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2023.03.25 室蘭本線

先週、石北線での定期運用を終えたキハ183系。この週からラストランイベントが始まった。初週のこの日、もちろん札幌発函館行きを追いかけようとしていたが、悪天候によりひとまずバラシの決断を下すことに。しかし前日の予報を確かめると案外悪くなさそう……。急遽特急すずらんで東室蘭へ向かい、レンタカーを借り出すことにした。 とはいえ、天気は思ったほど良くない。せっかく室蘭に来たので記録がてら5月に引退予定のキハ143系を狙ってみることに。ロケハンも兼ねて輪西の高台から工場バックに狙って

2023.03.17~18 さよなら、北の183

2023年3月17日、キハ183系の定期運行最終日。この日をもって石北特急としての運行は最後となる。もううんざりするほど撮ってきた特急だが、最終日はやはり特別。最終日らしさって何だ?写真の力点はどこにある?考えが尽きることはない。最後の1日は金曜日だが、何の迷いもなく有休申請。敬虔に石北沿線で過ごすことにした。 送り込みのキハ283系……どこですれ違う? 最終日らしさとして、翌日から石北の顔となるキハ283系を網走まで送り込む回送列車の撮影を企てた。スジを読んだ結果、悩み

2023.03.05 石北本線

キハ183系の定期運用終了まであと2週間。そろそろ悔いはないと思える程度には通い詰めている石北線だが、どうしても見ておきたい景色が残っていた。北見峠を見守る冬の名峰、チトカニウシ山からの大俯瞰である。この冬モノにしたい一枚を得るべく虎視眈々と天候をチェックしていたが、なかなか雲リスクなく晴れる日は訪れない。行かず仕舞いも覚悟していたが、奇跡は起きた。この冬一番の晴れ予報が日曜日に付いた。このチャンスを捨てるのは愚の骨頂。予定は土下座でこじ開けた。いざ、チトカニウシへ。 午前

2023.02.04〜05 石北本線②

気がつけば石北線を追って7回目の冬。厳冬期のツアーも慣れたものである。今回の目的は留辺蘂で朝日を浴びる爆煙を撮ること。気温は前日の方が低かったが、空を見るに太陽の条件はきょうの方が良さそう。肌を突き刺す寒さを気合いで押し返し、-17℃の世界に繰り出した。 待って、勝った。極まった。目論見通り、発車の4分前に太陽が山の向こうから顔を出した。雪原の表情が一気に変わる。光刺す線路を進んできたオホーツク2号。アイドリングの煙ですら逆光に輝いていた。唸るエンジン、吹き出す爆煙。思い描

2023.02.04〜05 石北本線①

ことの発端は1年前。冷え切った朝にだけ見られる気動車の爆煙を撮るべく留辺蘂駅に行ったことだった。期待通りの爆煙を吹いて発車したオホーツク2号。良し、よく撮れた……と片付けを始めたその瞬間、山の向こうから朝日が顔を出したのである。朝日バックで撮らねば死ぬに死ねない。去年の同日より5日遅い、つまり発車時に太陽が出てくるであろうこの土日を虎視眈々と狙っていたのである。 この日の北見は-24.4℃。留辺蘂も-19.7℃と相当な冷え込み。天気こそ読めないが、少なくとも友人と徹夜2交代

2023.01.07〜08 石北本線②

前日の撮れ高が相当良く、足全体が筋肉痛なことも心地良いような気持ちで朝を迎えた。氷点下17℃まで冷え込んだ白滝は、抜けるような青空に包まれていた。また最高の撮れ高が期待できてしまう。足は極めて痛いが、そんなことは撮らない理由にはならない。向かうのだ。山に。 夏は車で行ける林道だが、今はスノーシューでザクザクと登るしかない。狙いは高速俯瞰。今シーズン3回目となるが、冬は段違いの到達難易度になる。まあ頑張れば行けるんだけど。まずは新特急色が入るオホーツク2号をケツ撃ち。その後は

2023.01.07〜08 石北本線①

2023年が始まってしまった。この年一番の出来事は誰がなんと言おうとキハ183系がラストイヤーなことである。随分前からカウントダウンをしていたつもりだが、いざあと2ヶ月あまりだと思うと意味もない焦燥感に襲われる。年末は大雪で石北自体がダウンした反面、これでようやく沿線全域が雪化粧をしてくれた。あとは天気を信じて通うのみ。行かねば撮れぬのだ。 新千歳で友人をピックアップしてから徹夜で車を走らせ、白滝ICに着いたのは午前3時。仮眠を取り向かったのは白滝のテレビ送信所俯瞰。紅葉シ

2022.10.20 石北本線

何度でも言うがこの年はキハ183系オホーツクのラストイヤー。紅葉に染まる石北を走る姿が見られるのはこれが最後である。前の週は京成を撮りに行ってしまったが、間違いなく今が紅葉のベストシーズン。次の土日はどうも晴れそうもなく、単休だったこの日にレンタカーを借り、午前3時に札幌を出発して一路白滝を目指すことにした。 どうも抜けるような青空とはなってくれなかった。雲の動きは非常に早く、吹く風も強い。時変スジとなっている臨貨とヨンマル単行、そして71D,72Dをどう撮るか組み合わせて

2022.10.09 石北本線

黒岳が冠雪したとの便りを聞き、長い冬の訪れを感じ始める10月。例年であれば石北線の紅葉もいい具合になってくる時期である。昨年も行っているがなにより今年はキハ183系ラストイヤー。いつにも増して通う必要がある。紅葉の具合を確かめる意味も込め、初電のライラックに乗り込み旭川を目指した。 一発目は高速俯瞰でオホーツク1号を狙う。実はオホーツク2号に新特急色2両が充当されたとあってぜひとも撮りたかったのだが、スケジュール上断念せざるを得なかった。残念だが仕方がない。肝心の紅葉の色づ

2022.09.10〜11 石北本線②

前日のダブル新特急色フィーバーこそ終わってしまったが、この日も大雪1,2号とオホーツク4号に新特急色キロが充当される。天気も晴天予報と聞いてこのまま残留することにした。旭川で夜を明かした午前5時。案外寒い朝の空気が頬を刺した。 まずは運行が始まっていた石北臨貨を狙うことにした。昨年紅葉と絡めて撮った白滝の俯瞰。相変わらず切り位置は難しいが、緑の姿も抑えておく。まあ結果はご覧の通り。きょうも天気が良くて撮影日和である。 久しぶりの定番・白滝発祥の地。貨物の撮影で賑わっていた

2022.09.10〜11 石北本線①

9月7日夕方、オホーツク3号に新特急色が2両充当されたことが判明した。2両が同じ編成に揃うのは登場当初以来およそ4か月ぶり。信頼できる情報筋から「新特急色はもう永遠に揃わない」とまで言われていたことが発生したのだ。休みと重なる土曜日の天気予報は晴れ。この日のオホーツク2号を撮り逃すのは愚の骨頂。しっかりと花金を楽しみ、愚かにもへべれけで午前3時に帰宅。4時には友人に拉致していただき、道央道を北にひた走った(泥酔した私は助手席で死んでいた)。 石北線といいつつ、最初に向かった

2022.09.07 函館

所用で函館を訪れることになった。車を使わず公共交通機関を乗り継いでの移動となったため、どうしても合間で待ち時間が発生してしまう。ただ待っているだけでは時間がもったいない。撮れるものを撮ってみることにした。 函館に着き、まずは十字街に行ってみた。どつく前方面が狙いではあったものの、運用に恵まれず低床車のみのご登場。肩を落として駅に戻ろうとすると、ラッピングではあるが旧車の719が登場。一応撮ってはおいたが……という感じ。そのまま駅に戻ると北斗2号が到着していた。まもなく引退を

2022.09.04 ヨンマル団臨①

「留萌線でヨンマル団臨が走るぞ。しかもタラコとツートンだ!」と一報が入った。天気予報と突き合わせるとなかなか悪いものでもなさそうだ。聞いたスジだと名寄と留萌を往復するらしい。色が映える編成だし、留萌線ももうすぐ廃止になる。とりあえず行ってみるのも悪くないだろう。友人の車に相乗りし、道央道を北上することにした。 晴れ予報ではあったものの、上川盆地は霧の中。名寄への送り込みを狙うために登った「比布いいながめ台」は思いのほか同業者で賑わっていた。眼下には素晴らしい田園地帯が広がっ

2022.09.03 札幌駅

この土曜日は晴れ予報ではあったものの、現実は薄曇り。ただ普段と違う点といえば、オホーツク2号の遠軽方先頭車が新特急色であったことだ。晴れていれば近場に撮りに出るところだが、めんどくさいので札駅で茶を濁すことにした。 定刻の午前11時18分から少し遅れて特急がホームに滑り込んでくる。近くで見ると、塗装の鮮やかさも相まって普段のボロボロ塗装とはずいぶん印象が違い、「きれいだなぁ」というアホな感想が思い浮かぶ。とりあえず定番構図を複数抑え、最後は苗穂に向かって回送されるところを、