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事業開発とプロダクトマネージャーの分担〜バクラクのプロダクト開発を例に〜

このnoteは「BtoB事業開発アドカレ」の2日目の投稿です。
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要約

BtoB事業開発アドカレの2日目のnoteでは、事業開発(BizDev)とプロダクトマネージャー(PdM)の役割分担に焦点を当て、具体的なプロダクト立ち上げの経験を通じて説明されています。プロダクトのアイディアから市場への導入までの7つの要素の重要性が指摘され、その中での分担の実例が具体的に述べられています。

このnoteでお伝えすること

事業開発(Business Development、通称BizDev)は定義が曖昧であることが多く、各社役割は様々です。
ちなみに、私がLayerXで主な役割をしているプロダクトマネージャー(通称PdM)も各社役割が様々だったりします。BizDevとPdMはしばしば役割が重なることがあるので、事業を立ち上げる際の役割分担は結構曖昧だったりします。
このnoteでは、LayerXのバクラク事業部における、新規プロダクト立ち上げでのPdMとBizDevの分担について実例を用いながら、お伝えします。

自己紹介

LayerXでPdMをしているnumashi(X:@numashi_Biz )と申します。
前職はアーリーステージのスタートアップで事業開発をしていました。
LayerXでは営業→PdMへ異動し、新規プロダクトを立ち上げたり、立ち上げ後に事業開発部を兼務してグロースするためのGTM(Go To Market)チームの責任者をしたりと、プロダクトとそれを使ってくださるお客様、さらにその先の実現したい世界のためになんでもやってきた人間です。

バクラク事業について紹介

バクラクは「圧倒的に使いやすいプロダクトで、わくわくする働き方を。」というプロダクトビジョンを掲げる、法人向けのSaaS+Fintechプロダクトを提供しています。

バクラクのプロダクトビジョン

具体的には、経理領域を中心に、請求書の処理、立替精算の処理、法人カードにおける発行・支出管理、お金に関わるが故に大事になってくる、内部統制の構築や書類の保管といった内容を一気通貫に提供しているサービス群です。

具体的な提供価値

プロダクトのラインアップは、現在6つです。
(※申請と経費精算は個別のプロダクトとしてカウント)。

バクラクのプロダクトラインアップ

プロダクトは2年半でこれら全てを作ってきました。

導入社数とリリース変遷(pmconf2023 バクラクCPO/CTO mosaの登壇資料より引用)

実は、これら高速で絶え間ないプロダクトのリリースを支えるのが、プロダクト開発だけではなく、事業開発と呼ばれる役割だと思っています。
私は、LayerXの中でPdMとして基本的には活動していますが、その実、自分自身がプロダクト立ち上げにおいて価値を発揮しているのは、前職を通じて自らに蓄積してきた事業開発の要素だと確信しています。

一般的な事業開発とPdMの役割分担について

※一般的と書いていますが、実際は自分がしっくりきているestieさんのブログをそのまま引用します。一般論じゃないかもしれないです。
タイトルが「PdMと事業開発って結局何が違うんや」。これは、最高なブログだと勝手に思っています。

このブログでは、まずプロダクトの立ち上げを5つの要素に分解しています。

プロダクト立ち上げの5要素(estieさんのブログより引用)

その上で、事業開発とPdMの役割分担を以下のように示しています。

事業開発とPdMの分担(estieさんのブログより引用)

で、ここからバクラクの場合どうなのか、自分が携わったプロダクトについて書いていきます。

バクラクにおけるプロダクト立ち上げの7ステップ

バクラクでは、以下の表のようにプロダクト立ち上げに7つの要素があると考えています。上から順に進めていくイメージです。
estieさんのものと似通っていますが、実際には「契約獲得・オペレーション導入」と「検証」の粒度は少し細かくなっています。

プロダクト立ち上げの7ステップ

実際のプロダクト立ち上げの実例で考える

※ここでは、仕様決定〜実装部分、いわゆる開発プロセスは意図的に省略化していますが、プロダクトを作る際はエンジニアやデザイナー、QAとともに作っています。

バクラク経費精算の場合

バクラク経費精算の立ち上げでは、私(numashi)自身がPdMとして歴が2ヶ月だったため、いわゆるBizDevとしての動きがメインでした。

バクラク経費精算での立ち上げ分担

CTO兼CPOの超人的なプロダクト作りのプロセスはpmconf2023の資料に記載がありますのでよろしければご覧ください。

バクラクビジネスカードのプロダクト間連携機能の場合

※バクラクビジネスカードの決済明細を稟議や仕訳に使える内部的な連携機能群を社内でプロダクトとして扱っており、そちらの事例になります。

このときは、自分自身のプロダクトマネージャーとしての力が一定ついてきたので、かなり広範囲に動くことができていました。
また、一部の対応を事業責任者(BizDevと表記)の人にお願いし、プライシングや販売方針の策定、オペレーション設計を分担しながら行っています。

バクラクビジネスカード プロダクト間連携機能の役割分担

バクラク請求書発行の場合

バクラク請求書発行では、自分(numashi)は立ち上げに意図的に関与せず、ドメインエキスパート兼PdMの方をメインに立ち上げを行いました。
役割分担をしながら、プロダクトを立ち上げられるための実験や再現性担保を社内でもトライしています。

バクラク請求書発行の立ち上げ分担

まとめ:BizDevとPdMの分担は?

個人的な意見:一旦全部やる。その後分担はチームに応じて考える

正直、事業立ち上げを分担してうまくやろうと思っても、どうせ開発とディストリビューションは表裏一体なので分けられるはずがありません。
なので、全部やってみて、その中でも強みがあるところを担い、相対的に他の人が強いところをお願いする、が良いと思います。
ただ、プロセスとは別で、事業に対する愛情や想いがあればどんな事業立ち上げもなんとかなると思います。
キャッシュの持続性などの要素を排除すれば、事業の大成功と成功をわけるのは市場の大きさですが、事業の成功と失敗をわけるのはその事業の責任者の覚悟です。

とはいえ、経験上整理してみたBizDev/PdM役割分担

今までのプロダクト立ち上げの経験上、むりやり整理してみると、以下の分担になるかなと思います。
プロダクトの立ち上げと成長を担うのは、やっぱりBizDevとPdM両方の要素が大事だなあと思っています。

バクラクのBizDev/PdM役割分担

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事業開発兼プロダクトマネージャーやっている諏訪さんも似ている感性をお持ちなので、こちらもぜひぜひ


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