No.28 山野善正氏 〜いまこそ、食育の話題を〜Youtube「食育について」公開中
一般社団法人おいしさの科学研究所 山野善正先生(理事長,香川大学名誉教授)は、活動拠点を香川県高松市から4月、東京茅場町に移転されました。当社NTSでも多くの書籍を上梓されている先生は、御年85歳を迎えた今、更に意欲的な研究活動を展開されようとしています。
世界的な大ヒットとなったユヴァル・ノア・ハラリ「サピエンス全史」では、ホモ・サピエンス15万年の歴史を振り返り、『生きる目的はただ生きること』『人類は飢餓、戦争、疫病の恐怖を乗越えた記憶を遺伝子に刻んでいる』と語っています。コロナ禍、ウクライナ紛争、食の過剰摂取による肥満体質など、まさに現代の私たちは古代から刻まれた遺伝子に今もなお、怯えて生きているとでも言えるでしょう。
現代人の生きるための食のあり方について、山野先生は多くの警鐘を与えてくださっています。日本の食料自給率、食材の栄養低下、農業の低迷と膨大な廃棄量、肥満体質のジレンマなど、今こそ食の学び、食のあり方を考え直す時代に来ていると話されます。
当社で発刊された多くの書籍は食品業界への啓蒙であり、私達が幸せに生きるための食を、どのように楽しむか、そもそもおいしいと感じる科学的な技術と理論について、連載記事や総合体系をまとめてくださりました。
<第1回インタビュー記事>
山野先生とのインタビューは今回で2回目となりますが、研究所の移転にあたり当社編集部へおでかけくださり、動画撮影を行いながらのものとなりました。食についての多くの話題が広がりましたが、<子どもたちへの食の教育>について、国際貿易から食のサプライチェーンについて熱く語られるお姿が印象的です。詳しくは以下のYoutubeを御覧ください。
<取材日:2023/05/10>
主な書籍:
2023年5月 おいしさの見える化マニュアル
2022年11月 味以外のおいしさの科学
2022年8月 タンパク質のおいしさ科学
2022年 1月 糖質・甘味のおいしさ評価と健康・調理・加工
2021年 4月 食品テクスチャーの測定とおいしさ評価
2016年 8月 油脂のおいしさと科学
2011年12月 進化する食品テクスチャー研究
※
2012年 7月 おいしさの科学シリーズVol.4 だしと日本人
2012年 4月 おいしさの科学シリーズVol.3 トウガラシの戦略
2011年12月 おいしさの科学シリーズVol.2 熟成
2011年 9月 おいしさの科学シリーズVol.1 食品のテクスチャー
その他食品コロイド、エマルションに関する著書論文あり