大事にしているからこそ。
その美しさの秘訣を平岩さんに聞いてみました。

『頭の中に描くものって、いつも3D((立体的)なんですよね。
だからそのイメージのまま原型を掘って、焼いて、鋳造して、と作業する。
普通は絵を描いたり平面に落とし込んだりすると思うんですが、3Dのイメージのまま一気に。
計算された美しさではなく、自然の美しさを表現したいんです。
だから有機的なライン、曲線にこだわっていますね。』

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実際の作業工程を見ても、一つ一つ丁寧に手作業ですすめていきます。
3Dプリンターなども使わず手彫りで細かく仕上げていく様は壮観。
アトリエ兼店舗ならではの光景です。

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おすすめは《Rice flower pierced(ピアス)》。右と左でピアスのサイズを変えアシンメトリーにするのも素敵ですね。

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そしてシーズンごとにテーマがあり、深い世界観に心地よく浸ることができるのです。

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《ココHESO》期間は新しいテーマの新商品が見れるとのこと。

"Fillyjonk2021-2022"のテーマは"ANCIENT(古代)"架空の王国、古代フィリフが登場します。手彫りのミルに、オールドカットのダイヤなどその世界観にふさわしいジュエリーばかり。
古代フィリフ王国の秘宝を探しにぜひ!

一部商品はお買い上げと同時にお待ち帰りができますが、お客様にあった仕上がりにするため受注のものが多くあります。
ジュエリーのリフォーム依頼も多いそうなので、気になる方はぜひ相談してみてくださいね。

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【最後に《ぬま田海苔》へも】

ここまで熱が入り大容量で書きましたが、私は近所の海苔屋さんです。
ご紹介したお店から歩いて5分くらいの場所にありますので、よければお立ち寄りくださいね。
日本で唯一の有明海産・初摘み海苔の専門店で食べくらべしてみませんか?

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今一番おすすめは料理家・樋口直哉さんと開発した《初摘み海苔のうまみフレーク・青混ぜプレミアム》です。

#noteフードマーケットにも参加していますので、よければ一緒に楽しみましょう!

気になる方はこちらの動画もお楽しみください。

《ココHESO》では他にも魅力的なお店がいっぱいありますので、詳しくはこちらより。

松が谷の料理道具のお店といえば《釜浅商店》さん。
店内にも《ココHESO》紹介スペースを設けてくださっています。

《ココHESO》の3日間では音楽イベントも開催するそうです!詳しくは釜浅商店さんへ。

マリンバ奏者でありモデルなどとしても活躍する野木青依(のぎあおい)によるライブイベント『まのま』を、釜浅商店 庖丁売場4階のイベントスペースで開催いたします(入場無料)

松が谷のお寿司屋さんなら《太助寿し》さんへ。下町の愛されるお店です。

やっぱり料理道具が気になる〜という方は私のこちらの記事をどうぞ。
今年も「かっぱ橋道具まつり」は中止ですが、どのお店も変わらず活気に溢れています!

以上、本日もお付き合いいただきありがとうございました。

ぬま田海苔へ何かリクエストがあればいつでもご連絡を。note/Twitter/Instagramどこからでもお待ちしております。フォローも大歓迎です。

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《ぬま田海苔 合羽橋本店 店舗情報》
〒111-0035 東京都台東区西浅草3-7-2
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