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西日本

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2022.04.18 近鉄・南海

西日本遠征を終えたものの、仕事の面では18日(月)も夜勤。つまり月曜の昼間ではどこかで撮影できるということである。この土日は阪堺にモ162やモ164が入線していたらしく、月曜もあわよくばと期待したもののあえなく空振り。代案として考えたのが河内長野方面であった。ちなみに近鉄の天理臨もある日だったが、向かってから知ったので撮ることは叶わなかった。 あべの橋から近鉄に揺られ、長野線の汐ノ宮駅で降り立った。歩いて向かったのは金胎寺山。城跡らしく、歩きやすい遊歩道が整備されており25

2022.04.16 伯備線②

すこぶる良い天気のもと、先週稼げなかったカットがどんどん撮れていく快感に酔いしれていた。とりあえず昼飯をかっこみ、午後に向けてのプランを練っていく。抜けも申し分ない最高のコンディション。俯瞰にアタックする以外の選択肢はなかった。 最高のお立ち台を見つけてしまった。山上大権現である。車で行ける社から山というか岩というかを登ること20分。日羽駅だけでなく、豪渓駅側のカーブまで見通すことができた。まずは増結7連のやくも18号をケツ撃ちで撮り、山の向こうを望遠レンズで覗くと、対向の

2022.04.10 神戸電鉄粟生線

旅の終着点、神戸空港へと向かう道すがら粟生線に立ち寄ることにした。相変わらずギリギリの移動をしているせいで大俯瞰に行くほどの時間はないので、手軽に登れる三木城跡を目的地として車を走らせた。 花の命にはなかなか個体差があるようだ。もう完全に葉桜になっている木もあれば、まだギリギリ見頃の木もある。遠くから見ればなんとなく春っぽさが感じられるのでとりあえず画角に入れ、2つの構図で切り取ってみた。できればもう1本旧車が来てくれればなと少し思った。

2022.04.10 伯備線

この春いちばんの大ニュースといえば、国鉄色やくもの登場だろう。気づけば最後の国鉄型定期電車特急となっていた381系やくも。2024年春からの新車投入が決まり、ラストランへの餞として6両1編成が国鉄色へと塗り替えられた。人混みは嫌いだが、これは行かざるを得ない案件である。前日の徳島から北に進路を取り、一路米子を目指すことにした。 まず向かったのは前年の冬に下見しておいた鬼住山。夜明け前から山に入り、初電のやくも2号、EF64牽引の貨物、やくも4号、6号と狙っていく。天気は予報

2022.01.23 阪堺電車

この3ヶ月で3回目の阪堺詣である。北海道からはるばるこの頻度で訪れていると思うと複雑な気持ちになるが、この日も朝からモ161が走っているから仕方がない。アプリで運用を確認すると、朝イチ以外は恵美須町に入らないらしい。眠気眼をこすり、ホテルから猛ダッシュで沿線へと向かった。 向かったのは定番の通天閣バック。前回も撮った気はするが、また撮りたくなってしまったんだから仕方ない。日曜日の朝とあって幸い交通量も少なめ。手堅くクイッとカーブを曲がるところを抑え、後打ちで去りゆく背中も切

2022.01.21〜22 南海電車③

俯瞰撮影を3回したら1日が終わってしまった。午後は晴天に恵まれて撮れ高の質こそ良かったものの、欲が出て量がもっと欲しくなってしまった。となれば打つ手は夜戦しかなくなってしまう。調べると幸い高野線にはノスタルジックな駅がいくつかあるようだ。案外冷え込む夜に驚きながらホームに立ち、列車を待つことにした。 訪れた紀見峠駅は大阪と和歌山の県境に位置する駅。改札口には、行灯式で次に来る列車の上り下りがわかるランプがあり、旅情をそそられる。行灯に従ってゆるいカーブの相対式ホームに登ると

2022.01.21〜22 南海電車②

和歌山の安宿で夜を明かし、バリ晴れの天気予報を信じて迎えた朝。なんとも言えない曇り空に肩を落とした。とはいえ予報は晴れると叫び続けている。山を登っている間に雲が晴れるのではないかと淡い期待を抱き、阪南市・俎石山の登山口に車を付けたのは午前8時前のことだった。 1時間半の登山の結果、晴れてたら絶景だっただろうなあ!という気持ちを得ることに成功した。霞んで見えないが、遠くには神戸の街。その手前には関空連絡橋。眼下には阪南市や泉南市の住宅街が広がっていた。晴れきらないためにテンシ

2022.01.21〜22 南海電車①

昨年末に2回阪堺線を訪れ、阪堺と同時に心惹かれたのは並走する南海電車だった。本線系統は7100系、高野線系統は6000系・6300系と、大手私鉄としては珍しいほどに車齢を重ねた車両がまだまだ第一線で活躍しているのだ。今は日常的に走る勇姿も、いずれは無くなり人も殺到するはず。今のうちに記録しておいて損はないと信じ、関空に飛ぶことにした。 昼過ぎに関空に降り立ち、急ぎ向かったのは堺市役所の展望ロビー。窓の反射をどうにかすれば、眼下には世界遺産の仁徳天皇陵バックの高野線が広がる。

2021.12.02 阪堺電車②

早起きは三文の得というが、たしかに日の短い冬に早朝の数時間を失うのはもったいない。まだ昼前ではあったが、撮れ高は順調に積み重なってきていた。天気は相変わらず抜けるような青空。晴れていないと暗くて戦えないモ161を撮るにはこの上ない天気である。 次は恵美須町運用ということで、北天下茶屋まで先回り。20〜25分に1本という都会のローカル線に甘んじているこの区間、いずれ廃止になるのではないかと思ってしまう。駅近くの踏切から青空と路地を絡めて撮影し、そのまま駅に止まる情景を、まっす

2021.12.02 阪堺電車①

ことしはもう行くつもりはなかった。3週間前にも行ったんだから。しかしここで「阪堺冬の確変祭り」が発動してしまった。モ161がわりと運用に入るよと公式リリースが出たのだ。毎日走りそうな口ぶりだったが、ここは完璧な打率で勝負したい。となれば確変初日に行くしかない。山陰から空路で一度名古屋に飛び、レンタカーでマルヨ。夜行バスで名古屋に着いた友人と合流して名阪国道を爆走。午前8時前には住吉大社前にたどり着いた。 幸い朝からモ161は運用に入っていた。ラッシュのトラムに揺られて姫松で

2021.12.01 伯備線・山陰本線

この日は一日雨・曇り予報だった。どうせ満足に撮れまいと、前夜はカニをこれでもかと食い、しっかり酒に溺れて床についていた。午前8時、目覚めた理由は窓から差した日の光。なんと太陽が顔をのぞかせているではないか。これはスクランブル発進。米子から伯備線方面めがけて国道を走り始めた。 まずは溝口の鬼住山に登った。メインディッシュの特急やくもはコロナ対策で本数は半減していて、走って登らねば次は2時間後という有様。吐く息白い初冬の山陰での登山ランで喉は焼けるような痛さとなったが、幸い線路

2021.11.30 一畑電車

九州、四国ときたら今度は山陰である。所用があって向かったのだが、カメラを持って普段行かないエリアに行くのに、撮らない道理はどこにもない。せっかく借りたレンタカーの減価償却に勤しむべく、見たことすらない異郷のローカル私鉄に照準を定めることにした。 フォーゲルパークの展望台に登ろうかと思ったものの、有料のため撤収。なんというか、そこまでの気持ちになれなかった。少し松江方面に戻って、国道沿いで見つけた木が色づいているポイントにカメラを構える。現れたのは7000系。一畑電車86年ぶ

2021.11.09〜10 南海汐見橋線

阪堺と同時に狙っていたのが、南海電車のローカル線こと汐見橋線である。厳密には高野線だが、愛着的に汐見橋線と今回は呼びたい。大阪市内に残されたノスタルジックな2両電車。コロナ禍で大手民鉄といえど経営が苦しくなれば、廃止に論が進んでもおかしくない。この遠征の第二目的として足を運ぶことにした。 住吉で阪堺を撮ってから、南海に乗って芦原町で降り立った。ここも木製のホーム屋根が哀愁を誘う駅も、地図で見れば大阪の繁華街からそう遠くない場所。歩いて5分のJR芦原橋駅は賑わっているが、この

2021.11.09〜11 阪堺電車⑤

大阪遠征最終日。平日に生まれた3連休をひたすら歩いて写真撮ることに使っているのだから、酔狂と言われて返す言葉もない。この日も朝から雨模様。前日の疲れも相まってラッシュライムは寝て逃し、午前9時すぎのスタート。カメラを片手にじわじわと関空方面へ。3日目にもなると大阪ウォーカーになれつつある自分がいた。 天王寺から自転車で南に向かっていると、なんか良い踏切を見つけた。住宅街の中に古い木造の建物もあり、画になりそうだ。時間を見ると、ちょうど5分後に電車も来るらしい。少し距離をとっ